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蠱惑し、戦い、変容する女=「魔女」の世紀。19世紀末美術を魅了した「ファム・ファタル」以降、魔女は可視化され、そのイメージが爆発的に拡散された。中世魔女狩りからゴスロリ、そしてアニメまでに継続される「魔女」の遺伝子とは? 20世紀の魔女復興運動、フェミニズム、カウンターカルチャーを通過し、新たなステージへ飛翔する「魔女」論。美術批評、20世紀史、女性とポップカルチャー論を縦横無尽に遊歩して明らかにする「魔女」の真実。
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Posted by ブクログ
20141012 思ってたのと違っていたけど面白かった。 特に第二章の近現代史的なもの。 魔女をどうとらえるかということにもつながるけれど、ジェンダーや女性解放、宗教と結びついた観点から考察するとこうなるのだなと思った。 参考になった。 中世あたりからくる、いわゆる魔女裁判的な魔女の歴史の考察では...続きを読むなく、世の中の流れの中で、魔女像がどう変化して来たか、どうやって伝えられて来たかみたいなことに興味があったら面白いと思う。 なんだろう、女性がどうとらえられてきたかを知りたければ魔女を知れ、みたいな感じか。 でもって、アニメについてはあまり考察されてなくて、アニメの中に出てくる女性や少女に、時代の流れで変遷されて来た魔女像がいまも息づいているんじゃないか的なことを言ってるだけって感じ。 なんとなくサブタイトルが違うのかもしれない。 おどろおどろしい魔女の話、ではなくて、おどろおどろしくなった歴史的背景を考察しますみたいな話かなー そういう意味では、文献からの記述が多く、肩すかしかもしれないなと思ったりした。 私はたまたまゴシック文学とかSFとか宗教論とかも好きだったから面白かっただけかも。 ”世界史”だし、大きな流れの話だったので、ひとつひとつがもうちょっと知りたいなというくらいで終ってしまってちょっと残念。 でも楽しかった。
魔女とは何者か 魔女。 かぎ鼻に帚、黒い服。 怪しげな呪文に薬草。 そんなイメージのある、「魔女」と呼ばれる女性たち。 一方では恐れられ、迫害の対象となり、もう一方では憧れ、思慕の対象となる。 そんな魔女のイメージを過去から現代において探求し、魔女とは一体何者なのかに言及したのが本書である。 一言...続きを読むで言ってしまえば魔女とは自由な女性の姿だ。 著者はありとあらゆる女性の中に「魔女」の姿を見る。 それは第四章にある『新魔女一〇〇シーン』に詳しい。 ココ・シャネル、イサドラ・ダンカン、きゃりーぱみゅぱみゅ、『アナと雪の女王』.....。 そう、確かにどの女性たちも強く美しく創造的で魅力的。 「魔女」のイメージを持っている。 それぞれの説明は面白い。 彼女たちからイメージするものに異論はなく、その視点は興味深い。 だが、あまりにも連呼されるので読んでいるうちに食傷気味になってきて、興味が薄れてきてしまう。 結局魔女とは何者だったのか。 中世の記録、特に女性に関しては記述が少ないのだろうが、そこを飛ばして近代から話が始まるのでいささか唐突な気がする。 魔女狩りについてももう少し記述があってもよかったのではないか。 そして、東欧で現在も残る「魔女」たち。 できることなら彼女たちの記述も欲しい。 ゴシックはさけては通れない話なのだろうが、今後日本のゴス趣味の少女たちが羽ばたいていく、というのは上滑りなまとめと感じた。 視点は面白い。 ただ、みんな魔女、という結論ありきになってしまっていること、前半と後半で中身の濃さが異なっていることが不満が残る。 史料も多く含まれておりその点に関しては大変面白いのだが、考察が散漫な印象を受けた。
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