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日本に暮らす「難民」とよばれる人たちがたどってきた道のりを、故郷の料理に宿された記憶からひもとくノンフィクション。「難民」というと、海を隔てた遠くの人たちと思われがちですが、2018年に日本で難民申請をした人びとは1万493人もいます。それに対して、同じ年に難民認定を受けたのは、わずか42人です。よりよい共生社会をめざして、まずは私たちの無知や無関心をなくすことから始めましょう。
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Posted by ブクログ
日本にいる難民の方々たちに焦点を当てた一冊。
やむを得ず母国を離れることになったのはなぜか、日本で難民認定されるまでの辛い日々、そして、故郷の味、母の味がどれだけ彼らの支えとなったかについて、小学生(高学年)にもわかりやすく書かれている。
掲載されているのはネパール、ロヒンギャ、ミャンマー、シリア、バングラデシュ、カメルーン、カンボジアから来た方たちの話です。
故郷から遠く日本に来て、同じ食材が手に入りにくい中でも、毎日、故郷の食事を作り・食べ、元気をもらう。
誰でも旅行や留学で外国に行き、現地の食べ物に飽きて日本食を懐かしく思うものだ。
しかし、彼らの故郷の味への想いは、それとは全く別の意味を持つのだと思う。
帰りたくても帰れない故郷への想い。残してきた身内に会いたいという想い。これから日本で強く生きていこうという決意。食事をしながらいろいろな気持ちを噛み締めているのだろう。
いろいろな国の歴史や社会状況、料理がわかるのはもちろん、日本の難民政策、外国人政策についても考える糸口を与えてくれる。
日本がアニメ、歴史的建造物、和食などで人気を得るだけでなく、本当の意味で、社会的に素晴らしい国として、外国に開かれた、外国人から選ばれる国になってほしいと思う。
Posted by ブクログ
安田菜津紀さんによる、迫害を逃れて日本に暮らす難民の人々と、彼らの故郷の味に関するインタビュー。
表紙のお二人は満面の笑みを浮かべているが、その笑顔にたどり着くまでどれだけの困難があったことだろう。
殆どの日本人は、彼らのことを知らない。
彼らがどんな思いを抱えて日本にたどり着いたか。
やっと安寧の地にたどり着いたと思ったのに、日本で難民と認められるには、幾多の壁があり、並大抵のことでは超えられない。
それは、日本人である私が簡単に言葉にできるものではない。
彼らが日本で作る故郷の味には、どんな思いが込められているのだろうか。
一皿一皿に物語がある。
是非読んで、味わってもらいたい。
今この時だからこそ、彼らの声に耳を傾けたいと思う。
2022.2.20
Posted by ブクログ
自分は難民のことを全然分かっていなかった。
街のエスニック料理屋さんで働いている外国人が、難民もしくは難民だった、なんて考えたこともありませんでした。
難民と移民の違いも、ちゃんと分かってなかったと分かりました。
新聞やニュースで難民のことを取り上げられてるのは、認識してたけど、これからはもっと関心をもって目を向けると思います。
同じ人間が、私が生まれ育った日本でこんな目に合っていることにショックを受けました。
子ども向けだけじゃなく、大人向けでもこういう読みやすい本がもっと出るといいなと思いました。
難民の人にも、元の国やこの日本で人としての生活があると、料理を通じて感じることができるところが良かったです。
Posted by ブクログ
本書で紹介された日本に逃れてきた人たちの出身国だけで7か国。自分が思ったこと、考えたことを言えず、命を危険を感じて、日本にやってきた人たちのその背景を聞くと、なんでこんなことが未だにと思ってしまう。ネパールでのことは恥ずかしながらこの本を読んで初めて知った。いつかトレッキングしたいと思っている国のこと、もっと知りたい。でも、ここで紹介された人たちは「かわいそうな人」たちではない。それぞれがただ安心して暮らしていきたいと思っているだけ。それは、それぞれが食べ親しんできたものと一緒に紹介されるからこそ、ますます感じることができる。故郷の味を大切に、懐かしみながら、この日本で生活している。もっと日本で暮らす他国出身の人のことを知らなくてはと思った。
どうして、日本はこんなに難民に厳しいのだろう。入管で働く人たちはどう考えているのだろうと思う。ヨーロッパでも難民の受け入れをめぐって対立することが増えてきている。もちろん文化も習慣も異なる人たちがなし崩しに流れてくることは問題もあるのだろう。それでも、日本はそんな陸続くのヨーロッパの国々とは違うのではないかと思うのだ。大量の難民が「流入」してくる可能性は限りなく少ない。だからこそ、ギリギリの中で日本に縁あってきた人たちと共に暮らせる社会を考えたいし、受け入れる準備をすることも可能なのではないかと思う。「難民」の人たちにも生きやすい社会は、きっと「日本」の人にも生きやすい社会になるはずだから。
今年は、いろいろな国の料理を食べ歩きたいなと思った年の初めでした。
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