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鋼材不良問題により建造中止の危機に陥った横浜の「大和」。建造再開を目指す櫂は、改修案を出すべく船殻強度の再計算を始める、一方、桑野は、帳簿を洗い出し、「大和」で使われるはずだった特殊鋼が呉に横流しされていることを突き止めた。しかしその翌日、海軍省では、嶋田が櫂に「大和」を廃艦すべく、緊急会議を招集する。
1941年到来ーー日本の運命が決まるXデー迫る。難題山積の中、櫂は日米開戦を止められるのか!? 櫂、男泣き……。桑野、激昂……。黒岩、朦朧……。平山、嘲笑……。海軍情勢、複雑怪奇! そして日本が開戦へと突き進む第27巻!!
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
1933年の日本海軍を舞台にしているのに、主人公のファーストミッションは「超巨大戦艦建造費用の見積もりの調査」というもの。読み始めたときは正直、「え、地味すぎないか?」と思いました。建造費用がどうこうって裏方のさらに裏方の話じゃないですか、と。
しかし、読み進めていくと、自分の浅はかさを思い知らされます。まず、主人公・櫂直がかっこよすぎる。東京帝大中退の数学の天才で、英語・仏語・独語もペラペラ、しかもイケメンで女性にもモテるんです。
戦艦に関する知識はゼロという状態で、海軍省経理局という超絶アウェイにいきなり放り込まれて、数学の才能一本で真実を解き明かしていく――そんな下剋上ファンタジスタぶりを見せつけられるだけでも痛快で面白いのに、国防や戦争が抱える矛盾、上層部の軍人たちの曲者ぶりなど、読者を唸らせる要素がたっぷり盛り込まれています。
さすが、庵野秀明氏、かわぐちかいじ氏、秋本治氏が帯に推薦コメントを書いているだけあります……! このお三方の並び、信頼感しかないですよね。
正義感が強く平和を愛する櫂が、新型戦闘機を開発するなど、図らずも戦争の要となる技術戦略畑に深く関わるようになっていく様が、物語の面白さであると同時に、戦争に向けて動き始めた世界からは誰も逃れられない……という恐ろしさを物語っているようでもあります。『ドラゴン桜』(講談社)や『インベスターZ』(コルク)を世に送り出した三田紀房先生ならではの、“面白くて考えさせられる”作品です!
Posted by ブクログ 2022年06月07日
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単なるお金じゃなくて、貴重な材料を呉へ流していた。
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大和廃艦で、櫂が開戦回避から開戦へと膝を折る。海軍のセクショナリズム。
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櫂がハワイ奇襲。一般的には、投機的で維持できないと言われるが、櫂はどう返すか?
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どこを攻めるというのは、軍令部の所管だし、講和は外務省も...続きを読む
「アルキメデスの大戦」
2019年7月26日公開
出演:菅田将暉、浜辺美波、柄本佑
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