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相模原の障碍者施設殺傷事件、安楽死論争、パンデミック・トリアージ――近年、様々な場面で「生きるに値しない命」という言葉を耳にするようになった。しかし、「役に立つ/立たない」ということだけで、命を選別してよいのだろうか。
一〇〇年前のドイツで出版され、ナチスT4作戦の理論的根拠になったといわれる刑法学者カール・ビンディングと精神医学者アルフレート・ホッヘによる『「生きるに値しない命」を終わらせる行為の解禁』の全訳に解説と批判的考察を加え、超高齢社会の「生」と「死」を考える。
Posted by ブクログ 2023年05月05日
前半のテクストは非常に興味深く、また、納得できる箇所が多かった。
それを批判するのが後半であり作者の意見なわけだけど、考えや意見が合わなかったので「ふーん、そっか」程度に読んだ。
ただ残念なのは、全体的に「生きるのが大変な病状の人」にしか前半も後半も焦点をあてていないこと。
病気やケガの回復が見込...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月19日
なぜ能力差別が間違ってるのか、しっかりと納得できる説明に出会えた。
誰しもがいつでも差別の対象になりうるから、想像力を働かせて、みんなで差別をやめよう、という理由は納得いくものではあるけど、
それだと「差別されたくなければ」差別しないという条件がつくのが何か腑に落ちない感じがしていた。
この本では...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月08日
ナチスのT4作戦につながる障害者排除の論理が、どのような歴史的・思想的背景から正当化されていたのかがわかり、意義深かった。結局、排除する側が言ってることはいまとまったくかわらない。経済的効率性であり、「あいつらは社会のお荷物だ。いまは彼らを養う余裕がない」という考え方がベースになっている。こういうこ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月02日
「生きるに値しない命」が優生遺伝子、劣性遺伝子という「優生学」的視点で人の優劣が計られるのではなく、経済活動をベースに生産性という観点で選択されている歴史があったことがわかった。
「〜当時の安楽死肯定論者の本音は経済効率の向上にあったと言っても過言ではないのである」
現代社会において障害者殺傷事...続きを読む
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