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有史以前からまだ見ぬ近未来まで――
経営戦略の系譜をたどり、実践と理論の叡智を再編する
経営戦略論は何を探究し、科学として、実務として、どのような発展と進化を遂げてきたのか。本書は、有史以前からAI時代まで、戦略論の議論を俯瞰する壮大なストーリーである。最初に、経営戦略の定義を多面的に議論したうえで、経営戦略の歴史を紐解く。さらに、経営戦略をめぐる学術的な議論を、その原点から最新の議論に至るまでを紹介する。個々を断片的に解説するのではなく、それらの議論の変遷、流れを詳細に記述する。そして、経営戦略の未来として、IoTやAI、ビックデータなどが彩る未来の世界が、今後の経営戦略のあり方に対してどのような意味合いを持ち、それらを経営戦略立案の実務にどう落とし込んでいくべきかを考える。
実学としての経営戦略は「最適な処方箋」を、社会科学としての経営戦略は「普遍的な法則性」をそれぞれめざしてきた。本書では、この2つの異なる方向性をそれぞれ概観することで、経営戦略を理解し、実践するために必要となる根源的な知見を幅広く提供する。この両者を1つの筋道に収めたことこそが、本書の挑戦である。
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Posted by ブクログ
経営戦略について、社会科学としての普遍的な法則性の面と、実学としての最適な処方箋の面と両面で書かれている。経営戦略が作られてきた、変わってきた歴史から学べる点が勉強になる。
戦略策定においては、商品や業界のニーズの変化の歴史を追っていくことが大事であるが、その中で作られてきた経営戦略の歴史も理解できるという点で有効であると考える。
学びメモ
・現代の戦略は必ずしも人間の完全合理的な判断を前提にすることもなく、外部要因と内部要因の論理的な検討のみで編み出されるものではない。人間的な要素が盛り込まれ、感情などの不確定性の高い要因が影響を与えることもある。
・戦略は、実行される前に計画立案されるものであるとも限らず、実行の中から次第に形作られるものでもある。創発的戦略。
・プロイとは戦略を目の前に直面する競争相手とのやり取りの中から決定していく戦略策定のあり方、読み合いのゲームにおいて意思決定者のバックグラウンドや突発的な要因だ方向性が左右されることもある。
・一つの産業内にも、その行動特性ごとに異なる企業の集団があり、そのグループは別の競争構造に置かれる。同じ産業構造の中でも企業のポジショニングによってパフォーマンスは変わる。特定のポジションを選択し移動障壁を作ることで優位性を見出すことが大事。
・参入を試みる企業が産業内やグループ内の企業と同じ戦略を実行することができない状態を作る必要がある。
・BSCは、財務、顧客、業務プロセス、学習と組織の視点に注目し、その作成の過程を通じて戦略の方向性を伝達する、戦略は連続した手続の一つのステップである、戦略が財務の視点のみならず、顧客の視点、内部ビジネスプロセスの視点、学習と成長の視点と論理的に因果関係が接続される。
・リーンスタートアップの三つの要点、事業モデルに紐づくし仮定や前提条件を構造化して理解する、創業期においてはその検証へ中略する、顧客を巻き込み市場で行う。ビジネスモデルキャンパスという戦略フレームワークを活用すると、前提条件を設定しなければならない要因について整理できる。
・ビジネスモデルの探索の段階が目指すものとしてプロダクトマーケットフィットを目指すのが大事だが、その構造を発見するために、プロブレムソリューションフィットを見出すのが定石。
Posted by ブクログ
経営戦略学史。実務との乖離が指摘される経営学だが、事例を統合史一般化する作業には時間が必要で、実際は企業経営の環境の変化に合わせ、経営学も大いに変化している。
ここでは、戦争の戦略における予算と目的遂行から始まり、テイラーなどの大量生産技術をどのように生かすかということで、安定した需要環境の中で経験曲線をどれだけ先に進めるかというBCGマトリックスが生まれた。オイルショックを経て単純な大量生産による業績拡張が難しくなってくると産業間の利益率の差異から、外部環境を詳細に分析するポーターのファイブフォーシズは生まれ、差別化/コストリーダーシップ/フォーカス戦略が誕生する。情報技術や国際化で
外部環境も大きく変化して分析が間に合わなくなってくると、内部環境にフォーカスがあたり、企業内資源の異質性・固着生に注目した資源ベースの理論が台頭してくる。また同時に企業の成長段階に合わせ、多角化をどう評価運営していくかという事業戦略を超えた全社戦略も同様に発展していく、そこでバランスとスコアカードによる自社評価がされ、人事、財務、といった機能別の戦略も同様。また実行の度合いを担保することも当然求められており、KPI管理などで対応するが、この対応は戦略と従業員の意識のアラインメントが重要である。
現在では、新興企業に対し、外部内部の詳細な分析をしている余裕はないので、はしりながら,A/Bテストのような実験をしつつ戦術の完成度を高めていく仮説思考計画法が出てきた。
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