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Posted by ブクログ
沢木耕太郎『凍』を読んだ後、
山野井泰史氏のことをもっと知りたくなり、本書を読んだ。
『凍』がギャチュンカン登攀をメインに据えて
そこに至るまでの過程として山野井氏の人となり・経歴に触れているのに対して、
本書は時系列としてギャチュンカンに至る前の97年〜98年にかけて
書かれた本なので、当然ながら山野井氏にとって
大きな意味を持つギャチュンカンについては本書には書かれていない。
そのため、ソロのアルパインスタイルで輝かしい登攀を行ってきた
山野井氏の生い立ちからキャリアのピークに近い部分までを
本人・関係者への取材を通して詳細に描いた
ノンフィクションという位置づけになる。
両方読んだ感想としては、物語としては『凍』の方が良いが
山野井氏の人となり・考え方・経歴を詳しく知りたいのであれば
本書がいいのではないかと思う。
ただ、かなり癖のあるノンフィクションライターのようで、
相当詳しく取材している分、自己主張・自意識が強く
山野井氏の行動・あり方に対して自分がどう思ったかが
ストレートに書いてあるのは人を選ぶと思う。
登攀失敗時を描いた文章には、
ぶざま・醜態・負け犬などという言葉が並ぶし
何もこんなこと言わなくても(書かなくても)という箇所が
いくつもある。
ただ、山野井氏に対してある部分確かに尊敬し、すごいと思っている
とも感じられるので、個人的には許容できる範囲だった。
Posted by ブクログ
自身も山に登るフリーランス記者、丸山直樹氏による、単独登攀者 山野井泰史氏のルポ。
図らずも借りることになったので読んでみた。
アタックの状況を克明に記しているわけではないんだけれど、それでもソロで岩山をフリークライミングすることは想像を絶する極限の状況であることが伝わってくる。
ボクは山登り、とりわけ彼のようなフリークライミングやアルパイン・クライミングなんかは全くやったことないから、正直彼らの本当の気持ちはわからないけど、筆者が言うような「麻薬的」常習性や高揚感が彼らを駆り立てるその理由だとするならば、ソレに近い感覚は全く想像できないとこともないかもしれない…。(もちろん麻薬はやったことないけれども)
ともあれそんな極限の状況に挑み続ける山野井氏のことを最後の方では少し宗教チックにも解説している部分がある。その例えが陳腐とは言わないし、軽々しいとも思わないけれど、なんとなく違和感を覚えた。きっと山野井氏は我々が持つ言葉や概念では表せない“次元の違う”人なんじゃないだろうか。
あと、丸山氏の主張性の強い文章は、やや読み手を選ぶかも。山野井氏自身が書いたらもっと面白くなったかな。
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