ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
ことばには内容を表現するだけではなく、〈その人らしさ〉を表現し、話している人同士の関係を作り上げる働きがある。ことばの背後にある社会の規範や価値観を解きあかす社会言語学の知見から、「名前」「呼称」「敬語」「方言」「女ことば」といった観点を通して、ことばで「自分」を表現するとはどういうことかを考える。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
p4 「ことば」には、内容を表現するだけではなく、話している人同士の関係を作り上げて、各々の話し手のアイデンティティを表現する働きもあるのだ。 コミュニティによって話し口調が変わってくるのはこれが大きいのだと思った。日本語という枠組みの中で言語化し、話し相手によって伝え方や表現方法、助詞の使い方ま...続きを読むで細かく変化する。振り返ってみると、自分も相手によって無意識に(意識的な部分もあるが)話し方を変えている。何気なく使っていることばも、自身のアイデンティティ形成やコミュニティにおける位置付けに大きく影響するから、広義の意味でことば遣いには気をつけていきたい。
面白かった。 もう一度、じっくり読みたい。 言葉とアイデンティティの分析について、アニメや報道などの例をもとに解説されていて分かりやすかった。当たり前に使っていた言葉が実は、私達のアイデンティティに結びついている。
社会言語学の入門書という位置付けであり、それはその通りなのだが、ジェンダー関係の話が強い。著者の一連の著作から、そこを期待して読んだので、個人的には期待通りの内容。 ジェンダーの話が強いとは言え、ジェンダー一辺倒ではなく、名前や呼称、そして敬語を通じて、社会の中で規定される言葉の意味について分かりや...続きを読むすく書いてある。少し難しいと思われる概念も丁寧に説明されており、(ジェンダー論や社会言語学の)入り口としては十分だろう。 個人的には、フィクションにおける呼称について、そして、少女の学校コミュニティでの呼称の揺れなどについてはとても興味深い読んだ。これらのトピックについて知りたくなる、という新書の役割も十分に果たされている。
「女ことば」と「女らしさ」という、ジェンダーの側面からも興味があって本書を開きましたが、「ちくまプリマー新書」という中高生に向けた入門書というレーベルの特徴を活かした、非常に読みやすい書籍でした。 私たちが日ごろ、特別に意識せずに使っている様々な「ことば」が、自身のアイデンティティを表現する手段で...続きを読むあったり、相互の人間関係を確認するための手段であったりする、という指摘は改めて明文化されるといろいろと気づかされる部分が多かったように思います。 「方言」や「オネエことば」という名前を付けて他と区別する、ということが、(明確には意識されていないが)「当たり前」から逸脱した「異常」なカテゴリであるということを暗に示すものであるということにも気づかされますし、いろいろなエピソードを通じて「言語学」「社会言語学」という学問の面白さに触れることができる本だと思います。
新学期、小学生のランドセルは男の子が黒、女の子は赤、というのは古い話で、今はどんな色を選んでもいい、という話を聞きました。少しづつ、ジェンダーの問題は普通の暮らしの意識改革を進めているのでしょう。ランドセルだけでなく、先生も「〜くん」「〜さん」の呼び分けはやめ、一律に「〜さん」統一しているらしいです...続きを読む。アイデンティティって、ランドセルを何色選ぶかという自分の選択と先生にどう呼ばれるかという社会からの圧力の狭間で揺れ動いていくのでしょう。この新書の帯にあった『なぜ小中学生女子は「わたし」ではなく「うち」と言うのか?」という惹句に惹かれて手にしました。この問題に関する著者の見解にも、なるほど!という説得力がありました。いま社会と個人の関係を「言葉」というテーマで整理し、自覚することはとても大切だと思いました。なるほど!を自覚することで自分の無意識のバイアスを避けることが出来る、という最低限のルールにも繋がるはず。さらに、仮想空間(メタバース)がもし進展したら、その場における「自分らしさ」の設定という行為は誰にとっても必要なものになるような気がします。平野啓一郎の分人という考え方、いよいよ前景に出てきたようです。それにしても社会言語学、面白いです。
第5章までは、多少論理的な概説だと感じていたが、第6章の「方言」と第7章の「女ことば」では興味ある論考が見られた.文化人類学者のエリック・ホブズボウムらの指摘を紹介している."伝統とは、その地域に長くあるから伝統なのではなく、歴史的につじつまの合う過去との連続性を築くことで、「創り出される...続きを読む」.(p203)" さらに、「女ことば」についてつぎのような論考を示している."「女ことば」とは、女性が使ってきた言葉づかいではなくて、その時々の日本の歴史や政治の中で、人々が「女性」に望むすがたを、ことばの側面から女性に押し付けてきた「概念(イデオロギー)」なのだ.(p205)" 某保守政党の輩が、"伝統的な..."と宣うことを聞くが、"作り出された"との認識を持ってほしいものだ.
ことばの使い方によって、他者との関係が構築できるし、距離感もつかめるという。ホントだ。特に女性の言葉づかいに関する考察には、著者の意気込みを感じる。ここを言いたかったのだろうなぁ。確かに「女ことば」「オネエことば」はあるけど、「野郎ことば」ってないもんね。
◯◯らしいことばって何? 社会言語学の入門書であり、ことばがアイデンティティを表す、そしてそれは場面によって変わるものであるという話。 女ことばに関する考察が面白かった。「最近の女性のことばは〜」と言われるのは100年も前からであり、「女ことば」とされていることばは誰がしゃべっていたのかあやふや...続きを読むで、むしろ都合よく設定されたものだというのだ。 方言ももはや誰も現地ではしゃべっていないなんちゃって方言がキャラクターとして定着してきている感じがする。本書ではあまり直接は触れられていなかったが、SNSで文字として発信されていくことで何かことばに変化はあるのだろうか。言語学をどんどん深堀りしたくなってくる。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
「自分らしさ」と日本語
新刊情報をお知らせします。
中村桃子
フォロー機能について
「ちくまプリマー新書」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
女ことばと日本語
試し読み
ことばが変われば社会が変わる
Plant-based Tokyo 東京ベジ帖
「中村桃子」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲「自分らしさ」と日本語 ページトップヘ