貧困なき世界―途上国初の世銀チーフ・エコノミストの挑戦

貧困なき世界―途上国初の世銀チーフ・エコノミストの挑戦

3,740円 (税込)

18pt

5.0

開発経済学はこの半世紀以上、政府主導から自由市場重視まで、両極端の政策を実験のように試行してきた。たとえば、1980~90年代はワシントン・コンセンサスといわれるビッグバン・アプローチが支配的な考え方で、市場の歪みを一気にすべてなくすことが市場経済化の成功のもとだと考えられてきた。だがこの先進国がつくった開発理論に沿って改革を推し進めた国は、みな、失われた20年を経験している。
対照的に、主流派経済学の市場メカニズムの原理をまったく無視した、当時、一番悪いやり方だと見られていた、いわゆる「漸進的アプローチ」を実践した国は、みな成功を収めている。
本書は、この、順調な高度成長を達成してきた東アジアの国々の経済発展の歴史からみて、一見中庸あるいは中道派にみえる後者のアプローチをとることが、実際の処方箋として非常に有効であることを現実の成果によって検証し、推奨する。
開発経済学に、「成功させるヒミツの魔法」があるわけではない。先進国の作った理論を鵜呑みにせず、そして先輩途上国のたどった軌跡をそのままたどることでもなく、自分の国の資源制約に適した政策を立て、地道に遂行することしか、発展への道はない。本書は、中国の発展のプロセスを克明に記し、各国ごとの特性にあわせた開発戦略のロードマップを描くことで、自国の発展のために日々頭を悩ませている途上国エコノミストにとって本当に役に立つ開発モデルの枠組みを提供する。

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貧困なき世界―途上国初の世銀チーフ・エコノミストの挑戦 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2017年03月20日

    貧困なき世界 ジャスティン・リン 東洋経済新報社

    途上国初の世銀チーフエコノミストの挑戦
    混沌の時代の台湾に生まれ
    混沌からの脱出を体験し
    中国に渡って同じ種類の体験をすることと合わせて
    台湾の大学卒業の後北京大学で修士号を取得し
    シカゴ大学で博士号取得という道を歩み
    理論と実践の両面で裏付けられ...続きを読む

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