肉体について

肉体について

1,881円 (税込)

9pt

4.5

あの栞というのは、下の方に髪の毛の赤い子供が蹲ってなにかしている絵のついた栞のことだが(いまになってみると、それがにんじんのスケッチだということがわかる)、その栞が忘れられないのは、余白のところに、ペンでこんな文句が書いてあったからである。家庭は愛し愛される者だけで作れぬものであらうか。

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肉体について のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2011年07月06日

    さて、これを「小説」とカテゴライズしたが、果たしてふさわしかったか。

    昨年夏に急逝するまで「群像」に連載されていた、痛風の痛みに悩む老いた夫とその妻のやり取りを書いた表題作(無論未完)と、表題作のヒントにしたと思われるメモ「老いてゆく自分に好奇心を。」、「文学的自叙伝」はその名の通り著者の半生記で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年01月03日

    兄弟のほとんどが失踪したり自殺をしてしまっているこの著者だからこそ描ける死生観が詰まっています。

    自分の中に流れる血や、老いや病気により自由にならない肉体を抱えているからこそ見える日常の風景がコミカルで悲しいです。

    決して手に汗握る読み物ではないけれど僕はこの種の少し暗い話も好きです。

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肉体について の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    182ページ
  • 電子版発売日
    2014年03月20日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

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