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雇われの身で終わるつもりはない――武田光司は「10年にひとりの逸材」といわれた放送局を退職、妻子とも別居した。台湾との取引には失敗したが、持ち前の粘りと人脈を活かし自転車業界で独立。イトーヨーカ堂での販路を開拓し、経営者として人間として成長していく。働く人すべてにエールを送る実名企業小説。
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Posted by ブクログ
放送会社の営業マンから起業し、自転車の問屋業を成長させていく企業小説。 営業の場面、起業家としての苦悩、会社のリーダーとしての厳しさとやりがい、その裏側にある家族の物語が描かれている。 人とのつながり、ちょっとした事から大きな事業になるもんだと思わせてくれる。 またこれでもかというぐら...続きを読むい、苦難や問題にぶち当たる。しかし、めげなずに、元気もりもり、勇気凛々を合言葉に、大きくなっていく姿があった。 ビジネス書とは違い企業小説は具体的なビジネスの場面が描かれているのでイメージしやすい。
タイトルがいい。 自分は経済小説が好きだが、これは全部実話。けどドラマティック。主人公のちょいちょい独断専行で失敗するところも人間味の一つの要素。 周りをとりまく人間も魅力的な人物ばかり。特に主人公の後の奥さん。内助の功とはこのことか。こんな劇的な出会いが人生にはあるものなのか! 出会いっていうのは...続きを読む劇的なものだと改めて実感。
父のススメ。 働くうえで一番大事なことは、一緒に働く周りの人!! 主人公がとても人間味があってそれがよかった。
クラレ、倉紡、法政大学大原社会問題研究所、 そして何より、倉敷大原美術館。 中国地方の大資本家で大実業家の大原孫三郎の物語。 メセナの精神を大正期に唱えた功績は 倉敷を一大文化都市へと昇華させただけではなく、 日本の産業、財界の在り方にも大きく影響を与えた点にある。 その生涯は信念と情熱...続きを読むに燃え、内にあっては 真の友を求めやがて人を信じ愛しつづけ、 外にあっては、労働環境の整備を第一として 会社と市民の関係を重視するという。 そして文化を愛し育てることに注力している。 日本の片田舎の美術館に、これほどの世界的名画があるという事実。 これって、本当にすごいことだ。
越谷を拠点とする、自転車とスポーツウェアを販売するホダカを立ち上げた武田光司。もともとは文化放送の報道に入ったが水が合わず、営業に転属して頭角を現す。一方で、起業をしたいという願望と、妻との折り合いが合わなくなったことが重なって退社し、一念発起してサンポールの子会社を立ち上げようとするが…。 経済...続きを読む新聞に載っていたらしい経済小説という事になっているが、要は武田光司のサクセスストーリーを伝記風にまとめ上げた一冊である。 昭和30~40年代、1970年前後の、まだ戦後で中小企業も軍事で培った技術で「ウチに任せな」と何でも引き受け、注文する側も良く言えば人情、悪く言えばコネの随意契約でなんとでもなった時代の話。ほとんど書かれてはいないが、今では考えられないパワハラや暴力沙汰も有ったのであろう。 おそらくほぼすべてが実話をベースにしているのであろうが、まず最初にでてきた"岡本太郎"が、我々の知っているような岡本太郎像ではないので、フィクションか?と疑ってしまう。調べてみると1960年代の岡本太郎はラジオ番組を持っていたり、バラエティ番組に精力的にでていたらしいので、事実なのかな。 一方で、なぜか「文華放送」と文化放送だけが伏せられているため、フィクションか否かわからないまま読み進めていった。 台湾でハズレの自転車を掴まされ、その後ベビーブームを自転車で乗り切って、他の業態に移っていくのかなあと思っていたが、実際にまだ自転車の大手なのね。マルキンブランドなのか。 ヨーカドーへの取り込み取り込まれのあたりが、まあ武勇伝として楽しめる世代もあるだろうが、まあすでに60歳を超えた人にしか楽しめないだろう。我々の世代からすると、コンプライアンスだのが気になってしまう。 最後の方は無理やり付けましたという情報が並んでいるので、力尽きたんかなという印象。 まあ、そういう世代向けですね。ビジネスに役に立つと読まされたら苦痛だと思う。 「子供時代から才覚があり」みたいなのはなかったので、それは良かった。
実際の話ということで、社史を読んでるみたいな感じでした。もう少しドラマチックな部分があっても。この会社に関わりがある人には楽しいかも。
自転車メーカの「ホダカ」の創業者である武田光司さんの物語。 これって、小説?ノンフィクション? イトーヨーカドー含め実名企業がバンバン出てくる小説と思いきや、小説というには、オチがないので、武田さんの半生を語るノンフィクションだと思います。 武田さんってすごい人です。 何も知らずに自転車販売事業に...続きを読む入って、失敗、成功、を繰り返しながら、企業を成長させていく、人間味あふれる機関車のような人を想像します。 本書の中で、一番感じられるところは、人との縁。 ヨーカドーとの取引から始まり、さまざまな人との出会い、人との縁の中で経営者として、企業として成長していきます。もちろん、だまされた縁もあります。しかしながらそれを乗り越えられるのもまた人の縁なのだと思います。さらに仕事での縁のみならず、家庭でも二人目の奥さんとの縁が重要なポイントだと思います。この出来た奥さんがホダカの成長を支えたといっても過言ではないでしょう。 さて、本書は、小説と考えると、ちょっと残念。 最後に盛り上がりが待っているかと思いきや...なにか尻切れトンボみたいな感じ。途中、「商いの心くばり」のエッセーからの抜粋や「逃げない経営者たち」からの抜粋があり、やはり、小説というより、武田さんの波乱万丈物語かというところです。 なので、ちょっと不思議な感覚で読み終わってしまいました。 ただ、武田さんの人生にかける熱い思いはひしひしと伝わってくる物語です。 まさに勇気リンリンですね。
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