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かぶりもの?いいえ、生きものです!シロとクロの理由、妙に丸い顔、タケで生きている不思議……あなどるなかれ、パンダの謎は奥深い。飼育係に「なってしまって」早10年。雨の日も雪の日もパンダを見続けてきた著者が、最新の研究知見や繁殖の舞台裏、マスコミとの葛藤を交えつつ、生きものとしてのパンダの全貌をストレートに語る。(カラー版)
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Posted by ブクログ
岩波科学ライブラリーの「生きもの」シリーズは面白く、中学生程度で読めるものも多い(カラー写真やイラスト、図が豊富)ので、ジュニア新書より良かったりする。 「シロアリ」がものすごく面白く、「ハダカデバネズミ」も良かった。 で、「パンダ」。パンダの本というと写真集や子ども向けが多く、「かわいい」を基本と...続きを読むしているが、これはあくまで冷静に生きものの一つとしてとらえているところに好感が持てる。 前書きの「結構怖いただのクマ」というところから、著者の姿勢がわかるというものだ。 図22の黒い部分をとったパンダの可愛くないことといったら…。死肉を漁るパンダとか、食わず嫌いのパンダとか、繁殖の苦労とか飼育者だからこそのエピソードたっぷり。 読み終わると、やっぱりパンダ、可愛いな、と思ってしまうのは、著者が愛情を持って書いているからだろう。 「シロアリ」の方が面白いけど、「シロアリ」と聞いただけで拒否する人も多いので、可愛い生きものしか好きじゃない人にも薦めやすい。
上野動物園の同い年のパンダ飼育係によるパンダの生態とマスコミ等への対応などの四方山話。 パンダは基本クマであり、本質的には危険で毛も実は触りゴゴチは悪い。白黒の理由は保護色という説が以前は語られていたが、今は繁殖のためとかまだ良く分らない。 単独で行動し、繁殖の一瞬だけつがいになる。25年ほどの生涯...続きを読むで5−10頭しかうめず、双子が生まれても一度に野生では一匹しか育てられない。 笹を主食としているが、他のものも肉食を含めて食べる。笹を分解する特殊な微生物がいるらしい。大量に食べるため、動物園では調達が難しい。特に欧米は笹の自生が少なく難しいらしい。 マスコミ対応は大変そう。
一目見ただけの愛くるしさだけに、その動物的なことを忘れてしまいがちな不思議な生き物のパンダに対して、上野動物園の飼育員さんの苦労は図り知れないことが窺えた。 昨今は、政治的目的に利用されがちであるが、当の本人達はそんなこといざ知らずに過ごしているのだろう笑 しかし繁殖もなかなかに上手くいかず、野生パ...続きを読むンダは中国四川省の臥龍や雅安のパンダ基地の人ですらそう見かけないという現状では、絶滅を阻止するのに人が関わっていかざるを得ないのだろう。 短いながらもカラーで見やすく、簡潔にまとめ上げたため、非常に読みやすい本であった。
パンダ飼育係さんが書いたパンダの本。 ネットで可愛い動画ばかり観てメロメロなパンダだけど、やっぱりパンダもクマなんだなぁと感じる部分も多し。 今上野で飼育中の赤ちゃんも無事に大きくなるといいなぁ。
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パンダ
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倉持浩
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