「己がしたことぐらい、己で始末せんかい」。「日直は黒板を消して」と岩本さんが言ったとき、生徒から返ってきた言葉です。全日制から定時制高校の教師になった岩本さんが、「ゲリラ的コミュニケーション」でモンスター(関西では「輩=やから」と呼ぶ)たちと格闘する日々を活写します。しかし輩たちは、実は「学校の常識」の方こそ特殊なのだと教えてくれたのでした。これは教育崩壊を最前線で死守する一教師の、リアルでクールな戦況報告書といえましょう。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
一読してあまりに”生徒寄り”とも感じたが、
定時制ならではのクラス経営「教師間の擬集性よりも、生徒と教師の関係づくり」故か。
あとがきにある「彼らの語りに耳を傾け、異質と見えた彼らの文化・文法を
学ぼうとする姿勢〜」と「私たちがいかに一面的に社会を捉えようとしていたかに
気づかせてくれる〜」は深い言...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年02月23日
学校の常識が通用しない定時制の生徒。
それを押しつける教師。
輩たちは社会を全日制の高校生よりは知っている。
定時制においては教師同士より生徒とのつながりの方が重要となる。当初はそれに違和感を覚えるが、暴走族や赤点、制服の問題等々から生徒たちとの心と心をつなごうとする教師の実体験。
少し...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「おい、百円やるからジュース買って来い」と生徒からいきなり言われたら、どう対応していいかわからない。でも対応しなくてはいけない。そして、この対応を間違えるととんでもないことになる。ドラマのような一発逆転の答えなどあるはずもない。教育現場の生々しい闘いが、次々と繰り広げられる。教師は組織で対応できない...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月16日
[ 内容 ]
モンスター(関西では「輩」と呼ぶ)たちに、学校の常識は通用しなかった。
「ゲリラ的コミュニケーション」で格闘するうち、「学校の常識」の方こそが特殊なのだと、彼らは教えてくれた。
教育崩壊を最前線で死守する一教師のリアルでクールな戦況報告書。
[ 目次 ]
第1章 夜間定時制にようこそ...続きを読む