Posted by ブクログ
2013年09月17日
タイトルは「千人もの力で引かねばならないほどの重さの岩」
の意である「千引きの岩」すなわち、
黄泉に下った伊弉冉尊を迎えに行ったものの、
変わり果てた姿に恐れをなした伊弉諾尊が、
黄泉への入口である黄泉平坂を塞いだと言われる巨岩の名――
を、もじったもの。
日本の古代神話に材を得た短編ホラー漫画集。...続きを読む
但し、表題作を含む4編の連作は、一応オチが付いたように見えるが、
作者自身にとっては未完なのだそうだ。
1990年代半ば以降に起きた大規模な自然災害と、
その後に散発した、世間を震撼させた犯罪とが無関係ではなく、
ある力によって予め定められた地域で連動した――というストーリー。
ヒロインに手を貸す、法力を備えた美形の僧侶が、
繰り返し怪しい表情を浮かべていたので、もしや悪役なのか?
と思ったが、違ったらしい。
いや、後々への伏線なのかもしれないけれど。
いつか完結するんだろうか。
余談だが、表紙裏が諸星大二郎「栞と紙魚子シリーズ」、
裏表紙裏が『巫女さん入門《初級編》』『巫女さん作法入門』
の広告っていうのが笑いを誘った(笑)