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「あなたは尊い存在である」――その、貫かれた「人間観」に迫る。
古くは『源氏物語』から宮沢賢治まで、日本人を魅了し続けてきた法華経。「諸経の王」と呼ばれる経典には、いったい何が書かれているのか。法華経が説く「一仏乗の教え」とは何なのか。仏教の原点に還ることを説く経典に内蔵された、ブッダがほんとうに伝えたかったこととは何か。仏教に立ちはだかった「対立」という壁を乗り越えて「平等思想」を説いた法華経は、「分断」がはびこる世界に「融和」という処方箋を提示する。サンスクリット原典から日本語訳を果たした第一人者が、宗教書にとどまらない「人間に寄り添う書物」として、その思想の本質を探る。
〈内容〉
はじめに:思想として『法華経』を読む
第1章:全てのいのちは平等である
第2章:真の自己に目覚めよ
第3章:「永遠のブッダ」が示すもの
第4章:「人間の尊厳」への讃歌
特別章:対立と分断から融和へ
読書案内
あとがき
Posted by ブクログ 2021年08月31日
初期仏教の小乗と大乗の対立の中、それを乗り越えるために編まれたという法華経を誰がどのようにして広めていくのかというのが法華経の内容のあらましで、二重構造のようになってブッダへの道を説いているという。それは常不軽菩薩のように何物にも軽んじず軽んぜらず、真の自己の尊さに目覚め、それによって他者も同等であ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月02日
宗教についてなので内容は難しかった。
でも、100分de名著で扱ったものなので
概要を学ぶ上でわかりやすかった。
経典とは、なにか説法集や
生きるための指南書みたいなものだと
浅く思っていたけれど、
仏教の変遷とその在り方への批判、
よりよい在り方を目指した戒めも含めた
もりもりの内容なのだと理解...続きを読む
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