食品添加物はなぜ嫌われるのか―食品情報を「正しく」読み解くリテラシー

食品添加物はなぜ嫌われるのか―食品情報を「正しく」読み解くリテラシー

2,090円 (税込)

10pt

4.0

●根強く残る食品添加物悪玉論
●まことしやかにささやかれる超加工食品の危険性
●オーガニックの安全神話で見過ごされる問題点
●注目を集める新しい北欧食の落とし穴
●日本で独自に発展した食品表示制度の功罪

ゼロリスク幻想を越えて改めて考える、
ほんとうの「食の安全」

巷にあふれる食をめぐるさまざまな情報。
〇〇は身体に良いらしい、
ダイエットには△△を摂るとよい、
××には発がん性がある……。
信頼に足る情報はどう見極めたらよいのか。
さらに、グローバル化が進展する世界で、
食の安全をめぐる問題も、もはや自国だけの問題に留まらなくなっている。
「すべての人に適切な情報を」届けるべく、
世界の食品安全情報をサーベイし発信し続ける著者が、
近年話題になったさまざまな問題を取り上げ、
印象やイメージに惑わされることなく、
科学的知見に基づいて適切に判断するためのポイントをわかりやすく解説する。

◆本文より
ひょっとしたらこの本を手にしているあなた自身も、
家族や友人との会話の中で添加物は避けたほうがいいよね、
といったことを伝えたことがあるかもしれません。
それに比べると食品安全委員会や厚生労働省からの
食品添加物の安全性に関するメッセージは、圧倒的に劣勢です。
間違った情報には実害があります。
そして間違った情報のほうが社会に広く浸透してしまっているとき、
消費者個人個人が間違いに気がついても対応できない、
つまり買いたい商品が売られていない、という状況に陥ります。

◆目次
第1章 終わらない食品添加物論争
一 食品添加物の安全性を測る
二 食品添加物をめぐる国際事情
三 食品添加物だから……
四 ベビーフードで考える食品添加物の有効性
第2章 気にすべきはどちらか――減塩と超加工食品
一 世界の減塩対策
二 超加工食品とは何か
第3章 オーガニックの罠
一 オーガニック卵汚染事件
二 「オーガニック卵」というもの
三 オーガニックとの付き合い方
第4章 新しい北欧食に学ぶ
一 北欧食と和食
二 NNDの落とし穴
第5章 国際基準との軋轢
一 EUへの鰹節の輸出問題
二 検査の意味は?
第6章 食品表示と食品偽装
一 日本では表示義務のないカフェイン
二 食の「安心」を脅かす食品偽装
第7章 プロバイオティクスの栄枯盛衰
一 プロバイオティクスの健康強調表示
二 期待が高まるマイクロバイオーム研究
三 トクホとプロバイオティクス
第8章 食品安全はみんなの仕事――すべての人に適切な情報を

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食品添加物はなぜ嫌われるのか―食品情報を「正しく」読み解くリテラシー のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年10月21日

    食品添加物、と聞くと悪いイメージが先行してしまう。本来なら入れる必要がないのにも関わらず、味や見た目や香りを整えるためのものとして、まるで異物混入のようなまなざしを向けているように思える。

    添加物の種類ごとの安全性の評価が国ごとにバラバラで、例えば、日本では普通に使われているが、ヨーロッパで認可さ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年07月26日

    食品添加物について極めて真面目に書かれた本である。
    この手の本は、巷にいかに危険な食品添加物が含まれた食品が並んでいるかをセンセーショナルにうたっているものが多いのだが、本書はそのような本に対しても批判的である。
    本書の内容で大事なこと
    自然由来が安全とは限らない。自然由来の毒物や発ガン性が確認され...続きを読む

    1

    Posted by ブクログ 2022年12月03日

    食品添加物に対して、確かにあまり良いイメージを持っていなかったけど、
    ・オーガニック、無添加のほうが不純物の混ざった添加物の代用品を使っている可能性がある
    ・オーガニックは微生物汚染などのリスクがある
    ・基準は国によって異なる
    など、色々と学びがありました。
    欧州で鰹節は輸入禁止なの知ってたけど、そ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年07月14日

    知識不足、理解不足な方たちに向けた嫌味な語りで始まる。読み手としては楽しめた。少々クドく長いが添加物について知識を得た。2、3ページのダイジェストが欲しいところ。

    1

    Posted by ブクログ 2023年02月17日

    どこかで本書の存在を知って気になったんだけど、はて、どこだったか。食事って、誰もが関係するものだから、翻って誰もがあれこれ口を出しやすい分野。それはそれで結構なんだけど、極論や偏見が入り込みやすいことも事実。本書は添加物がメインテーマなんだけど、それだけを食べるってことはよっぽど無い訳だし、必然的に...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年12月04日

    「健康のためには減塩」は世界共通
    塩はもっとも注意すべき食品添加物だという著者の指摘が印象的だった。減塩は高血圧予防になり、WHOは成人の摂取量の目安を1日5g以下としている。小さじ1杯分だ。和食の短所は塩分が高いことなので、地中海食のように健康食としては広まらなさそう。しかし守りたい食文化ではある...続きを読む

    1
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年03月15日

    この題名を見たとき「なぜ嫌われるのか」というワードにひっかかった。食品添加物=体に悪い、だから嫌われてるんでしょ?と疑問だった。
    しかし、本書を読んで食品添加物だから食べないほうがいい、無添加だから安全、身体に悪くない原料だから大丈夫という考え方が大きな間違いだということに気付かされた。

    1
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年07月06日

    自分が如何に表面的な情報に流されているのか思い知らされることが幾つかあった。食品表示の何を見てどう判断するか、それが健康に関わる重要な情報なのか、それとも企業や業界の広告に過ぎない無意味なものなのか。何となく国産が良さそう、昔から食べられているものだから安全、よく分からない食品添加物が含まれるから避...続きを読む

    0

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