ユーザーレビュー
Posted by ブクログ 2011年06月29日
さて、これを「小説」とカテゴライズしたが、果たしてふさわしかったか。
昨年夏に急逝するまで「群像」に連載されていた、痛風の痛みに悩む老いた夫とその妻のやり取りを書いた表題作(無論未完)と、表題作のヒントにしたと思われるメモ「老いてゆく自分に好奇心を。」、「文学的自叙伝」はその名の通り著者の半生記で...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年01月03日
兄弟のほとんどが失踪したり自殺をしてしまっているこの著者だからこそ描ける死生観が詰まっています。
自分の中に流れる血や、老いや病気により自由にならない肉体を抱えているからこそ見える日常の風景がコミカルで悲しいです。
決して手に汗握る読み物ではないけれど僕はこの種の少し暗い話も好きです。