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ピントが外れている文章こそ正解! 問題を読まないでも答はわかる!? 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人賞受賞作。
【パスティーシュ小説の嚆矢!丸谷才一氏激賞!講談社文庫創刊50周年新装版】
清水義範の作品もまた、からかひ、批評し、祝祭する。入試問題出題者に対する慢罵と嘲笑は痛烈を極めて恐しいほどだ。いい加減きはまる入試問題に翻弄され、責めさいなまれてゐる少年少女に対する憐みを感じ取って、胸を打たれた。殊に結末がよく出来てゐる。人々が清水のパロディをあんなに喜んで読むのは、一つには、この暖かな心が嬉しいからであらう。――丸谷才一(中略・解説より)
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Posted by ブクログ
「これはもう、どう考えたってかなり多くの書店で、受験参考書のコーナーに置かれるであろうことが目に見えています。その結果、多くの受験生が間違って買ってしまうであろうことは大いに予想されるところであり、まずそのことをお詫び申しあげます。」(pp.270-1)とあとがきに書いてある。ので、これは受験参考書ではなく、ちょっと変わった短編集。
著者はパロディをすることで超有名な作家だそうだが、おれは初めて読んだ。まず最初の「猿蟹合戦とは何か」で、その旧仮名遣いに面喰らう。内容は面白く、表記故の読みにくさとは裏腹にスイスイ読んでしまった。元ネタが分からない。調べてみると司馬遼太郎?そう言えば高校の時、東京に出てきて、行きたい大学の直前講習みたいなものに、本当に入試の直前に参加して、英語の添削をしてもらったら、そこの先生が「〜とはいはなひ」(言わない)とかやたらこんな表記をしていて、この人何からこういう影響を受けているんだろうか、と思ったけど、この先生も司馬遼太郎の影響なのだろうか、とか思った。そして猿蟹合戦の話は小説ではないと思うけど、本のタイトルにもなっている次の「国語入試問題必勝法」は小説。まあ面白いけど、この手法を使おうなんて、おれが高校生でも思わないとは思うけど。「霧の中の終章」、なんか星新一みたいな不思議な感じ?でも一番面白かったのは、「ブガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮」という、小説じゃなくてただのレシピの紹介。途中までは、なんだレシピか、と思うけど、途中から強烈な違和感を覚えて、あ、となるという、なんかやられてしまった感があって、おれはこれが実は一番好きかな。「いわゆるひとつのトータル的な長嶋節」は、長嶋茂雄や他の野球解説者を知っていればもっと面白いだろうに、とおれの無知が悔やまれる作品。でもあんまり知らないのに、笑えた。「人間の風景」も笑えたし。
ということで、なんかこれまでこれだけ本を読んできたけど、いかに自分が小説を読んでいないのか、ここでこんな新しいタイプのものを経験する、ということが新鮮だった。それにしても著者は本当に頭が良い人なのだなあと思った。もっとこの著者の本、読んでみたい。推理小説がたくさんあるらしいので、探してみようかなと思った。(23/05)
Posted by ブクログ
※これは国語入試問題の必勝法を解説する本ではありません。
国語の成績がどうにもこうにも伸びない受験生時代、題名に惹かれ、手に取った。読みながら「ふむふむなるほど、次からは実践してみよう」などと意気込んでいたのに、あとがきでフィクションだと知り、拍子抜けした思い出の本。それほど、説得力があり、虚構の必勝法だと知っていても、模試で試してみたりしていた。
「時代食堂の特別料理」はいつかの国語の試験に出たことがあり、懐かしかった。偶然にも、このお話に再会できて、改めてゆっくり読めてよかった。
最後に、この本の内容を必勝法に則って6文字で要約するならば「色々あった。」
風刺とユーモアあふれる短編集。
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