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葬儀屋の「通夜オプション」としてお通夜の間に話を聴く「聴き屋」として働く「夜」こと槙柊夜。
彼は目覚めると夜の記憶を忘れてしまうのです。
葬儀屋の物語と言えば、死者の声を聴く『ようこそ亡霊葬儀屋さん』がありますが、
こちらは霊ではなく残された生者の声を聴き、その人の気持ちの整理をするキッカケを作ってくれます.
『覆面系ノイズ』や『悩殺ジャンキー』の福山リョウコ先生が少女マンガ誌から飛び出し、ヤングアニマルZEROで連載をしている今作。
ご本人曰く「生まれて初めて、進むために描いた漫画」ということですが、物語に出てくるどの依頼者も死者との間にあった後悔や未練を自分が先に進むために昇華しており、読んでいる側も前向きになることができます。
死んだ父と残された娘の思い、
友人の突然の死に言えなかった思いを抱く青年など。
どの物語も、切ないながらも前向きになれます。
依頼者ごとにオムニバス形式で物語が進んでいきますが、1巻の後半から柊夜が何故「夜」として「聴き屋」を営むことになったかが描かれます。
キッカケは、葬儀がない日に依頼をしてくる「常連」神さんとの夜でした。
神さんは「きみが全部忘れてくれるから話しやすい」と言います。
確かに見知った人には言えなくても、赤の他人、しかも朝には忘れてしまう人が相手なら話しやすいでしょう。
自分ひとりで抱えられない思いを、吐き出せたのならどれだけ楽になるか。
きっと神さんも初回はそれで救われたのかもしれません。
しかし、彼はリピーター。自分の話を聴いてもらうのではなく「きみの話を聴かせてくれ」と頼むのです。
そして最後にこう言うのです。
「自分より凄惨な別れを聴くと救われるから」
全体的に摩訶不思議でほろりと泣ける心温まる物語かと思いきや、自分の隠している確信をついてくるこのセリフにハっとしました。
残酷な一言ですが、世の中には自分より不幸な話を聴く事で自分はまだマシだ。と思うことはあります。
とてもエゴイスティックなことですが、それで救われる人がいるのも事実です。
柊夜に一体何が起きたのか。
彼が夜を思い出せる日は来るのか!?
不定期連載なのでスローペースでの刊行になるとのことですが、楽しみに次巻を待ちます!!
福山リョウコ先生の青年マンガはどんな感じだろうか気になって試し読みしてみました。これは雰囲気もあるし面白い‼︎ 続き買って読もうと思います!
無料の分を読みました。
とても面白かったです!
夜くんの影というかウラ?に何かがあると思うのですが、それが気になります…。
でも、タイトルがちょっと不思議というか違和感というか。
お話を聞くし、遺族からのお話だし、違うってことないんですけど、なんか違和感でした。
この漫画を読む前に、この作者さんは他にどんな漫画を描いているのかチェック。漫画の雰囲気としては、そんな感じだった(この漫画の表紙はちょっと落ち着いているけど)。
まあ面白いけど、大人より子供向けな感じの作品だと思う。
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