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日本版「Newsweek」で「世界が尊敬する日本人100人」のNo.2に選ばれた「世界が認めるタフ・ネゴシエーター」の著者が、世界を舞台に戦った経験をもとに、具体例を交えて本当の交渉力を伝える一冊。
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Posted by ブクログ
カケキンレビュー。 世界が尊敬する日本人100人のうちの一人。 私の会社で講演をしてくだり、本をくださったので読んでみた。 ぬぉー、ものすごいことをやってきたんだな、この人。 本の構成的には全体的に著者の小松さんが水産庁のときに経験した水産関係の国際会議での武勇伝が書かれている。これはちょ...続きを読むっとやらしい感があるけど、それでも面白い!! ミスター捕鯨といわれるほどの捕鯨大賛成理論をこの本でも展開しているため、日本人の捕鯨の立ち位置を再確認できる本でもある。
水産庁において、タフな国際交渉をこなしてきた著者の経験を中心に、一筋縄ではいかない交渉のダイナミズムを知ることができる。 特に印象的だったのが、200カイリ漁業水域の設定による、アメリカの排他的経済水域内での漁業権益交渉の帰結である。 サケマス漁業のための重要な漁場であった、同水域について、日本...続きを読むはアメリカの定めた200カイリ内での漁業権を確保するために、劣位な交渉を続け、最終的には撤退を余儀なくされた。 元々、サケマスの消費が少なく、加工技術もないアメリカにとって同海域は、日本にとって価値があるが自らは利益を得られないという環境にあった。 しかし200カイリの制限により、日本は漁をしたければ、アメリカの求める条件を飲まなければならないという力関係が出来上がってしまった。それにより、年々制限が厳しくなるほか、アメリカへの漁業技術・加工技術・施設の提供等をも求められ、ついにアメリカが独力でサケマスビジネスを運営可能になった時点で切り捨てられた。 日本としては、200カイリという不利な土俵を設定された時点で、先細りの状況の中、撤退もできず、搾り取られてしまう状況に陥っていたのである。 長期的な戦略ビジョンがなければ、固定的なパワーバランスは維持され、有利な側にコントロールされてしまうという恐ろしい教訓が、ここに見て取れる。
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劣勢を逆転する交渉力
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