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「急いで高台へ避難してください」
東日本大震災の時、遠藤未希さん(南三陸町職員)は
最後まで放送で呼びかけ続け、津波にのまれてしまいました。
本書は、彼女の母・美恵子さんの手記です。
未希さんの勇気ある行動は「命の呼びかけ」と称賛されました。
しかし、その一方で美恵子さんは喪失感に苛まれ続けます。
ある日、未希さんの遺品を整理していると、一通の手紙をみつけました。
そこに書かれていた一文に勇気づけられ、美恵子さんは決心したのです。
娘の遺志を語り継ぐために、民宿「未希の家」を作ろうと――。
最愛の娘を失った絶望感にたびたび襲われながらも、
母親として魂を再生させていく物語です。
[目次]
序 章 命の呼びかけ
第1章 手がかりを探して
第2章 見られなかった花嫁姿
第3章 「最期の声」を聞きたい
第4章 防災対策庁舎の解体
第5章 未希からの手紙
第6章 あなたの名前を叫びたい
終 章 亡き娘と共に生きる
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Posted by ブクログ
南三陸の震災遺構、防災庁舎は色も相まって脳裏に焼き付く。まさか防災庁舎が波にのまれるなんて誰が予想していただろうか。本には記載されていないが、未希さんだけではなく翼(たすく)さんなど20代の若い命が失われ、写真にも残っているが、住民を守るように円陣を組んで最後まで使命を全うしようとした職員の皆様。あと1階分庁舎が高かったら。そう思わずにはいられません。
若くて結婚を間近に控えていた未希さんが注目されますが、もう1人の男性も懸命に呼びかけてくれていたのを忘れないでほしいと語り部の方が仰っていました。その事もきちんと記載されていてなんだかホッとしました。
男児が産まれなかったし長女だったので婿入りしてもらったのくだりはやや古い考えだなぁと思ったが、南三陸を離れなかったのは未希さんの優しさでもあるし家族への愛と地元愛が強かったのだろう。
生きていてくれた方が良かったのに。ご両親、旦那さんの胸の痛みはいかほどだったでしょう。ストレスで倒れるほど、でも生きていかないといけない進まないといけない。葛藤や絶望、後悔が渦巻く中、希望を与えてくれたのはやはり未希さんだったと。
でもただいえるのは、やはり生きていてほしかった。
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