2020年春、新型コロナウイルスへの対策として、多くの大学が「オンライン授業」を導入した。「対面授業での感染リスクを避けつつ、効率的な学びの場を提供できる」として一躍脚光を浴びたオンライン授業だったが、学生たちからは「授業が身になっている気がしない」「施設利用や教員・学生との交流の機会が奪われている」といった不満が続出。一部学生の間では学費返還を求める運動まで巻き起こった。
しかし頭を悩ませたのは学生だけではない。授業を行う教師にも、トライ&エラーで新しい授業スタイルを確立することが求められている。
本書では急速に浸透したオンライン授業について、大学教員・大学生・保護者という3者から寄せられた、教育現場のリアルな声を紹介。また思想家・内田樹氏が「オンライン授業は対面授業の代替物たりうるか」について語るコラムや、東京大学大学院情報学環・吉見俊哉教授へのロングインタビューなどを通じ、オンライン授業の最前線に迫る。
【本書の内容】
第1章:降って湧いた「オンライン授業」 大学で何が起こったのか
第2章:走りながら考え、教えながら悩んだ 大学教員から見た「オンライン」
第3章:「教室」が消えた! 学生たちは「大学」に何を求めているのか
コラム:思想家・内田樹氏に聞く オンライン時代の「新たな教育プログラム」が必要だ
第4章:コロナ以前の大学にはもう戻れない オンライン授業の未来
第5章:ロングインタビュー 大学はもう一度死ぬのか? 吉見俊哉・東京大学大学院情報学環教授
Posted by ブクログ 2021年08月31日
前半では、様々な事例や調査を踏まえた上で、オンライン授業の実情が説明されている。学生の生の声も取り上げられており、納得感があった。ただ筆者が繰り返しているように、学生が被った不利益が「コロナ」によるものなのか、「オンライン授業」によるものなのかという視点は重要だと感じる。後半は将来の展望。コロナ禍に...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月16日
学生の評価は丸投げされている。
on-line授業で宿題だらけになって課題地獄になった。
印刷代がかかる。
一方的に話すのは、双方にとってストレス。同時双方向型には人数の限界がある。
筆記試験は難しい。事前課題を与えて出席店をつける。
90分オンラインで聞くのは長い。60分しゃべって、30分は自...続きを読む