私たちはどんな世界を生きているか

私たちはどんな世界を生きているか

935円 (税込)

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4.1

●第1章 今の世界に至る道 19世紀~1970年
・日本の戦後レジームからの脱却・グローバル経済へ・極端に分離する階層・身分制と不平等・新自由主義が社会を再組織していく・自由と管理の反転・アメリカにネオナチがいる・ヨーロッパと第一次大戦・国際連盟とILО・第二次大戦とフィラデルフィア・ド・ゴールと移民世代・EUとフランス・ル・ペンの国民戦線・フランス・ファースト・国民の解体と再接着・人権と身分制社会
●第2章 アメリカの大転換 90年代末~対テロ政策へ
・アメリカという特殊形態・モンロー主義とアメリカの「解放」・『すばらしい新世界』・「例外国家」のスタンダード化・アメリカの標準化とネット・アドレス・アメリカ・バイアス・テクノ支配と一代成金・白人の不満と被害感情・平等と「差別」、「本音」を煽るトランプ・偉大な中国・征服王朝と中国・オランダとイギリスのヘゲモニー・帝国と平和・武器を売るアメリカ・ポスト・トゥルース・人権を求めて・西洋だけでなく世界にも・自由と平等は独り舞台
●第3章 日本と朝鮮半島
・米朝会談が不満・こじらせる近隣関係・日本に三権分立はない・問われなかった戦争責任・冷戦後と歴史修正主義・拉致問題と歴史没却の勝利・朝鮮半島ではどう思っていたか・なぜ北朝鮮は核を持つのか?・ベルリンの壁崩壊とドイツ統一・北の自立、南に呑まれないために・対米核武装の成功?・軟着陸のためには・悪い国でいてもらわないと困る・日本敗戦後の朝鮮半島統治
●第4章 日本の明治一五〇年
・西洋の世界展開と日本の参入・戦争で認知される・敗戦の世界史的意味・無条件降伏と自発的隷従・正当性の論理・民主制と交渉の主体(外交)・翻訳語をつくる・翻訳する独特の日本・日露戦争から国際連盟へ
逆のドライブ・一世一元制・天皇の権威・「…名において」治める・なぜ元号に固執するのか・時代意識の造形・政治と宗教の区別・義勇兵起源ではない・独自権力になっていく軍部・装置としての天皇制・近代化の流れと逆行していく・戦後のフィラデルフィア宣言・農地改革でつくられた基盤・占領下の改革の受け止め方・西洋的価値は絶対か・冷戦の終わりと市場開放・なぜ「新」自由主義なのか・平成の三〇年で起きたこと・あらゆるものを市場化する・国策としての新自由主義・神道国家派の大攻勢・米軍と一体化する自衛隊・自由の底が抜けている・失われた三〇年で何を失ったか
●第5章 現在の日本と世界のこれから
・西洋的世界の変質・国、政治、経済・民主、平等、自由・連携における自立・人権のない存在、テロリストの発明・フランスとアメリカの歴史否認・日本では民主主義がいらなくなっている・ポイント・オブ・ノーリターン・「身分制のほうがいいんじゃないか」

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私たちはどんな世界を生きているか のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

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     要するに、「国民」というのは、国家の保護枠から放り出されて、グローバル経済に参画するさまざまなグループや法人の、使い捨ての資材とか売り物になっている。けれども、それをあからさまにはできないから、うまくごまかして国家と国民の繋ぎをしてくれるよ

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    哲学の視点を持ちながら時代の流れと世の中の仕組みを解説してくれて、面白かった!読みやすくもある。
    私は科学の進歩で、生活が豊かになると単純に信じていたけれど、同時にそれは人間であることが不可能になる(まだこの言い回しに慣れない)ことを示唆しているとは考えもつかなかった。
    信じていたものに疑問を持つ機

    0
    2024年05月03日

    Posted by ブクログ

    1.著者;西谷氏は哲学者。東大卒業後にパリ第8大学で学ぶ。フランス現代思想を学び、世界のグローバル化によって起こる諸問題を研究。テーマは、戦争論・世界史論・メディア論・身体・医療思想論・芸術論と幅広い。戦争論については、世界戦争と死の意義を考察。「産業の軍事進出には経済の健全化の為に警戒が必要」と主

    0
    2024年06月30日

    Posted by ブクログ

    非常に日本に、そして民主主義に厳しい本だった。
    からなずしも全てに賛成ではないが、概ねその通りだと言える内容。日本はこのままアメリカに隷属して進むのか?それとも自立した骨太の国になれるのか?
    これからの国のリーダーには重い命題が課される。でも日本のリーダーは、そんなことに悩まず今までどおりを貫くのだ

    0
    2022年12月18日

    Posted by ブクログ

     表題の通り、「私たちがどんな世界を生きているか」をフランス革命から200年、明治150年という2つの時間軸で考えていく。その際のキーワードとしては、「国、政治、経済」「民主、自由、平等」が挙げられる。
     新自由主義とは、何でも経済(市場)に委ねてしまおうという政策だったのだということが分かる。そう

    0
    2022年08月14日

    Posted by ブクログ

    過去200年余りを概観し、現代のグローバル化とIT化が、近代に勝ち取った価値観である自由、平等、解放をいかに解体しているかを描いた本。過去を参照した上で現在を語る姿勢はとても重要な態度だろう。
    本の内容は悲観的で、安倍政権に対する批判などもふんだんに盛り込まれているが、本書のテーマである近代的価値の

    0
    2021年02月03日

    Posted by ブクログ

     グローバル経済と新自由主義、IT技術やAI。現代世界がものすごい勢いで変化しているのは分かるのだが、それが世界各国で起きているポピュリズムや排外主義的動き、格差の拡大による社会の分断といった現象と、そもそも関連しているのかどうか、関係があるならば一体どう関連しているのかが良く分からなかった。
     本

    0
    2020年10月25日

    Posted by ブクログ

    現在の社会状況がどのような流れや考えで形づくられているかを西洋近代、明治以降の日本の流れから述べている。著者の他の著作も読んでみたい。
    「自由とは限界との関係だが、アメリカは他者を抹消することの「自由」の基盤としてきたので、自由の底が抜けている」
    「二十世紀は十九世紀と二十一世紀の間の例外的な世紀・

    0
    2024年03月14日

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