人とミルクの1万年

人とミルクの1万年

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

氷河期が終わった約1万年前.農耕や家畜飼育が始まり,やがて家畜のミルクを主な食料とする,牧畜という生活様式が西アジアで始まった.ミルクを保存食とする工夫から,ヨーグルトやチーズ,バターなど乳製品も生まれた.ユーラシア各地に牧畜民をたずね歩く人類学者が,若い読者を牧畜と乳文化の雄大な歴史へと案内する.(カラー口絵2ページ)

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人とミルクの1万年 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    乳のとりかたや加工の仕方が長い年月で開発されてきたもので伝達されてくる間に地域の環境で少しずつ違ってきた
    ミルクって人類の歴史とともに語れるほど身近で奥深いものだったのがわかって知れば知るほどおもしろい

    0
    2024年08月27日

    Posted by ブクログ

    良い意味で期待を裏切られた一冊。ミルクの加工の伝播とその歴史を豊富なフィールドワークから分析する。伝播の過程の論理も分かり易く、なぜ?という点にきちんと応えているのも良。

    0
    2016年03月08日

    Posted by ブクログ

    普段私たちの身の回りに溢れている乳製品、つまりミルクと人との関わりについて書かれた本である。人はなぜミルクを利用するようになったのか、どうやって利用してきたのか。
    この本を読む前と読んだ後とではもしかすると、何気なく食べるヨーグルトへの感じ方がまた違ったものになっているかもしれない。
    普段食べているものの一つ一つに人がその食べ物と関わってきた歴史と知恵が詰まっているのだと想像を膨らませてくれる。
    この本の裏テーマというか、直接は言及されていないことの1つとして、生態学的・人類学的な調査および研究の手法が間接的に示されていることがあると思う。
    フィールドワークを行い、状況証拠を集め、仮説を立て、推論して結論を導いていく…
    若い世代向けの本とは侮るなかれ。平田さんの研究成果のみならず方法論まで伺い知ることができるこの本はまだまだ自分が気付いていないことが詰まっていると思う。

    0
    2026年10月21日

    Posted by ブクログ

    昔は乳製品が薬扱いされていたり、ヨーグルト食べてれば不老長寿になる説なんかもあったりで、もう少し乳製品の摂取量を増やそうかと思うなどした。乳は偉大。

    0
    2025年06月19日

    Posted by ブクログ

    世界各国のミルクの加工方法や歴史を体系的に知れて、良い学びを得られる本だった。
    モンゴルの暮らしに、私もいつか少し参加してみたいなと思う。
    インドならではの乳製品も、今後もっと試す機会を得てみたい。

    0
    2025年06月03日

    Posted by ブクログ

    西アジアで牧畜が始まり搾乳技術が各地域に独自の広がりを、見せた経緯や理由の大枠が理解できた。ミルクをヨーグルト、チーズ、バター等に加工することで人類はミルクの風味や品質を高めながら長期保存できる術を同時に実現したのはすごい知恵だと思う。

    0
    2025年02月09日

    Posted by ブクログ

    普段飲んでいる牛乳や、食べているチーズやヨーグルトなどの乳製品。
    今や日本の食卓にはなくてはならない存在となっているが、こうして食卓に乗るのはごく最近のこと。
    しかも、ヨーロッパ文化の影響を強く受けているため、実は私たちは乳文化のごく一部しか知らない。
    1万年の歴史があり、しかも文化圏ごとに全く違った表情を見せる乳文化の美味しくて不思議な世界を辿ってみよう。

    まず、ヒトの母乳を考えてみよう。
    あの真っ白なほのかに甘い液体は、母親の血液で作られている。
    どこでどうやって赤が白になるんだ!
    ウシは1リットルの乳を出すのになんと500リットルもの血液を必要としているという。
    著者が感じたように、私も偉大さと尊さを感じる。
    この乳というものは、人間のように年中繁殖期ではないので、ある一定の期間しかとることができない。
    それをどうやって保存していくか、ということが課題となる。
    西アジアではヨーグルト、バター、バターオイルの順に加工され、チーズはカチカチの塩辛いものが出来上がる。
    対してヨーロッパでは熟成の方向へ向かう。
    カビを使用するという、高温多湿のアジアとは全く異なる方向へ!

    その一方、双方の技術が重なり合った地域も存在するのだ。
    この文化の広がり、技術の広がりは歴史を考える上でとても面白く、興味を惹かれる。
    搾乳とは素晴らしい発明だった(ヒトにとっては!)。
    母が子にしか許さない行為を利用して、それを自らの栄養にして、さらに子孫を繁栄させる。
    この発明があって、いまの「おいしい」があるのだ。

    私がミルクを飲んで、それが血液になって、さらにそれが子に与える乳となる。
    命の営み、生命のつながりを考えるととても感慨深い。

    0
    2015年08月16日

    Posted by ブクログ


    牧畜民へのフィールドワーク
    なぜヨーロッパ人はチーズを好み、インドにチーズがないのか
    答えは気候と地形だった

    文化とは選択でなく、地政学に規定されているという感覚

    梅棹忠夫『文明の生態史観』を読んだ時と同じ感触
    食の話なのに、人類史の構造が見える本

    0
    2026年03月11日

    Posted by ブクログ

    家畜の肉利用と比べて、乳利用は餌から食料を生みだす効率は3.7倍に向上する。牧畜民が肉を食べるのは祝い事や客を迎えた時くらい。ケニアのトゥルカナやマサイの牧畜民は、食料の60%をミルクに依存している。

    トルコ南東部の紀元前8700~8500年の遺跡から出土したヒツジとヤギの骨は野生種に比べて小さく、幼獣の比率が高く、家畜化の最も古い時代を示している。紀元前7500~7300年には西アジアの広い範囲で本格的に飼われるようになた。ウシやブタの家畜化は、紀元前6400年頃。

    西アジアでは、ミルクをヨーグルトにして保存性を高め、ヨーグルトから乳脂肪と乳蛋白質を分離してバターからバターオイル、バターミルクからチーズを作る。西アジアでは、極度に乾燥させたハード系チーズしか作らない。

    北アジアや中央アジアでは、ミルクからクリームとスキムミルクを分離し、クリームからバターやバターオイル、スキムミルクからヨーグルトを経て乳酒やチーズを作る。

    冷涼なバルカン半島では、チーズを塩水の中で熟成させて食べる。冷涼、湿潤な西ヨーロッパでは、カビを利用した熟成ソフトチーズが発達した。

    南米のアンデス山脈では、リャマは荷物運びの使役動物として、アルパカは毛の生産用に飼育されており、搾乳は行われていない。保存食としては、ジャガイモを乾燥させたチューニョが用いられている。

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    2021年08月06日

    Posted by ブクログ

    人類のミルク活用の歴史はおよそ1万年にわたる(と予想される)。この本は世界におけるミルク活用の結果を紹介したものである。所変わればミルクも変わる。どうしてそのようなミルク文化が生じたのか、主に気候の観点から説明がされていく。ジュニア新書なので簡単に読める。

    ミルク文化はミルクの加工方法によって分類することができる。この本の良いところは、著者が実際に世界各地へ調査に行き、どのように加工・利用しているかを取材しているところにある。これにより、様々なミルク文化を体系的に理解することができるのだ。

    0
    2018年02月10日

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