潜入・ゴミ屋敷 孤立社会が生む新しい病

潜入・ゴミ屋敷 孤立社会が生む新しい病

小説・文芸
902円 (税込)

4pt

きつい、汚い、危険。
この「3K」で究極の仕事といえばゴミ屋敷清掃だろう。
山積みのゴミを片付けるだけならまだいい。ときには虫がわいている箇所に手を突っ込み、人の便や尿さえも処理しなければならない。誰もやりたくないが、誰かがやらなければいけない。
著者は、取材記者という身分を捨て、作業員の一人として、なりふり構わず、ゴミ屋敷の片付けにあたった。
本書は、多くの惨状を目の当たりにしたゴミ屋敷の現場レポートと、ゴミ屋敷化してしまう原因と治療法を追い求めたルポルタージュ。

現在は仕事をし、社会生活が送れているとしても、「片付けられない人」の家は何かのきっかけで「ゴミ屋敷化」する可能性がある。本来くつろぐはずの家にゴミがたまり続けると、不思議なことにその後同じシナリオをたどっていく。やがてはその環境に慣れ、ゴミにまみれた中で一人、死を迎える。
本人は物を集めずにはいられない自分に、ご家族をはじめ周囲はそんな本人を傍目に見て、どちらも困っているに違いない。何とかしたいともどかしく思っているはずだ。
本書はそのようなゴミを集める状態に悩む本人、そしてその身近な人に捧げる。また、今はゴミ部屋ではないが片付けが苦手という人にも、未来への防止策を講じる。
【Webで話題沸騰の取材ルポ・待望の書籍化!】

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潜入・ゴミ屋敷 孤立社会が生む新しい病 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あんしんネットさんと一緒に現場に入った著者のルポです。片付けの過酷さ、危険さ。(虫、臭い、暑さ) そしてどうやって改善させるかまで。

    今後、遺品整理、生前整理、家の清掃の仕事は、一人暮らしの多い都市部ではどんどんふえていくんだろうなと思われる。
    死後に誰かに迷惑をかけるようになる前に、身体が動くうちに自分の意思で片付けるのがベスト。でもその思考にならないから溜め込んでいるんですよね…

    。。。。読書メモ

    ためこむ原因は、病気の場合、外面よく頑張っている人がバランスをとるためにしている場合。

    何かしらのきっかけが、ある。死別、失業、離婚などの喪失体験。

    ションペット ペットボトルに尿をためる

    ゴミで囲って自分を守るケース
    モノをコレクションしているケース
    病気 発達障害等

    多頭飼い

    0
    2024年07月21日

    Posted by ブクログ

    孤立が先か、ため込みが先か。

    生前・遺品整理業者で実際に3年間はたらいたジャーナリスト・笹井恵理子さんによるルポです。内容は、壮絶なゴミ屋敷の整理体験記、「ためこみ症」に対する医師や専門家の見解、本人や家族へ向けた具体的な解決案、整理業者ではたらく方の心情など。構成もわかりやすくあっという間に読み終わりました。悪徳整理業者の見分け方まで書かれており、細やかさに好感が持てます。

    ゴミ屋敷に住む人・住んでいた人に偏見の目を向けるのではなく、住人の再起を願う笹井さんの優しい目線を感じます。迷わずおすすめできる本です。

    ゴミ屋敷主人の人生を描いた橋本治さんの小説「巡礼」を読み、ゴミ屋敷に住む人間の心理に興味がわいたところに、この「潜入・ゴミ屋敷」が話題になっていたので迷わず手に取りました。読んでいてあまりに自然に「巡礼」の主人公の描写・心情とぴったり符号するので驚きました。

    現場ルポは本当に壮絶です。死臭、虫、大小便、亡くなった遺体の痕跡の描写が、読んでいて自分の顔が歪んでいるのが分かるほどに。住人の孤独の痛ましさをリアルに物語ってくれます。
    帯に「こんな家に住んでいると、人は死にます。」とありますが、これはけして煽り文句ではないことが読めば分かります。

    ものをためこみ過ぎて日常生活や社会生活に影響をおよぼしてしまう「ためこみ症」は2013年に精神疾患として定義されました。
    そもそも「ものを必要以上にためこむ」という行動自体は他の疾患にも見られるようです。ADHDは整理整頓が不得意であったり、うつであれば整理・処分する気力がない。認知症の場合はなにを所有しているかを忘れてしまう。統合失調症は「これを処分すると大変なことになる」という妄想、、、それらがきっかけでためこみ行動が起きるとされています。
    上記の疾患と区別される「ためこみ症」は、人間関係の強烈な喪失体験(大切な人との死別や離婚その他)がきっかけとなり、ものをため込むことで喪失した部分を埋めようとする病気だそう。ためこんだものが自分の一部のように感じられるため、処分することに苦痛を伴うとのことです。

    ゴミ屋敷の住人は、社会あるいは人とつながれなかったからためこみ行動に出てゴミ屋敷をつくりあげてしまったのか。それともゴミ屋敷になってしまったから周りから孤立してしまったのか。どちらが先かはわかりませんが、行政でもご近所さんでも友人でも、なにかしら「だれかと繋がること」がゴミ屋敷から脱する手がかりになることが分かりました。

    最後に笹井さんは、コロナ以降の孤立をふせぐためには「"弱くゆるい人間関係"が大事」と書かれています。やはり昨今の社会のあり方におけるキーワードですね。肝に銘じます。

    余談:「SM系エロ本」を大量にためこんでいた現場のルポで、大学教授にためこみ行動とSM趣味の心理的な関係をたずねていたところは、不謹慎ですが少し吹き出してしまいました。

    0
    2022年09月16日

    Posted by ブクログ

    最近増えているであろうゴミ屋敷清掃に関わる会社のレポート。なぜゴミ屋敷は生まれるのか。そしてゴミ屋敷に関わる現状をうまく分かりやすくまとめてあるとてもためになる新書でした。著者さんもしっかりと現場へ取材しているからこその良い本だと思いました。

    0
    2021年12月05日

    Posted by ブクログ

    時々、TVワイドショーやニュースで目にする
    「ゴミ屋敷」。どういう人間が住んでいるのか
    と興味が湧くと思います。

    「潜入」とあるだけに、取材ではなく実際に
    ゴミ整理作業員として現場に足を踏み入れた
    生々しい内容が本書のキモです。

    ごみ屋敷化してしまう要因はいくつか考えら
    れるそうです。

    最たるものは「溜め込み症」という身もフタ
    もない病気によるものらしいですが、ただこれ
    は状態を表している病名であり、その中身は
    収集癖、整理整頓ができない、処分できないな
    どの要素から成ります。

    もう一つが物への強い愛着です。

    普通の人のアイデンティティの一つに「肩書き」
    があるのは理解できると思います。その人が何
    者であるかを端的に表すのが「肩書き」です。

    しかしその「肩書き」がない人にとってのアイ
    デンティティは何であるかと言うと「何を持っ
    ているか」になるのです。

    たとえガムの包装紙でも、それを捨ててしまう
    と、それを食べていた時の自分がいなくなって
    しまうような感覚に陥るらしいです。

    誰もが孤立してしまう可能性を秘めている現代
    社会において、誰もがゴミ屋敷化してしまう可
    能性もあるのです。

    現代社会の潜む病理に鋭く切り込む渾身のルポ
    です。

    0
    2021年09月12日

    Posted by ブクログ

    取材のため清掃業者の一員として働いたジャーナリストが書いた本。
    昔、テレビでゴミ屋敷の清掃が流行ってたよなぁ。

    読んでみると、想像以上。
    カビやGはもちろん、排泄物や腐食した遺体の一部…。死臭なんて嗅いだことはないが、凄まじいものらしい。
    テレビではエンタメ性重視でやっていたと思うが、仕事としてやるのはとてつもなく過酷だと思う。

    驚いたのは、ゴミ屋敷の住人はホームレス一歩手前の人かと思いきや、社会ではしっかりしている医療従事者や先生なども多いらしい。
    仕事の性質や性格、精神系疾患や障害など様々な理由があるらしい。

    読んでるだけでも身の毛がよだつゴミ屋敷もあるが、なぜそうなってしまうのか、どのように対処するのか、気になって次々とページをめくってしまった。

    今までゴミ屋敷とは無縁の人生だったが、いつ周りの人や自分がそうなるか分からない。
    このような世界が実在しているということが分かっただけでも良かったかな。

    そして本書にはあまりにもGが出てくるので、その辺にいるのではないかとビクビクしてしまった。

    0
    2026年04月10日

    Posted by ブクログ

    読んでいるだけでも体にダニがいるのではないかと思うほどムズムズするし、ゴキブリが出るのではないかとソワソワしてしまうほど強烈だった。片付けられない人、会社にもいるけどまさに典型タイプとわかり、これから片付けさせてみようと思ったし、さっそく我が家もいらない書類を処分した。

    0
    2024年10月17日

    Posted by ブクログ

    ゴミ屋敷系の話は今はよく目にするのでさほど目新しさはなかったが、やはり強烈な気持ち悪さはある。

    しかも何処かで他人事ではない。
    精神的にしんどくなったら部屋は荒れる。
    つまり部屋が荒れてきたらしんどくなってるのだなと判断している。

    0
    2024年05月10日

    Posted by ブクログ

    ゴミ屋敷レポにあたるが筆者が実際に現場の仕事を体験し且つ表面的でないのが良い。
    ところで傷口からバイ菌が入って脚の切断と相なった職員の方の話はホラーとしか思えない。

    0
    2023年02月09日

    Posted by ブクログ

    文章はそんなに上手くないのだけど、著者の優しい人柄が感じられる。
    取り上げられているエピソードも、ゴミ屋敷の住人に対して好意的で、時々見るテレビ局が視聴率欲しさに興味本意で作った番組のようなものとは違う。
    だからこそ、自分や自分の大切な人が"そう"なる可能性を感じてとても怖い。

    0
    2022年11月27日

    Posted by ブクログ

    沖田×華さんの漫画『不浄を拭うひと』で特殊清掃やゴミ屋敷の現場の描写には耐えられるようになったつもり(1巻の前半は衝撃と想像で少し具合が悪くなったくらい→3巻を読むころには慣れてきた)でいたけれど、緻密な文章での描写はまたやはり違った角度から心を抉ってくるようで、読んでいてしんどくなる箇所がいくつもありました。

    ゴミ屋敷化するきっかけやその後の過程に関心があって読みましたが、「孤立」がやはりキーワードだと感じました。
    が、社会的な人とのつながりがあればそうはならないのかと思いきや、意外と”外ではちゃんとした職業の人”の家がゴミ屋敷化しているケースも多くて、普段から人と接しているからと言ってもそれは「孤立していない」とはならない、ってことなんですね…ちょっと鬱々とした気持ちになりました。
    「孤立しない」ためにどうすればいいのか、というかそもそも「何をもって孤立した状態っていうの?」と考えて頭がまだグルグルしています。
    現状ゴミ屋敷でもないしモノのためこみもしてないけれど、完全な他人事ではなく何かがきっかけでそうなってもおかしくはないのかもな、という危機感というか焦燥感みたいなものを抱きました。

    0
    2022年05月30日

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