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本書は、2015年に世間を賑わせた「大塚家具騒動」の顛末記である。父である大塚勝久会長と娘の久美子社長が経営権を巡り株主総会で争った様は、テレビのワイドショーの格好のネタになり、お茶の間の話題をさらった。
「理」で推した久美子社長と、「情」に訴えた勝久会長の戦いはなぜ起きたのか。本当に得をしたのは誰か。創業者が立ち上げた「家業」を、社会全体のものである「公器」に変えようとした久美子社長の思いとは何だったのか。騒動をつぶさに観察してきたジャーナリストが、徹底取材と単独インタビューで、久美子社長の胸の内に迫る。
大塚家具を巡る家族間の対立は、どこの家庭でも、そして、どこの家族経営の企業でも、普通に起きることだろう。だからこそ、あれだけ世の中の関心を集めたに違いない。逆に言えば、この騒動から学ぶことがたくさんあるのだ。本書では、「大塚家具騒動」の一部始終を振り返りながら、同族経営の限界と、ガバナンス面での課題を真正面から考える。
Posted by ブクログ 2018年10月23日
日経記者によるコーポレートガバナンスについて書かれた本。親子の仁義なき戦いといわれた大塚勝久創業者と娘の久美子社長との経営権争いについて詳しく説明されている。「情」に訴える創業者と淡々と将来計画を説明する「理」の久美子社長の争いは、株主総会で娘に軍配が上がる。一昔前なら、厚い人間関係から創業者が勝っ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月18日
日本で家具経営と言えば大塚家具の父娘対決がワイドショー的には盛り上がった。世間は父親の大塚勝久さんへの同情が強い。しかし、IKEAの成功など世界のビジネスの動きを踏まえれば、大塚久美子社長の改革の方が皆が手軽に家具を購入できるというコモディティ化に流れに乗っているとはならないだろうか。経営は結果が見...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年07月31日
大塚家具の事例を基に考えるコーポレートガバナンス論。個人経営から集団経営に移行するにあたっての留意点まとめは革新性を売りにした企業である程にぶつかる壁であると感じた。メモ。
(1)株主資本に対する配当額の割合を引き上げることで株主に報いるとした。(DOC)
(2)経営権というのは権限であって権利では...続きを読む
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