再会した彼は冷たく傲慢で、無垢な彼女は愛した男性の面影を探した。
ジョゼフィーヌはヨットから海に転落した男性を助けた。怪我をした彼は記憶を失い、名前も出身もわからなかった。ギリシアの太陽の下、二人はアダムとイヴのように惹かれ合い、情熱的な7日間を過ごす。しかし、幸せは長く続かなかった。彼の名前がアレクサンデルで、皇太子だなんて知りたくなかった。すべてを忘れていたから、野暮ったい私を恋人と呼んだことも。だが皇太子が国に戻ったあと、ジョゼフィーヌは妊娠に気づいた。そのことを知らされたアレクサンデルの行動は迅速だった。彼の命により、ジョゼフィーヌは塔に囚われの身となってしまう!
■ドラマチックで大胆な世界観で、読者をあっという間に物語に引きこんでしまうJ・ポーター。今作は記憶のない男性に身分違いの恋をする、激しくも切ないロマンスです。結婚を迫られても、彼との思い出があればいいと、身を引こうとするヒロインがけなげです。
Posted by ブクログ 2019年08月21日
面白かったです。
海で意識を失って漂っている王子を若い女性が泳いで助ける-、冒頭のシーンはまさに童話の「人魚姫」を連想しました。
作者もそれを念頭において描いているようで、物語り内でも何度か「人魚姫みたい」と登場人物が語っている場面があります。
ヒロインのジョゼフィーヌは孤島で火山学者の父と二人...続きを読む