牛肉資本主義―牛丼が食べられなくなる日

牛肉資本主義―牛丼が食べられなくなる日

1,650円 (税込)

8pt

3.3

「うまい、はやい、安い」といえば、牛丼。
給料日が迫った繁華街の昼、多くのサラリーマンが牛丼屋に
駆け込む姿は、今や日常の見慣れた光景である。
日本人の生活に浸透する庶民の味方といえる牛丼。
しかしながら、私たちのしらないところで
「日本で牛丼が食べられなくなる日が来る」という動きが現実化しつつある。
その流れをつくっているのは、リーマンショックの後、
息を潜めたかにみえた「マネー資本主義」。
このグローバルマネーが次のターゲットに選んだのは、「牛肉」だった。
世界的な牛肉争奪戦の裏で進行する、知られざる動きとは一体何なのか。
『里山資本主義』『里海資本論』の著者が、「強欲化する世界」に迫る渾身の1冊。

【著者紹介】
井上恭介(いのうえ・きょうすけ)
NHKエンタープライズ エグゼクティブプロデューサー
1964年生まれ。京都出身。87年東京大学法学部卒業後、NHK入局。報道局・大型企画開発センター・広島局などを経て、現職。
ディレクター、プロデューサーとして、一貫して報道番組の制作に従事。
主な制作番組にNHKスペシャル「オ願ヒ オ知ラセ下サイ~ヒロシマ・あの日の伝言~」(集英社新書から『ヒロシマ 壁に残された伝言』として書籍化)
「マネー資本主義」(新潮文庫から同名書籍化)「里海SATOUMI瀬戸内海」(角川新書から『里海資本論』として書籍化)などがある。
広島局で中国地方向けに放映した番組をまとめた角川新書の『里山資本主義』は40万部を超えるベストセラーに。
【目次より】
第1章◆日本で「牛丼」を食べられなくなる?
第2章◆中国で始まった「異次元“爆食”」
第3章◆ヒツジへの玉突き現象
第4章◆大豆を求めてアメリカ、そしてブラジルへ
第5章◆牛肉と穀物の世界を変えるマネー
第6章◆グローバル資本主義の天国と地獄
第7章◆ブラジルを襲った大干ばつ
第8章◆牛肉は「工業製品」か「生き物」か
第9章◆地球の限界を救えと立ち上がった SATOYAMA/SATOUMI
第10章◆気候変動、食料危機はどう回避できるのか

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牛肉資本主義―牛丼が食べられなくなる日 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年03月12日

    私は牛丼が食べられなくなったって一生困りはしません。吉野家は行ったことあるし当然牛丼を食べたこともありますが、牛丼好きというわけではないです。しかし以前見たTV番組で、アメリカ牛肉の買い付けで日本の商社が中国に競り負けているというのを見て気になっていたので、まさにそれを取り上げた本だと手にとりました...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月09日

    少し前の本だが世界的なインフレが起きている今読んでもおもしろい。著者ら取材チームのフットワークの軽さが背景にあり、エピソードから別のエピソードを楽しめた。

    マネーが世界を支配する新自由主義を是正すべきタイミングなのだろう。国や国際機関が価格変動の幅を一定に抑えるなどの施策が必要かもしれない。

    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年06月12日

    牛肉争奪戦の取材をベースにした内容。牛肉だけでなく食料全般で起きている、爆食による市況の激しさがよくわかる。読むと本当に牛肉が食べられなくなるのでは?と思えるほど今そこにある危機と感じる。ただ、水も食料も持続可能な仕組み考えないと、必ずしっぺ返しがくる

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    Posted by ブクログ 2016年05月01日

    牛肉をメインにして、 グローバル資本主義の切り口から、今後を展望批判をし、解決策の糸口を見つけていく趣旨だと思うが、どうも取材及び話の構成があっち飛びこっち飛びで良く解らない上、結論は強引に里山資本主義、里海資本論へと向かう。
    理屈ではそうだろうが、何億トンという世界からいきなり里山への帰結はちょっ...続きを読む

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