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大手メーカー正社員の座を捨て、独立を決意した貝原。始めたのはカフェ兼酒場、つまりスペイン風のバル。それも移動屋台という意外なものだった。怪しげな風体の青年を相棒に、都内を流す。大都会東京は24時間眠らない。そこで暮らす人々は多種多様、思いがけぬ出来事に遭遇することもある。でも、出会いは一期一会。貝原は青年ならではの純朴さで客に振る舞うのだ。料理と酒とちょっとだけおせっかいを添えて。なんとかなるし、明日は変わらずやってくる。そんな気持ちにさせてくれる、大都会のささやかな出会いの物語。
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Posted by ブクログ
出てくる料理がどれも美味しそうで、とにかくお腹が減ります。
夜の23時頃に読んでしまって、思わず冷蔵庫から卵を取り出してオムレツを作ろうかと逡巡した位。
とは言え料理本ではありません。
エリートサラリーマンが脱サラしてバルを開き、行方をくらましていた友人と手の届く範囲で困っている人を救うお話です。
夢をテーマに書かれたと似鳥さんが仰っていたように、夢を追うとはなんなのか、が軽めに描かれています。
最初のエピソードのすれ違う恋人のお話はどことなく映画の『花束みたいな恋をした』を彷彿とさせて切なくなりました。(あれ程酷くはないんですけれど)おい、勘弁してくれよ!と思っていたら最後に天を仰ぐ羽目に。
2番目のエピソードは実力があるのに道化のヒール役を甘んじて受けているプロレスラーのお話。
息子とプロレスに対する愛の狭間で揺れる葛藤に、頑張れ!と応援してしまう。
途中軽いミステリ要素もあって読後感も爽やかでした。
と言ったように様々な形で各人の夢を追う姿が描かれており、非常にさくっと読めますので少し疲れた時や重たいものを読んだ後などにお勧めです。
最後は主人公貝原の夢の正体が明かされます。
そしてまた呟く。おい、勘弁してくれよ!
ずしんと残るお話ではないですが、ほんのり照らしてくれるランプのようなお話の数々でした。
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