【感想・ネタバレ】牛肉資本主義―牛丼が食べられなくなる日のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2016年03月12日

私は牛丼が食べられなくなったって一生困りはしません。吉野家は行ったことあるし当然牛丼を食べたこともありますが、牛丼好きというわけではないです。しかし以前見たTV番組で、アメリカ牛肉の買い付けで日本の商社が中国に競り負けているというのを見て気になっていたので、まさにそれを取り上げた本だと手にとりました...続きを読む
この本はその番組のプロデューサーが書いたものでした。ええ、まさにその番組の本だったわけです。あの番組は本の宣伝だったのか?いや、そんなことはないでしょうけど。その番組自体、片手間に見ていたので、番組全体がこの本に詰め込まれているかどうかまでは私にはわかりません。
前置きが長くなりましたが、牛肉に限らず大豆や羊肉、バター不足といった問題もつながっており、商品市場、金融業界の問題へと、問題の広がり&そもそもどこに問題があるのかと追求していきます。
少なくとも現在、中国が世界の食糧問題でどういうポジションにいるのか、それがそんなに単純な話ではないこと、それらが日本の食糧事情にどういった影響を及ぼすのか、世界の食糧事情との兼ね合い等々、この本一冊でかなりの部分を網羅していると思います。ヨーロッパを除く、かな。
そして里山(と、里海)の話。ざっくり言うと今回の話は食糧問題であり根本的に無関係ではないですし、こじつけとまでは行かないものの、それまでの話を“里山”へ誘導しているかのような印象があります。この方は『里山資本主義』の関係者で、宣伝的なにおいを感じてしまいました。途中まではよかったのに最後の解決方法でそれを出しすぎたためにかえってこの1冊が浅い印象になってしまいました。
ただし、KKRまで取材に行ったのは誉めてあげたいと思います。
全体的な頑張ってる感とがっかり感の兼ね合いで星1つマイナス。がっかり感にはタイトルと装丁のせいで牛丼好きにアピールしているかのような印象があるのを含みます。繰り返しになりますが私が手に取ったのは番組で見ていたからであって、牛丼にさほど興味がない人は手に取らないのではないでしょうか。

0

Posted by ブクログ 2022年12月09日

少し前の本だが世界的なインフレが起きている今読んでもおもしろい。著者ら取材チームのフットワークの軽さが背景にあり、エピソードから別のエピソードを楽しめた。

マネーが世界を支配する新自由主義を是正すべきタイミングなのだろう。国や国際機関が価格変動の幅を一定に抑えるなどの施策が必要かもしれない。

...続きを読むだ里山資本主義が答えなのかについてはわたしは懐疑的。こういうところで育った肉を購入できるのは富裕層に限られて庶民には高嶺の花だろう。牛肉を角に食べなくてもよいような意識の変革などはできないものだろうか。

0

Posted by ブクログ 2019年06月12日

牛肉争奪戦の取材をベースにした内容。牛肉だけでなく食料全般で起きている、爆食による市況の激しさがよくわかる。読むと本当に牛肉が食べられなくなるのでは?と思えるほど今そこにある危機と感じる。ただ、水も食料も持続可能な仕組み考えないと、必ずしっぺ返しがくる

0

Posted by ブクログ 2016年05月01日

牛肉をメインにして、 グローバル資本主義の切り口から、今後を展望批判をし、解決策の糸口を見つけていく趣旨だと思うが、どうも取材及び話の構成があっち飛びこっち飛びで良く解らない上、結論は強引に里山資本主義、里海資本論へと向かう。
理屈ではそうだろうが、何億トンという世界からいきなり里山への帰結はちょっ...続きを読むと違和感を覚えてしまう。

0

「ビジネス・経済」ランキング