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孔子を筆頭に、老子、荘子、孟子、荀子、韓非子、孫子……など、春秋戦国時代の古代中国では、数多くの思想家が現れた。彼らは「諸子百家」と総称される。
その思想は、東アジア全域の思想に大きな影響を与え続け、今なお衰えない。2200年以上前の思想でありながら、現代の私たちにも生き方の指針を示し続けてくれている。
なぜ戦国の世に多くの思想家が出現したのか? 彼らの主張やその違いはなにか?
残された著作や人物評から、彼らの人柄を読み解き、その思想の本質を解き明かす。
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Posted by ブクログ
春秋戦国時代、戦乱が絶えない時に、こんなに多彩な思想家がいたことがとても興味深いです
孔子の儒教がメインの道徳的なイメージが強かった諸子百家ですが、法律の運用だったり、弁舌をふるったり、兵法を説いたり、いろいろな人たちがいて本当におもしろい
私がもっと詳しく知りたいなと思ったのは韓非子。
「矛盾」や「逆鱗に触れる」は韓非子だったのですね
そして、ビジネスで人気の孫子。
戦争時の兵法としたとき、著者が書いているように、「そんな決定的必勝法があったらあったで、おたがいその必勝法同士でぶつかりあうことになり」、どっちが勝つの!?と私も気になるところがあったりして、孫子も詳しく知りたいなと思いました
Posted by ブクログ
夏目漱石や半藤一利氏の老荘フリークに影響され、「老子」の81章のをひととおり読んでみたら、ついでにその周辺も散歩してみたくなった。「諸子百家」というタイトルがそのまんまの本書に出会った。著者の渡辺さんは、古代中国思想に詳しく、その内容を特に読者にわかりやすく説明してくださることに定評があり、大まかな体系をつかむにはとても分かりやすい本だった。
タイムトラベルの目盛りはずーっとさかのぼって、中国の「春秋戦国時代」(前770-前221)と約2800年ほどさかのぼる。つまりあの秦の始皇帝が天下統一を果たして皇帝になるまでの、いわゆる東周と戦国七雄の戦乱の時代までだ。
春秋期には、まだ周王=ナンバーワンの威光が残っており、各諸侯は周王に次ぐナンバーツーの地位を競いあっていたが、徐々に周王の威光は薄れ、戦国期に入ると各諸侯は自ら王を名乗り、覇権争いを繰り返すようになっていた。その戦乱の時代に、百家争鳴、本書に登場する様々な思想家が生まれたのだ。このとき誕生した思想家たちを総称で「諸子百家」と呼んでいる。
本書の章立てに従って、登場人物を列記すると、孔子、老子、荘子、孟子、荀子、韓非子、孫氏と有名どころが並び、そのあとに本書では、「百家小伝」という章をもうけて、その周辺の数名の思想家にも焦点をあてて、ひとまとめに紹介してくださっていた。
こちらのほうも列挙すると、墨子、管子、恵施、公孫竜子、蘇秦、張儀、商鞅、申不害、李斯、楊朱、呉子と、聞いたことある名前もあれば、今回初めて知った名前を多い。むかし世界史の授業か何かで習った「合従・連衡」では、蘇秦が「合従策」を唱え、張儀が「連衡策」を唱えた人物だということを思い出させてもらった次第だ。
ともかく乱世をどのように生き抜くか、あるいは乱世を平和に戻すにはどうすればよいか、そういうことに頭脳をしぼった人物たちの発想を知るのは非常に興味深いことだ。
著者の渡辺氏は、「はじめに」で吉田兼好の「徒然草」第十三段を紹介していた。
「ひとり燈火の下に書物をひろげて、自分が直接会って話をすることのできない昔の人を友とすると、このうえなく慰められるものだ。」
漱石は、孔子よりも老子と言っていたが、やはり諸子百家の最大の著名人は、孔子だろう。そして、それをさらに発展させた孟子も日本人にはよく知られている。知っているところでは渋沢栄一は孔子のファンであるし、吉田松陰は孟子のファンだ。
孔子について、今回読んだ中で感動したのは、孔子と顔回の師弟関係。顔回は残念ながら早逝したが、孔子は、顔回のことを一を聞いて十を知る弟子、そしてもはや自分を超える弟子、自分の後を継がせるなら顔回と考えていたようだが、弟子の顔回からすれば、師の孔子は「仰ぎ見れば見るほどそびえたつ存在」「知らぬ間に自分自身の最大能力を引き出してくれる存在」「そして引き出されたあとも、さらに高くそびえる存在」「いくら追いつこうと思っても追いつけない存在」と認識していた。
「論語」その物も勉強にはなると思うが、孔子という人物についてさらに知りたくなった。そして、努力する「孔子」に対し、自然体の「老子」。老子より発想が飛ぶ、胡蝶の夢の「荘子」、「覇者から王者」への発想で諸侯の心を変革し、世の安定を図ろうとする熱血コンサルタント「孟子」、孟子の「性善説」に対抗し、「性悪説」を説く「荀子」、法律で安定を図ろうとする「韓非子」、兵法を説く「孫氏」と、それぞれに興味深く、しかも現代の政治や実社会にも十分適用できる哲学が紹介されている。
着眼点はそれぞれ異なりはするものの、その根底には、「この乱世をどう生き抜くか」あるいは、どうすれば「安定した世の中とすることができるか」を、庶民の立場に立って提案したり、トップの立場になって提案している。「乱世を乗り越えよう」という点で共通していると感じるし、その本質的な内容は、十分現代にも通用する内容でもあるなと実感する。
「兼愛」(自分を愛するのと同じように、他の人を愛すべきだという思想)を説いた「墨子」などは、孟子から徹底的に目の敵にされたようだが、自身の感想では、現代社会において大事な考え方ではないかなと思う。先に読んだエーリッヒ・フロム氏の「愛するということ」では、自分だけを愛するのではなく、自分以外の人も愛せるというのが、究極の「愛するということ」だと言われていたように思う。
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