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「アメリカのやり方」を真似すれば、日本企業の生産性は向上するはずだ――そんな思い込みが、日本経済をますます悪化させてしまう。米・英・蘭・日で研究を重ねた経営学のトップランナーが、「野生化」という視点から、イノベーションをめぐる誤解や俗説を次々とひっくり返し、日本の成長戦略の抜本的な見直しを提言する。
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Posted by ブクログ
(イノベーション等の)ビジネス史を広く取り扱う著作はある種のロマン的な物語や悲喜劇が散見されるのでエンタメとしても楽しめるものが多いように思うが 表題や装丁からはかなり学術寄りに見えていたので敬遠気味だった。 研究対象としての扱いの難しさもあり、銀の弾丸としてのイノベーションの確立には困難を伴うが...続きを読む イノベーションの歴史にまつわるストーリーをたどりながら、野生化という主題を追う形で議論が確と進められている。 新潮選書はほどほどに骨太でありながら読み進めるに苦がない作品が多い印象。
【イノベーションとは目指すものというよりも、あくまでも課題解決の結果です。イノベーションを起こすことが目標になるということ自体、本末転倒ぎみです】(文中より引用) すっかり巷間に定着した「イノベーション」という言葉。その光と影に焦点を当てつつ、イノベーションの生態について掘り下げた一冊です。著者は...続きを読む、日本人2人目となるシュンペーター賞を受賞した清水洋。 イノベーションという現象が具体的にどういうことなのかを説明するとともに、どういった影響を与えていくのかが非常にわかりやすく示された作品でした。普段何気なく使ってしまう・目にする言葉だからこそ、その実際のところを知ることは有益だなと再確認。 コダックと富士フィルムの話は目からウロコでした☆5つ
<目次> はじめに 野生化するイノベーション 序章あなたがスレーターだったらなら旅立ちますか 第1章イノベーションとは何か 第2章企業家がなぜ必要なのか 第3章3つの基本ルール 第4章イノベーションをめぐるトレードオフ 第5章イノベーションはマネジメントできるか 第6章成長を停滞させた犯人な...続きを読む誰か 第7章日本人はイノベーションに不向きなのか 第8章閉じ込められるイノベーション 第9章野生化と手近な果実 第10章格差はイノベーションの結果なのか 終章野生化にどう向き合うか あとがき イノベーションと幸福 p36イノベーションとは、経済的な価値を生む出す新しい モノゴト p82知識が、実験や観察によって生みだされるというのは 18世紀に入るまでは宗教の概念があるためふつうでは なかった、それこそイノベーション p127トータルエコノミーデーターベース、経済成長の要因を、 労働の投入量、資本の投入量、全要素生産性(tfp)の 3つに分けて考える、さらに労働を質と量で分ける、 (これでイノベーションが起こった状況を把握する) p225(この本のまとめは)ヒト、モノ、カネといった 経営資源の流動性が上がっていくと、イノベーションの 破壊的な側面が強くなる(野生化)が進む 破壊したいのか、破壊されたのか、代替えされて しまったのか、イノベーションはデジタルな技術革新にしか いないのか。。。 野生化する、破壊するのは、経営資源の流動化にある と書いていあるが、それに加えて情報の流動化も イノベーションの野生化にかかせないものであろう。 情報こそ流動化しやすいので、イノベーションはもっと 野生化しやすくななるのだ。
これはビジネス系の本の中では久しぶりに超面白かった。 さすが、神戸大学の忽那先生の推薦。 イノベーションの歴史、イノベーションの生まれるメカニズム、イノベーションの及ぼす影響など、短いながらいろいろな角度からイノベーションを論じている。
「野生化するイノベーション」というタイトルは、“もともとイノベーションって野生でしょ?”と考えている向きには何だかピンと来ないタイトルだと思う。そういう意味であまり期待せずに読み始めたのだが、良い意味で予想を裏切る本であった。 まず著者自身、この企画は「イノベーションの歴史を書いてみませんか?」と...続きを読むいう新潮編集者の誘いに応じたとあるように、イノベーションの歴史や経済史の近年の知見(例えばジョエル・モキアの仕事など)がふんだんに取り入れられている。これはポイントが高かった。経済史や経営史のゼミなどで輪読するのにはちょうど良い感じである。 第一部はイノベーションとは何かについての説明が丁寧。とくに第三章の基本的ルールの説明が重要だと思うが、そこのところが丁寧なのは良かった。 第二部は戦後日本経済のイノベーションの歴史を辿りながら、常識を覆すような知見もふんだんにあり、もっとも興味深かった。 そして、第三部がラディカルなイノベーションを推進するために流動性を高めること(例えば規制緩和などの自由化政策)は重要だが、そこには大きな陥穽も潜んでいることが的確に指摘されている。最後にポランニーの『大転換』を引用しているのには、おっ!と思った。おっしゃる通り、ポランニーは重要である(笑)。 やや褒めすぎたかもしれないが、一読をお勧めしたい。
イノベーションの負の面まで明確明瞭に解説してくれている。読んだからと言ってイノベーションをポンポン出せるわけではないが、先々の障害や注意点まで気が回りそう。最後半の規制の話がいちばん印象的。良書。
このように、まだ実証的に完全には明らかになっていませんが、これまでの結果は概ね、新規性が高い試みにとっては、経済的に合理的な計算に基づく意思決定よりも、ある信念や自信、あるいは楽観的な期待に基づいて意思決定するアニマル・スピリッツが重要だということを示唆しています。皆さんの周りにも、なんだかよく分...続きを読むからないけれど、ある信念や自信(時には過信かもしれません)を強く持っている人や大きな社会的意義を(勝手に)感じている人がいるかもしれません。そういう人をマネジメントするのはなかなか難しいのですが、そういう人(の一部) こそがイノベーションの担い手なのです。 イノベーションを生み出すための3つの基本ルール ・私有財産制度 ・科学的な合理主義 ・資本のコストの低下 短いサイクルの報告・評価 イノベーターを評価するときに、もう一つ重要なポイントがあります。短期的な評価を繰り返していては、イノベーションはあまり期待できないということです。評価だけでなく、報告ですら、あまり短期的なものだと駄目なのです。 なぜ、短期的だと駄目なのでしょう。これまで、ホウレンソウ(報告、連絡、相談)と呼ばれるように、上司としっかり連絡を取り合っていくことは大切だと言われてきました。最近ではカクレンボウ(確認、連絡、報告)だと言われることもあるようです。いずれにしても、これを上司や同僚と短いサイクルで行っていくことが大切だと言われてきました。確かに、短いサイクルでの報告がないと上司も不安になるでしょう。状況を共有していれば、もし部下が失敗した時でも軌道修正がすぐにできそうです。 しかし、短いサイクルでの報告や連絡は、新規性の高いチャレンジを回避させてしまうのです。 新しいチャレンジには失敗はつきものです。新規性の高いものであれば、一〇〇回チャレンジして一回しか上手くいかないものもあるでしょう。 短いサイクルで報告することを義務付けたらどうなるでしょう。毎日、「今日も上手くいきませんでした」という報告をするのは、だれしも嫌なものです。上司が、「新しいチャレンジには失敗がつきものだから」と理解を示したとしても、上手くいかなかった報告を何度もするのは回避したいのです。 そのため、短いサイクルで報告や連絡、確認などを求められると、人は不確実性の高いものを避けて、リスクの低いものに取り組むようになってしまいます。「上手くいきました」という報告をしたいのです。これでは、新しいチャレンジは段々少なくなってきてしまいます。一見すると新しいチャレンジに見えるけれど、実はそうでもないことばかりになってしまうのです。 新しい試みを社内で増やそうと思ったら、社員を信頼して少し長い目で見てあげることが必要です。長期的なインセンティブを用意する必要があります。それには、働く人の待遇をしっかりと良いものにして、組織の長期的なパフォーマンスへの関心を高めることが重要です。オーストラリアのモナシュ大学のチェン・チェンらは、研究開発のパフォーマンスを調べ、長期的な視点で済価を行っている企業の方が、そこで働く人のパフォーマンスが高いことを発見しています。 ・日本のイノベーションを阻害しているのは、日本人の特性として創造性がなかったり、集団的だったりするわけではなく、日本企業の雇用制度。 こうして見てみると、日本での格差の広がりは、イノベーションの結果として仕事の二極化が進んだというよりも、「日本的経営」と言われるこれまでのやり方を守ろうとするために、非正規雇用を導入してきた結果だと言えそうです。 これまで本書では、経営資源の流動性を高めていくと、日本でもラディカルなイノベーションが起きやすくなっていくということを論じてきました。しかし、第三部で見てきたように、流動性が高まると、いろいろな副作用があることが明らかになっています。その中でも重要なポイントの一つは、格差やその固定化です。 この本のメッセージを煎じ詰めて一文で言うとすれば(なかなか一文で言うのは難しいのですが、 あえて言えば)、「ヒト・モノ・カネといった経営資源の流動性が上がっていくと、イノベーションの破壊的な側面が強くなる(野生化が進む)」です。 これからの人の働き方や、お金や情報の流れ、そして技術革新の進歩を考えると、いくら日本人がこれらの経営資源の流動化を止めようと思っても、もはや止めることはできないでしょう。 望むと望まざるとにかかわらず、イノベーションはますます野生化していくことを覚悟しなければなりません。イノベーションを社内で飼いならそうとすることは、もっと難しくなっていきます。イノベーションに伴う社会的なコストも増えていくでしょう。 本書の最後に、われわれは野生化が進むイノベーションとどのように向き合っていけば良いのかを考えてみましょう。 一つ目は、イノベーションのタネづくりです。経営資源の流動性を高めていけば、イノベーションは活性化していくはずです。しかし同時に、人々は手近な果実をもぎ始めるようになるでしょう。それを放置していたら、いずれたくさんの果実をつける幹の太い基盤技術が生まれなくなってしまいます。アメリカが経営資源の流動性を高めてもやってこられたのは、莫大な国防予算によって基礎研究を支えてきたからであることを忘れてはいけません。日本ではこのような予算がほぼありません。それはある意味で幸せなことかもしれませんが、代わりにどこかが基礎研究を支える必要があります。企業が引き受けにくいような不確実性が高い研究開発を担う機能があるのは大学です。しかし、日本では、その頼みの綱である大学は、基礎研究の割合をどんどん減らしています。このような状況下で経営資源の流動性が高まると、イノベーションのタネが何もない国になってしまいます。サセックス大学のマッツカートが『企業家としての国家」で指摘しているように、政府にしかできない基盤的な投資を積極的にしていく舵取りが必要でしょう。 二つ目は、イノベーションによって代替されてしまったタスクに従事していた人々へのケアです。ラディカルなイノベーションが多くなると、当然、破壊される側も出てきます。破壊され 、 職業を失った人のセーフティー・ネットを考える必要があります。これまでの日本では、これを企業が負担して来ました。だからこそ、日本の失業率は、先進国と比べても低い水準で推移していたのです。しかし、解雇などによる雇用調整をできるだけ避けてきたため、企業は余剰人員を抱えがちになり、そのために収益性も下がっていきました。これは、本来は国が負担するべきコストを、企業に肩代わりさせてきたとも言えます。この負担をいつまでも企業任せにしていては、 日本企業の競争力は落ちていく一方でしょう。ただ、国によるセーフティー・ネットの水準を高めすぎると、モラル・ハザードの問題が起こることには注意が必要です。制度設計の方向性は、 人々をイノベーションに代替された古いタスクにしがみつかせるのではなく、新しいタスクへ向かわせるものでなくてはなりません。難しい舵取りですが、この点こそが、野生化するイノベーションに国が向かい合う時の大切なポイントになるはずです。 三つ目は、イノベーションとの関係が補完的なタスクに従事できる人をいかに増やしていくかを考えることです。イノベーションとの関係が代替的になるであろうタスクにつく人を増やしてしまうと、社会的な負担が大きくなってしまいます。その点から言えば、大学改革が「職業実践力」の育成という名目のもとに、ある会計ソフトの使い方を学んだり、現在、企業で導入されている生産設備の使い方を学んだりという方向に進んでいることに危惧を覚えます。そのような教育のやり方では、その会計ソフトや生産設備がイノベーションによって陳腐化したときにつぶしが効きません。これでは、イノベーションにすぐに代替されてしまう人材を国ぐるみで創り出すようなものです。「補完的なタスクに従事できる人」とはどのようなスキルをもった人なのか、どうすればそのような人材を増やすことができるのか、真剣に考え直す必要があります。
日本では失われた20年といわれ、経済的に停滞する一方で、米国、中国では主にデジタル技術を活用したイノベーションにより飛躍的に成長する企業が生まれてきた。経済成長が全てではないかも知れないが、少なくともプライマリーバランスの赤字を上回るくらいのGDP成長は必要だろう。低成長からの脱却のため、あるいは社...続きを読む会課題の解決のため、国も企業も個人も渇望するのがイノベーションである。 本書は三部構成。第一部は基礎知識として、イノベーションの歴史、社会制度的な背景、イノベーションを仕組み化するための最近の研究を説明する。第二部では、日本のイノベーションに関する研究。世間一般に言われるように、日本人は改善型イノベーションが得意なのか、横並び主義が斬新なイノベーションを阻害しているのか。著者は終身雇用と年功序列がその原因だと主張する。 …と、ここまでは割と普通の内容で、日本でも米国のようにベンチャー投資を推進し、人材流動性を高め、次々と起業できる社会にすれば、イノベーションが活性化して万事オーケー、という陳腐な内容かと思いきや、本書の要諦は第三部にあった。 第三部では、人や資金の流動性を高めることが、逆に大きなイノベーションを妨げる可能性や、イノベーションによる格差、その反動の保護主義化のリスクにつながるという研究を紹介。ただ米国や中国を真似ても、他のさまざまな制度や文化が違えば、結果は違うことを示唆する。 現時点で分かっていないことは主張せず、控えめな態度は学問的に正しいだろうが、どうすれば良いのか、迷いは消えない。
これからの日本のイノベーションを考える上で、踏まえるべきことは何か? 経営資源(ヒト・モノ・カネ)の流動性という観点からイノベーションの歩みを検証し、向き合い方を考えた書籍。 産業革命は、個人の発明家や企業家が牽引した。つまり、イノベーションは組織的に生み出されてきたわけではなく、元来イノベーショ...続きを読むンは極めて野生的なものであった。 20世紀に入ると、米国の大企業は研究開発機能などを内部化し、自社でイノベーションを管理し始めた。だが、本来は野性的であるイノベーションを「飼いならす」のは難しい。 そのため近年、企業はベンチャー・キャピタルを設立するなど、イノベーションが生まれやすい環境を整える方向ヘシフトしている。 人や資本などの経営資源の流動性が高いほど、イノベーションに良いと考えられている。 実際、米国は経営資源の流動性が高い社会を構築してイノベーションを生み出している。 経営資源の流動性が高いことは問題もある。例えば以下など。 ・資金の流動性が高いと、生産性の低い既存企業が生き残る。 ・人の流動性が高いと、優秀な研究者がスピンアウトするため、既存企業の既存の技術開発の水準が低減する。 イノベーションには、ポジティブな面だけでなく、次の2つのコストが存在する。 ・プライベートなコスト:研究開発費など企業が支出する費用。 ・社会的なコスト:企業が負担しないコスト(基礎的な研究にかかるコストなど)。多くの場合は国民が負担する。 近年、格差の拡大が問題化しているが、その原因がイノベーションにあるとの指摘がある。 人間のタスクを代替する機械が登場すると、人が失職したり、賃金が低下したりするためだ。今後、経営資源の流動化が進むと、イノベーションの破壊的な側面はますます強まる(野生化が進む)だろう。
バズワードとなりがちな「イノベーション」に対し、学術的知見を用いながら、その特徴や現状をまとめた一冊。その不確実性故に、つかみどこのない議論となりがちなイノベーションであるが、本書ではイノベーションに以下のような定義を付与している。 「イノベーションとは、簡単に言えば、「経済的な価値を生み出す新しい...続きを読むモノゴトです。大切なのは、「経済的な価値」と「新しい」という二つの要素です。」(p.36) つまり、単に「新しい」だけではなく、そこに「経済的な価値」が生み出されてようやく、イノベーションと言えるのである。 上記の定義のもと、著者はイノベーションにおける特徴として、「移動する」「飼いならせない」「破壊する」の3つを挙げている。ざっくりまとめると、イノベーションとは「ヒトを介し、機会のある市場に自ら移動する特徴があり、故にマネジメントによって生み出されるようなものではない。また、便益のみをもたらすような代物でもなく、時に労働を代替することにより、失業などの問題を生み出す、破壊的な側面も持ち合わすものである」ということである。 個人的に本書がよかった点は、2つある。1つ目は、上記のような、感覚的には分かっているけれど言語化されていない点に対し、経営学、経済学、社会学などの知見を用いながら、各概念の説明を明快に行っている点である。そして2つ目は、議論の中で登場する過去の知見が、非常に広範かつ濃密であるという点である。以下、メモ書きとして再読したい部分を記しておく。 ・イノベーションに伴い、既存のモノの生産性が向上する「帆船効果」(p.46) ・EO(Entrepreneurship Orientation)の問題点。もともと個人が有していた性質なのか、イノベーションを起こすプロセスの中で育まれたそれなのか、判別がつかない(p.61) ・なぜ産業革命がイギリスで起きたのか(p.82) ・知識の反証可能性に関して(p.85) ・生産性のジレンマに関して(p.95) ・ポランニー「大転換」について(p.222)
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