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電車、銀座の街頭、デパートの食堂、花鳥草木など、生けるものの世界に俳諧を見出し、人生を見出して、科学と調和させた独自の随筆集。「春六題」「蓑蟲と蜘蛛」「疑問と空想」「凍雨と雨氷」他39篇収録。
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Posted by ブクログ
時代は違うが、科学者としても有名な著者であるが、科学者らしくない、表現豊かな文章に驚かされることばかり。身近なものに興味をもっていることも刺激的だ。読んでいるうちに今の時代との境目がなくなるのにも楽しくなってきた。
寺田寅彦という人を、友達に持ちたかった。 夫だともっと良かった? お茶からお酒にかわり夜が更けても、おしゃべりしたい人。
寅彦自身が付けた書名ではないのだろうが、「歳時期」とあるように、春夏秋冬、四季折々の雨や風、暑さ寒さ、天候などの自然現象、植物や生き物を巡る観察や思いなどが綴られている。 科学的な記述がかなり比重を占めるものもあれば、随想的なものもあるが、こういったテーマでこんなに興味深い文章が書けるのかと、寅...続きを読む彦の凄さを改めて感じた。 有名な作品だが、亡き妻が団栗を拾う様子を思い出し、残された娘がドングリを拾いながら戯れる姿を見て思いを募らせる『団栗』、読む側も歳をとってきたせいもあり、読む度に沁みじみしたものを感じる。
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寺田寅彦
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