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同じ養護施設で育ってきた警察官の吐木(はばき)と小説家の円は幼なじみであり、番として結ばれた関係でもあります。オメガの円はフェロモンの異常分泌によって、番関係を結んでも他の人間にフェロモンを感知されてしまう上に、抑制剤も効かないという厄介な体質の持ち主。そんな円を守るため、吐木は出世よりも彼と一緒にいる時間を選び、所轄へと異動します。しかし、円は吐木に大きな隠し事をしていて……。
吐木という番がいるのに他のアルファをフェロモンで誘惑し続けてしまう特異体質の円、幼い頃の事故で両親と自分の心の一部を失った吐木、そんな吐木を守るために円が吐き続ける嘘、そして2人に迫るオメガ連続殺人事件の犯人――これでもかとばかりに詰め込まれた魅力的でサスペンスフルな要素を、繊細かつ色香が立ち上るようなタッチと詩的な言葉で描き上げたなんとも稀有な作品です。自分以上に互いのことを大切に思っているのに、その思いが強くなればなるほど相手を苦しめてしまう……。どこまでも優しくて痛みを伴う関係に胸が苦しくなると同時に、それでも離れられない絆の強さを痛感させられるのです。300ページ近いボリュームを、息つく暇もなく読ませるその筆力にベテランの風格が漂います。
相手を愛するが故に、心にもない嘘を吐いたり、あえて突き放したり、世間体を気にしたり……。恋愛の暗い部分を描きつつも、最後には必ず希望を見せてくれる。だから麻生ミツ晃先生のファンは「作家買い」をする人が多いのでしょう。会社員としての自分と1人の恋をする人間としての自分との間で揺れるサラリーマンたちが主人公の『only you, only』(海王社)、昼は人格者の上司とインターン生、夜は出張風俗の客とボーイというインモラルな関係を描いた『夜の落下』(海王社)、自分を大事にできないバーテンダーと純情な大学生の切ないラブロマンス『きっと、幸せな結末』(海王社)など、どれも名作揃い! 何度でも読み返したくなる“人生の一冊”に出会えるはずです。
オメガ系はオメガそのものの設定がしっかりしすぎて、作家さんの色が出にくく、読んだことあるストーリーが多くて飽きてたけど、これはもっとオメガがある世界の人の苦しみとかリアルでよかった
自分はΩで幸村の番だと偽る円だけど、その理由と葛藤を知って、読み進めるほどに涙が止まらなかった。ストーリーも凄く作り込まれていて、世界観に引き込まれ、一気に読んでしまいました!これはBL好き以外の方にも是非読んで頂きたい作品です!
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