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善と正の違いは何か。権利と義務の関係とは――。本書は、倫理学の基礎からはじめて、法、政治、経済、宗教と倫理を関連づけながらその意義を再考する。アリストテレスやカントらによる5つの主要理論を平易に概説。さらに、グローバル経済、戦争、移民、安楽死、環境破壊、人工知能など現代社会の直面する難題について倫理学の観点から考察する。社会契約論や功利主義にかんする10の図解と26名の思想家のコラム付き。
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Posted by ブクログ
アリストテレスから生殖技術、AIまで、という副題の通り、紀元前の哲学者の話から現代の科学技術の倫理的な話が書かれています。 かなり、丁寧に説明された本でした。 最後に、異星人と世界の首脳らの会談の説話は、星新一のショートショートを彷彿とするもので、とても面白かったです。
タイトル通り倫理学の入門書。時系列というよりかは、ジャンルごとの思想家・哲学家がピックアップされているから、思想の関連性やどのように影響されたのかといったストーリー性があって読みやすい。 現代社会や実生活の文脈も踏まえていることから、哲学がすごく身近に、そして具体的なものに感じる。抽象的な議論を日...続きを読む常生活レベルにも落とし込むことができるようになりたい。
思い返せばコロナ禍が始まったあたりから、なんとなく内省する時間も増え、内省の質自体が変わってきたような気がする。果たしてそれがコロナ禍という時代によるものなのか、40代も後半に入ったという個人的な状況のせいなのかは不明だけど。 変化した内省の質、何がどう変化したかというと、「あの時の自分の行動に対...続きを読むする内省」ではなく「自分にとって善い行いとは」みたいな抽象度の高い問いをぐるぐる考える時間が増えた。 そこで目に入ったこちらの新書、「倫理学入門」 入門って書いてあるし、そもそも道徳と倫理の違いとかもよくわかってないし、いっちょ読んでみるか!と手に取った。 端的に感想を言うなら、 めっちゃ難しい…。 特に第二章の倫理理論はほとんどわからなかった。そして、この倫理理論をもとに三章以降も続いていくので、文字を目で追うのに精一杯で、私にとってはかなりちんぷんかんぷんだった。 ところが、通常なら分からない文章を読むのは辛いはずだが、この本はところどころに面白いワードやエピソードが潜んでおり、倫理学の全体像は掴めないし、頁によっては目が滑る文章にも関わらず気がつけば通読してしまっていた。 資本主義における倫理観、生殖技術や安楽死について、AI搭載ロボット兵士、はたまた未来世代への責任…などなど、現在進行形の社会問題をリアルな事象、思考実験、両端から紐解いていく内容はスリリングで、考えるそばから問いに対するじぶんなりの答えが瓦解していく。 そして第六章、倫理的な観点はどこからくるのかを読みながら、葬送のフリーレンに出てくる「勇者ヒンメルならそうする」という言葉を思い出した。 矛盾するが、ちんぷんかんぷんだった第三章以降が私にとってべらぼうに面白く興味深くて最高だった。 これを読んで、抽象的な問いに対するぐるぐるが整えられたとか答えが見えたとか、理解が捗ったとかは全くない。 むしろ余計に混乱している。 でもこれ、もう一度読み返して自分の中で考えを発酵させたい。 もしかしたらぐるぐる考える時間も悪くないのでは?と思わせてくれる良い読書になった。
・1回通読。倫理規範のグルーピング、代表的な倫理理論がとてもわかりやすく整理されていて良かった ・後半の応用倫理の話は、どこかしらで耳にしたことのある議論が多かったので前半に比べると退屈したが、未来への責任、土地理論などは頭の中で色々と発展して楽しめた ・メタ倫理学の話はあまり書かれていないので別文...続きを読む献を参照することにする
倫理という分野の歴史を見ながら、答えが出ないながらも、正しさとはなんであるかを見出そうとしている様がわかる。 そしてその活動が法を改定しながら、私たちがいま当たり前に享受しているものに結びついていることを知る。 事実命題から規範命題は導けないというが、実際のところはなるべく納得ができて矛盾が起こ...続きを読むらないようにたくさんの理由で支えている。 現在の社会(つまり法)は功利主義的なものだと思っていたが、功利主義であれば所得をまったく同じにしないといけないのかもしれない。そしてそれをしてしまうと人々は努力をしなくなる。 どの主義にも一貫性があって説得力がある。しかし、どれかの主義だけを採用してしまうとそれはそれでどこかしらで直観が拒否をする。 法はそれらの主義をよい塩梅で採択しているのであろう。 倫理規範の行き着くところは、結局のところ我々が不利益にならないように決まっているように見えた。歴史的には徳倫理学→社会契約論→共感理論→義務倫理学→功利主義という順番だが完全にそれまでの考え方を捨てるというわけではなさそう。近代社会ではあらたな問題が出てきて、既存の考え方では対応するできず、新しい考え方が出てきている。正確にいうと既存の主義では「悪」として扱われないが「悪」として扱ってもらわないと我々が困るパターンが出てきている。例えば環境の破壊などである。新しく出てきたものとしては生命倫理学や未来倫理学や環境倫理理論などがそれである。 我々の大半は法は作らないが、ルールや規範を作ることがある。そのうえで倫理の知識はあったほうがよさそう。 「数学・幾何学・論理学……」なんかは前提となるとりきめと論理規則だけでその真偽が決まり、「科学・物理学・心理学……」なんかは事実から事実を導いているが絶対的な心理ではない、「倫理学」なんかは価値判断が介入する。 疑問が出てきたのは、「お前のものは俺のもの」というジャイアニズムは相互性がない(相手にも同じ倫理規範を適用しない)が、それは倫理といえるのだろうか。それらしい文節があったが、おそらくこれは矛盾しているゆえに倫理ではないのだろう。 平等という概念も種々の主義があり、機会の平等もあれば、ロールズの「正義論」では平等な自由の原理として、結果に対しては不平等にしなければならないとしている(つまりよく働いてよい価値を提供できた人にはそうでない人より報酬を高くすべきという考え)。ソ連の社会主義を思い起こさせる。 生まれたときの不平等は平等にすべきという考え方を取り入れている主義は多そう。努力に対する不平等を取り入れている主義も多そう。しかし、毒親に育てられたような人に対する処遇についてはどうあるべきなのか。
AIにまで配慮されているタイトル通り倫理学入門書。正直読んでいて理解できていない(こちらの読解力が原因)ところもあるので再読したい。
昔の大学では「三理(倫理、論理、心理)一哲(哲学)」が文系学問の必須科目だったが、そんなことはもうとっくの昔になくなってしまったように思う。実際、自分も大学時代にこれらの科目は履修した記憶がない。しかし、あらためてこれらの学問分野の重要性に気がつき、少しでも勉強しておこうと思った次第。 この本は倫...続きを読む理学入門とあるように、倫理学が何を問題とする学問か(第1章)、これまでの倫理学にはどういったものがあるのか(第2章)、そして実際に倫理学は問題にどう対処しているのか(第3章以下)というオーソドックスな構成を取っている。その意味ではまさに入門書の体をなしているといって良いだろう。 第1章、第2章はやや退屈だったが、第3章以降は俄然面白くなってくる。ひととひととの問題、ひととその体の問題、そしてひととひとでないものの問題へと読者を引っ張っていく筆致は巧である。普通、倫理は「人倫」とも言うようにひととひととの関係のあり方を言うが、「体」や「ひとでないもの」にも話が及ぶのはまさに副題の「アリストテレスから生殖技術、AIまで」に合致している。 蛇足:p.231に大きな校正ミスあり。重版あれば直していただきたい。
未来の人類、人類以外の生物に対する、現在の私の責任をちょこっと考えるきっかけになった。 何を目指し、どう生計をたて、何を食べようか…自分の人生を善くするためにどう考えるかの入門書のように思う。 第5章宇宙人との対話は、それまでの論調から一変してユーモアがあるので、かなり笑えた。
倫理学の入門書。学問を学ぶ中で、どうも基盤が定まらないと感じていたところ、高校で未履修であった倫理学にヒントがあるのではないかと気付く機会があり購入した本書。 新書サイズでありながら、副題の通り、古代のアリストテレスから現代〜近未来の生殖技術、AIまでを網羅的に取り扱っており、入門書として最適であっ...続きを読むた。 理論の説明を踏まえた上で、現実の具体的な問題に踏み込んで理論を展開していく流れのお陰で、より我がこととして考えることができた。予想通り、多くのヒントを得ることができた。
これは書いてある情報量が多くて、何回も読み直さないと理解が深まらない本だなと思った。正直に言うと難しかった笑。だけど、興味もあるし、読んでいると学びが得られるので理解したい。
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倫理学入門 アリストテレスから生殖技術、AIまで
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品川哲彦
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