吸血鬼と人間が共生する世界。弥生はクラスメイトである純血の吸血鬼・千歳に淡い想いを抱いていた。その想いを見透かされ迫られた「行為」。丁寧に舐めて吸って、優しく抱くそれを彼は「食事」と呼ぶけれども──。
人間と吸血鬼のお話。
人間=食料だった千歳が、日向との交流のなかで少しづつ変わって行くところがよかった。
特に、日向の喜ぶことをしたいと行動に移すところは可愛かった!
作家さん買いです。高校を舞台にした吸血鬼の千歳と人間の弥生の恋。絵が美しく、その世界観に引き込まれました。猫のでてくる短編も良かったです。
少年以上青年未満の危うい色気があると言いますか、とても美しい画です。設定も独創的でストーリー、心理描写とも素晴らしいと思います。同時収録の短編もあのページ数なのに奥行きを感じる作品です。
タイトルは「花」とシンプルな言葉ですが、作中はこの「花」がキーワードになってると思います。
弥生と千歳の交わるシーンはとても色っぽい。
作中のカナリア・のりたまちゃん、最後の年齢を重ねた二人を描いた猫・閣下、それぞれ動物の使い方が小町先生は秀逸ですね。