白石良夫のレビュー一覧

  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    本書は、古事記伝を完成したのを機に、弟子たちにどう国学を勉強したらいいのかということを、初めて山にはいること=うひ山ぶみ、として初学のために書き下ろしたものである。

    本をどう読むかをテーマとした本にも、本書の引用があり、とりあえず、口語訳を流してよんでみました。

    気になった点は以下になります。
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  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    アツいなー、宣長。

    勉強するならここから手を付けようね、
    こういうこという人いるけど
    間違いだからね、
    こういう考えだと伸びないよ、、、

    初学の若者への愛情溢れる熱血講義。

    しかも、意外にと言うと失礼だけど
    学問スタイルは、実証的で科学的。

    いつか、大部の古事記伝にも
    チャレンジしたい!
  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    10年ほど前、宣長について殆ど知識もないまま小林秀雄「本居宣長」を読んだ。冒頭の墓の話、小林の文章が間延びしていたこと(連載ものを単行本にしたせいか?)、宣長は歌を詠むことが本当に好きだったこと、この3点だけが印象に残った。そんな私にもこの「うひ山ぶみ」はすらすら読めて、宣長の考えの一端が良くわかり...続きを読む
  • 古語の謎 書き替えられる読みと意味
    賀茂真淵らによって確立された古学について、様々な仮説や誤りを取り上げ、興味深く検討していくもの。すごく面白かったです。「ひむかしののにかぎろひの」という読みについて紹介する冒頭から最後のあとがきまで、退屈するヒマがありませんでした。
  • 古語と現代語のあいだ ミッシングリンクを紐解く
    第11章 「捏造される伝統」で歴史的仮名遣い論者のクレームを完璧に論破しているのが圧巻だ."伝統ある歴史的仮名遣い”の伝統ある云々は自民党の連中の議論とよく似ている.歴史的仮名遣いに伝統なぞないのをわかっていな人がいるのだ! 著者の明快な論述を楽しめた.
  • 最後の江戸留守居役
    [ 内容 ]
    江戸留守居役とは、藩の江戸屋敷にあって、幕府や大名諸家との渉外や各種情報の収集などの任にあたる、大名家における外交官である。
    明治の文人・依田学海は、幕末、佐倉藩最後の江戸留守居役をつとめ、その激動の日々を、厖大な日記『学海日録』中に詳細に記している。
    徳川幕府終焉を前に、情報の最前線...続きを読む
  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    古学(国学)の初学者に向けた、宣長の晩年の文章です。
    国学というと、万葉集と古事記などの古典を言語学込みで研究するものという、少しぼんやりイメージが私の中にはありました。
    宣長によれば、古学は儒学や仏教と対置され、その中に神学、有職、歴史、歌学の4科があります。万葉集の研究は歌学に、古事記の研究は神...続きを読む
  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    1798年6月に『古事記伝』を書き上げた本居宣長氏。初学者向けの古学の入門書を書いてほしいとの声に答えたのが、『うひ山ぶみ』で翌年5月に刊行された。
    原文と注釈と口語訳があり、我々の理解を助けてくれる。
    印象に残ったものは、
    古事記と日本書紀では、古事記から学び始めなさいという趣旨のことや、文意のわ...続きを読む
  • 古語の謎 書き替えられる読みと意味
    古語は書き換えられる。万葉集はどのように読まれたのか。それが時代によって読み方が変わっていく。源氏物語でもどれが本当の原文か。テキストクリティークによって本当の原文にさかのぼる文献学は正しいのか?などなど。面白かった。
  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    一番印象に残った一節を引用。

    P54
    才のともしきや、学ぶことの晩きや、暇のなきやによりて、思ひくづをれて止むることなかれ。
    とてもかくても、つとめだにすれば出来るものと心得べし。

    すべて思ひくづをるるは、学問に大きにきらふ事ぞかし。

    全ての文に口語訳があるので読みやすい。
    口語訳だけでもいい...続きを読む
  • 古語の謎 書き替えられる読みと意味
    わかりやすい!古文面白いわぁ♪
    実は本棚で見た時にはそんなに期待していなかったのだが、読んでみたら大変面白かった。

    柿本人麻呂の、「東の野に炎の立つみえて かへり見すれば月傾きぬ」
    を挙げて、私たちが古語と思っていたものは、江戸時代に「つくられた」古語であるということが解説され、そこから古語...続きを読む
  • 古語と現代語のあいだ ミッシングリンクを紐解く
    小難しい内容だったが、何度も繰り返し説明されて理解できた。目からウロコの話だった。

    ・若山牧水の”白鳥やかなしからずや・・・”の「かなし」は、現代語では「悲しい」の意味だが、古語(万葉集)では「うれしい」の意にも用いられ、この歌が詠まれた頃の牧水の心情(歌集に収められた前後の歌)から考えれば、後者...続きを読む
  • 古語の謎 書き替えられる読みと意味
    公開されるということは、批判の場にさらされるということであって、師弟関係という壁を取り払った自由な批判や論争を保障するということにほかならない。それによって、学問の世界は活性化する。


    「古語とは何か。「明治維新以前の言葉」ではない。江戸時代には『源氏物語』の言葉が、平安時代には『万葉集』の言葉が...続きを読む
  • 古語の謎 書き替えられる読みと意味
    古語とは何か。明治維新前のことばのことか。−そうではない。相対的に、移り変わっていく、書き換えられていくことばなのだ。万葉仮名の読み方に関する紆余曲折、力のある学者の研究が及ぼす影響、消えていった古語。非常に研究ごころがくすぐられる一冊。おもしろかったー!!
  • 最後の江戸留守居役
    卒論参考資料。
    幕末の彼の行動など、なんか都合いいなぁ~とか思ってしまう。
    そんなに面白くなかったです。
  • 本居宣長「うひ山ぶみ」
    この一首
    「いかならむ うひ山ぶみの あさごろも 浅きすそ野の しるべばかりも」
    は心に残るよね