侵略する豚

侵略する豚

1,386円 (税込)

6pt

3.8

ある日、太平洋を越えて種豚がやってきた。

本書は食をめぐる本格ノンフィクションであり、同時に日米の貿易問題を理解する解説書です。
「侵略する豚」は、小学館のWEBマガジン「ブックピープル」で57回にわたり連載されました。その間誕生したトランプ政権はTPP離脱を決め、それに代わる日米交渉はさらに厳しくなると予想されています。また、中国国家主席の習近平は米国との距離を縮め、著者の分析通りなら食料戦略で足並みをそろえようとしています。
その米中の意図と日本が抱えるリスクを、著者は豚肉を題材に徹底取材しました。
日本が豚肉の市場として米中の草刈り場になるのではないか、いやそれどころか食料自給率がどんどん下がり、日本は米中に胃袋をつかまれ身動きが取れなくなるのではないか―。取材を元に著者はそう警鐘を鳴らします。
幕末の日本を皮切りに、アメリカへ中国へ。緻密な資料調査と丹念な取材で、時空をまたぐ物語となった本作品。1960年代、アメリカの種豚が援助の名の下に日本に送られたエピソードは圧巻です。

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侵略する豚 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    戦後の日本の食料自給率は、最高点の79%から年々低下し、今や37%に滑り落ちている。食料はほとんどアメリカなど外国からの輸入に頼り切っている日本。本作は、国のこうした状況に警鐘を鳴らしている。
    主に「食肉」という観点から、日本がいかに海外の畜産農家に頼りきっているかを読者に示す。

    食肉や関税などを

    0
    2020年05月19日

    Posted by ブクログ

    敗戦から72年経った今でも、アメリカの思うがままになっている日本。
    おそらくこれからも。

    食糧は生きていくために一番必要なものだ。
    それをアメリカばかりでなく、中国にまで握られたら。

    希望的なことは何も書かれていなかった。
    国民一人一人は、よく頑張ってると思うのだが、政治の力がなさすぎる。
    でも

    0
    2017年11月24日

    Posted by ブクログ

    米国産の肉が輸入されている
    むろん、社会問題としてとらえる。
    その発端を
    「桜田門外の変」
    から論じ始める。
    おやっ と 思わせられて
    その歴史的な事実、
    その背景には水戸の老公斉彬の
    「牛肉食嗜好」があった
    へえーっ と 思わせられる

    そして、
    わずか70年前の
    敗戦直後の日本を従属させるための

    0
    2017年11月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    農業とその販路について国全体で対策している米国と、それとは反対に零細農家に第6次産業まで押し付ける日本、一方で汚染された国土での自給率95%をあきらめ、輸入依存度を高める中国。そこへ貿易自由化と保護貿易が鬩ぎ合う。日米友好の為に送られてきた35頭の豚には、アメリカのしたたかな農作物拡販戦略隠れていた

    0
    2022年03月05日

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