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低福祉、格差社会のアメリカだが、貧困老人に関しては年金や支援制度が手厚い。日本のように40年まじめに働いた人が年金で生活できないことはありえない。全米を徹底取材。なぜ、日本の老人は不幸なのか。取り入れるべき支援制度は。新しい問題提起が満載。
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Posted by ブクログ
最近日本では「老後破綻」という言葉を聞くようになってきた。 アメリカでは、低所得の老人に対するセーフティーネットが充実されているので、そのようなことが無いことを本書で知って驚いた。 ヨーロッパでも老人が日本より豊かに暮らしているようである。 平均寿命が20年以上伸びたのに、定年が60才から65才...続きを読むまでわずか5才分しか伸びてない上に少子化なのに行政が追い付いてなく、老人の生活ががきびしくなることもうなずける。 収入が生活保護の受給額を下回ったら、家や車を所有していても差額分だけ生活保護を受けることを具体的に記述している点が役にたった。
弱者に冷たいといわれるアメリカだが、中流には厳しいが、下流には公的支援もNPOによる厚い支援もある。親族負担を問わずに個人に対して支援するし、恥や抑制も少ない。シニアセンターなどの居場所があり、NPOによるプロ意識を持った様々な支援がある。 厳しいと聞いていましたが、中流に対してと下流に対しては、...続きを読む異なる様相があることを知りました。
アメリカは日本以上に格差社会であるが、実は低所得の老人には手厚い保護がある。だが、国民皆保険がないアメリカでは中流階級の老人には医療や介護には非常にお金がかかる。ただし、下流になったら政府やNPOから保護が受けられるため、あまり悲観的な老人はいない。 アメリカと日本が違うのは、住宅に関する保障。日...続きを読む本も一応生活保護の中で住宅補助はあるが、支給は生活費と一緒に振り込まれることもあり、住宅に対しての保護という概念はあまりないが、アメリカでは収入の3割しか家賃を負担しなくてもいい、また低所得者のための公営住宅も充実しており、住むところに不安はあまり無さそう。 また、日本と大きく違うのは、NPOの多さ、一般人の寄付の多さかと感じた。社会保障関係のNPOが非常に多そうで、困っている人に適切な助言をしてくれる人が役所だけではない。また、高所得者がそういうNPOに多額の寄付をしており、それが低所得者へ回っている。保護を受ける人も受給することに対して罪悪感やプライドなどは日本に比べて無さそう。 老後の不安が多少少なくなれば、日本でも若者がお金を消費に回し、経済の活性化に繋がるのに、今の流れでは、老後の準備は自分でしなければならないし、給料も上がらないし、余分なお金を消費に回そうっていう気持ちにならない。
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日本より幸せなアメリカの下流老人
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矢部武
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