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消費されるお店づくりをしている場合ではない!
顧客体験を追求した者だけが逆転できる。
ミシュラン獲得店舗、老舗の名店から予約の取れない人気レストランまで
15,000店以上のデータから導き出した、繁盛をつくる成功メソッド
■差別化を競う業態開発、刹那的な新規集客はもう終わっている
■成功している飲食店は、新規客よりリピーターが多い真実
■IT化で常連のお客様を可視化し、量産する仕組みをつくる
■お客様の体験価値を向上させるお店づくりの開発
■接客は「点」ではなく、関係性づくりという「線」の思考
■テクノロジーの力を利用して、人力の限界を超えた高度なおもてなしを実現
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
松下電器産業(現パナソニック)、広告代理店を経て、飲食店経営に参入、twitter集客の先駆けとして「豚しゃぶ」を繁盛店にした後、現在は予約台帳アプリ「トレタ」などを手掛ける中村仁さん。SNSで活躍されているのをよく拝見していたので、外食産業に特に思い入れはないが、中村さんの経営についての文章に触れたくて手に取った。
テクノロジーやグルメサイトなどの外的要因が外食産業にもたらした影響を20年ほど前からの変遷を押さえて、店舗スタッフは、店舗経営者は、どのような方向性に進化をしなくてはいけないのか、まで提示されている。
しかしそんな彼自身が店舗経営から撤退していることは意味深いところではあるが、今後も「外食産業の人たちがイキイキ働ける」仕組みづくりに貢献していくんだろうし、活躍の場を広げる様も見てみたい。
Posted by ブクログ
1.外食産業の構造があまりにも変わらないことに疑問を持ち続けていた時に、ちょうどこの本をみかけたので買うことにしました。
2.ブラック産業の代名詞として知られる外食産業が生まれ変わるためにはどうすればよいか、が述べられています。著者は外食産業へ他分野から進出してきた人であり、数々の疑問を持ったうえで、今の会社を立ち上げています。その中で、テクノロジーの活用が遅すぎることを指摘しております。本書でも、なぜ外食産業が変わらないのかを述べた上で、ブラック産業から脱却するための方法を述べています。
3.IT化が進まないこと、導入するものの失敗つづきなので手をつけることをやめたという企業が多いのではないか?と思います。とくに、食品、農業の分野は比較的に遅れ気味ということを聞いた事があり、法律上紙媒体でないと違反になるなどの制約があるため、中々効率化は進んでません。また、日本人の現金主義も重なり、電子決済が進まないことでの負担も減らない事が想定されます。
本書を読んで思ったことは、ITの使い所、取り入れる商品が間違っている事が多いため、諦めたパターンが多いのではないと思ってます。
このことが負担になっているのだと感じました。それにより、生産性が上がらず、ブラックが常態化してしまったのだと思いました。
Posted by ブクログ
外食業界のこれからを考える上で必読の本ですが、AIがいよいよ身の回りに溢れてくる時代、外食業界以外でも次の一手の参考になりそうだと思いました。
●現状打破には、外食×テクノロジー、のように他業種他業界との掛け算が鍵。
●どんな仕事も売上を伸ばすには常連客を増やすのが手っ取り早い。
●そのためには、接客など人にしか出来ない仕事に人が集中できるように、テクノロジーを上手く活用する、とトップがコミットする必要がある。
●ただやみくもに取り入れるのではなく、自店のポリシーや文化、実現したいことに合わせて、ITツールを使いこなす
●欲張って100%主義に陥らない。まずやってみる、を大事にして60点を目指す
Posted by ブクログ
【この本は結局、何を伝えたいのか】
この本が一番伝えたいのは、「外食業界は、昔からの常識やアナログなやり方に縛られるのではなく、テクノロジーを活用して生産性を高め、その分の時間や人の力を“お客様との関係づくり”に使うべき」ということ。
外食業界は、人手不足・長時間労働・休日の少なさなど、厳しい労働環境を抱えている。その根本には「生産性の低さ」がある。
一方で、飲食店には「手作りが良い」「人がやることに価値がある」「昔からこうしてきた」といった考え方が根強く残っている。
しかし、本当に人がやるべき仕事とは何なのかを考える必要がある。
注文を取る、在庫を確認する、売上を集計する、メニューを暗記するなど、機械やITで代替できる仕事まで人間がやる必要はない。
テクノロジーによって「作業」を減らし、その分、人間にしかできない「気遣い」「おもてなし」「会話」「顧客理解」といった仕事に時間を使う。
つまり、テクノロジーの目的は単なる「効率化」ではない。
「効率化によって生まれた余裕を使って、顧客体験をより高度なものにすること」こそが、本当のIT化の価値である。
【① 世界の最先端で起きている外食革命】
これまでの飲食店は、集客・予約・注文・会計・在庫管理・分析などを、それぞれ別々の方法やツールで管理してきた。
POSなどによって一部はIT化されたものの、ツール同士が連携しておらず、結果として「ITツールが増えただけ」という状態にもなっている。
これからは、最初からITを前提に「どんな店をつくりたいのか」を考えることが重要になる。
例えば、POSと在庫管理を連携させれば、商品が売れた瞬間に在庫が減り、一定数を下回れば自動的に発注することもできる。
こうした仕組みによって、従業員は単純作業から解放される。
ただし、ロボットやITですべてを自動化すれば良いわけではない。
日本では、人が介在することそのものが「おもてなし」という価値になる場合がある。
だからこそ、「何をIT化するか」ではなく、「IT化によって何を実現したいのか」を考えることが重要。
また、クラウド型のSaaSが普及したことで、昔のように莫大な費用をかけてシステムを自社開発する必要もなくなっている。
完璧なシステムを何年もかけて作るより、「まず導入して、使いながら改善する」というスピード感が重要になっている。
【② なぜブラック産業に陥ってしまったのか】
外食業界の大きな問題は「人手不足」と「労働環境の悪さ」。
その根本原因として、本書は「生産性の低さ」を挙げている。
外食業界は多くの人を雇用しているにもかかわらず、一人ひとりが生み出せる利益が少ない。
その結果、人手不足→一人あたりの負担増加→長時間労働→さらに人が辞める→さらに人手不足、という悪循環が起きる。
そして、この問題をさらに悪化させているのが「昔からの常識」。
「機械に頼らない方がいい」
「手書きの方が温かみがある」
「職人ならこれくらい覚えて当然」
「昔からこうやっている」
こうした価値観が、本当に顧客価値につながっているのかを疑う必要がある。
伝統やこだわり自体が悪いわけではない。
問題なのは、「顧客価値につながっていない作業まで、伝統や美学という理由だけで残してしまうこと」。
その結果、人間が本来考えるべき「新しいサービス」や「お客様への価値提供」に使える時間まで奪われてしまう。
【③ 勝ち抜ける飲食店の思考】
飲食店の基本的な価値は「商品・場・人」の3つ。
ただし、すべてを100点満点にする必要はない。
限られた経営資源の中で、「自分たちは何で勝つのか」を決めることが重要。
例えば、
・商品に特化する
→ゴーストレストラン、Uber Eats、シェフ派遣など
・場に特化する
→コンビニのイートインなど
・人に特化する
→人とのつながりやコミュニティを価値にする店
というように、一点突破型のビジネスが生まれている。
特に重要なのが、「商品の時代から、関係の時代へ」という考え方。
現在は、料理そのものがおいしい店を作るだけでは差別化が難しい。
だからこそ、「この店が好き」「この店員に会いたい」「この店に来ると居心地がいい」と思ってもらえるような、顧客との関係性が重要になる。
そのため、経営の中心も「売上管理」から「顧客管理」へ変わっていく。
どれだけ売れたかだけではなく、「誰が来てくれているのか」「何回来てくれているのか」「どうすればまた来てくれるのか」を考える必要がある。
【④ 常連客を武器に繁盛店をつくる戦略】
飲食店の経営では、「新規顧客を集め続ける」よりも、「一度来たお客様を常連にする」方が重要。
パレートの法則では、上位20%の顧客が売上の80%を生み出すと言われている。
一方、新規顧客の再来店率は低く、100人を新規集客しても、その大半は一度きりで終わってしまう。
そのため、「新規集客」だけに頼るのは効率が悪い。
特に重要なのは、2回目・3回目のお客様。
まだ常連ではないものの、すでに一度来店しているため、店との関係を深められる可能性が高い。
この層に対して適切なアプローチを行い、常連客へ育てていくことが、効率的な店舗経営につながる。
つまり、
新規客を集める
↓
2回目に来てもらう
↓
3回目に来てもらう
↓
常連になる
↓
長期的な関係を築く
という「顧客との関係性」を設計することが重要。
【⑤ テクノロジーよりはるかに大切なこと】
本書では、「テクノロジーより先に、お店のポリシーを決めること」が重要だと説いている。
例えば吉野家が券売機を置かないのは、「お客様と直接向き合い、最後に『ありがとうございました』と伝えること」に価値を置いているから。
一蘭が席を仕切っているのも、「ラーメンを食べることに集中してもらう」という明確な考えがあるから。
つまり、テクノロジーは目的ではなく、あくまで目的を実現するための手段。
そして、テクノロジーによって人間の仕事がなくなるのではなく、「人間がやるべき仕事に集中できるようになる」と考えることが重要。
これまでの飲食店では、
・皿洗いなどの肉体労働
・メニューを覚えるなどの頭脳労働
・お客様への接客などの感情労働
をすべて人間が担っていた。
ITによって肉体労働や頭脳労働の一部を減らせれば、人間は「感情労働」により多くの時間を使える。
つまり、テクノロジーの本当の価値は「合理化」ではなく「高度化」。
作業時間を削るだけで終わらせず、その余った時間を使って、より質の高い接客やおもてなしを実現する。
ただし、セルフオーダーなどの合理化によって、お客様が店員に相談する機会がなくなり、結果として客単価が下がる可能性もある。
だからこそ、「効率化すれば正解」ではなく、「お店のポリシーに合ったIT化」が必要になる。
【実務で使えるポイント】
①「その作業は本当に人間がやるべきか?」と考える
仕事をするときは、当たり前になっている作業を一度疑ってみる。
「昔からやっているから」ではなく、
・人間がやる必要があるのか?
・自動化できないか?
・やめても問題ないのではないか?
・その作業は顧客価値につながっているか?
という視点で考える。
② IT導入を目的にしない
「DXする」「AIを導入する」「新しいツールを導入する」こと自体を目的にしない。
先に、
「どんな顧客体験を実現したいのか」
「どんな働き方にしたいのか」
「何を改善したいのか」
を決め、その手段としてITを選ぶ。
③ 100点を目指さず、まず60点で始める
IT化は一度ですべてを完璧にする必要はない。
まず小さく始めて、使いながら改善する。
「完璧な計画を作ってから始める」のではなく、「始めてから改善する」という考え方が重要。
④ ツールの多さではなく、使いこなすことを重視する
多機能なツールを導入すれば成果が出るわけではない。
必要な機能を絞り込み、それを徹底的に使いこなす方が重要。
「機能が多い=お得」ではない。
⑤ 導入後の運用まで考える
ITツールは導入しただけでは意味がない。
重要なのは、
「導入した後、現場の仕事がどう変わるのか」
「誰が使うのか」
「どのように定着させるのか」
「どんなデータを蓄積するのか」
まで設計すること。
⑥ 新規顧客だけでなく、既存顧客を見る
売上を伸ばすときに「新しいお客様を増やす」だけではなく、
「今いるお客様にもう一度来てもらうにはどうするか?」
を考える。
特に「2回目・3回目の利用者」をどう常連化するかが重要。
⑦ 仕事の「目的」と「手段」を分ける
「手書きの方がいい」
「対面の方がいい」
「人がやった方がいい」
というのは手段にすぎない。
重要なのは、その手段によって「どんな価値を提供したいのか」。
目的を達成できるのであれば、方法は変えていい。
⑧ トップがコミットする
IT化は現場だけに任せるのではなく、経営者や責任者が重要性を理解し、意思決定することが必要。
現場の意見を聞きながらも、「なぜIT化するのか」という目的をトップが明確にすることが重要。
【まとめ】
『外食逆襲論』は、単純に「飲食店はIT化すべき」と主張する本ではない。
本質的なメッセージは、
「テクノロジーによって、人間がやらなくてもいい仕事を減らし、人間にしかできない価値提供に集中しよう」
ということ。
外食業界が抱える人手不足やブラック化の問題を解決するには、ただ人を増やすだけでは限界がある。
「昔からこうしてきた」という常識を疑い、ITによって仕事そのものを変えていく必要がある。
そして、効率化した先にあるのが「より高度なおもてなし」。
これからの飲食店は、「おいしい料理を提供する場所」だけではなく、「お客様との関係を築く場所」になっていく。
だからこそ、
「何をIT化するか」ではなく、
「IT化によって何を実現したいのか」
を考えることが重要。
この考え方は飲食業界に限らず、どんな仕事にも応用できる。
「その仕事は本当に人間がやるべきなのか?」
「その作業は顧客価値につながっているのか?」
「効率化して生まれた時間を、もっと価値の高い仕事に使えないか?」
この3つを問い続けることが、これからの仕事において非常に重要だと感じた。
Posted by ブクログ
トレタ中村さんの書籍。パナから広告会社を経由し飲食店を開業、その後は外食業界全体の発展に寄与すべくIT化を促進するためにトレタを設立した。
飲食店の3要素として、商品、場、人があるが、商品以外を特化させるべきとしている。
またIT化を促進するという立場ではあるがシステム化することを目的にするのでなく、それはあくまで手段であり本来の目的を明確にすることの必要性を訴求している。その際100%の要件を充足させることには拘らず、また機能の豊富さよりもほんとうに利活用すべき機能が高い水準で満たされているかを観点として評価すべきとしている。
場や人に拘りそれをITがサポートする新しい外食の体験をいつか経験できることを楽しみにしている。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
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