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Posted by ブクログ
2014年度のピューリッツァー賞を受賞した傑作小説。ディケンズを読んでいるかのようにドラマティックかつスリリングなストーリーテリング。日本語版は全4冊という重厚長大な作品であるが、いざページを繰ればあっという間に読み終えてしまった、というのが実感。
物語はレンブラントの弟子であったカレル・ファブリティウスの傑作絵画「The Goldfinch(ごしきひわ)」から始まる。一匹の鳥が静かに佇む絵画を巡り、主人公の少年テオは母と共に訪れた美術館で爆発テロに遭遇し、命は助かるものの、最愛の母を亡くす。奇跡的に生還したテオは爆発によって息絶えようとしている謎の老人の指示に従って絵画を盗み出したところから、歯車は急速に回り出し・・・。
主人公であるテオの成長に従って、極めて魅力的な周辺人物が現れ、物語の舞台もニューヨーク、ラスベガス、アムステルダムと緊張感を増しながら様々に移り変わっていき、一時も読者を飽きさせない。作品のメッセージが何か、という形而上学的な問題はさておき、脳に直結するようなフィジカルなストーリーテリングの面白さが味わえる文学作品はそうそうない。
Posted by ブクログ
最高にクズなお父さん現るの巻。
父の恋人とラスベガスに連れて行かれ、テオが送る新しい生活は酒とタバコとドラッグに満ちたものだった。
テオはボリスを無二の親友と見なすのだけど、おいおい、アンディ的な子にしておけば良かったのに、と思うくらいに退廃してしまう。
でも、その日その場の快楽を追い求めなければならないくらい、テオの傷は深かったとも言える。
この巻の衝撃シーンは、お父さんのクズさ一択。
ギャンブルで儲けて生計を立てていた父が、高級レストランにテオを連れてゆき、二人がやり直せたことの祝福と、テオの未来の資金のために彼の通帳番号を聞き出す。
……という幸せ父子シーンは全くの嘘で、実はそれで借金するつもりだったり、母が残した学資保険を下ろしてくるようテオに強要したりと。
最期は呆気なかったけど、凄まじい裏表を見せてくれた父。ある意味、裏切らない人物だった。
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