ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
シニシズムや無力感、モラルなき政治家や経済人、軍事力を行使したがる大国―こうした事態に直面して、いま「公共性」の回復が希求されている。本書は「個人を活かしつつ公共性を開花させる道筋」を根源から問う、公共哲学の世界に読者をいざなう試みである。「知の実践」への入門書決定版。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
丸山真男の言う「タコツボ型」の日本の学問状況を、「ササラ型」に持っていこうという試み。筆者らが、その中心に据えようとしているのが「公共哲学」。このガイド本を片手に、思想の冒険をしてみたいな、という思い。
公共哲学についての網羅性は凄かったけど、ひとつの人物に対しての掘り下げが足りないきがした。 「あの人の主張は、こういった視点で見ると公共哲学に繋がってたんだ」 と分かったけど、出てくる人物が多すぎてあんまり印象に残ってる人が居ない、、、
この本が必ずしも「公共哲学」の教科書ではなく、「山脇公共哲学」が記されていることに注意したい。 学問とは、それを構築しようというプロセス(試行)こそが学問なのだから、歴史上の様々な人物の思想・主張の各々を、「公共哲学的」であるか否かなどと批評(評価)する作業は、あまりエキサイティングには思えない。 ...続きを読む とはいえ本書の表す「山脇公共哲学」には、随所で共感させられた。実際、ケア・福祉、コミュニケーション、地域単位の階層性と「地域性」、官民のはざまの存在(中間集団)、市場経済と公共・・・といった概念が、概念的・抽象的にも導出されていることが印象的。
公共哲学への入門編で、たしかにですます調てわ平易に解いているのですが、もう一度、キチンと行間を睨みながら読んだ方がよさそう・・・
CSRのサイトで、著者である山脇直司氏の名前と、「公共哲学」なる言葉を見つけ、本書を選んで読んでみた。 「公共」という観点からは、社会学のフィールドのイメージが濃いが、本書で指摘される通り、社会学では、「価値」や「正義」の問題は扱わないのだろう。現実社会の分析のみならず、世の中がどうあるべきかを問う...続きを読むには、哲学的な考察が不可欠となる。 また、現代社会においては、国家である公(おおやけ)と、個人的な私(わたくし)の間に、どちらでもない「公共」世界が大きく開けている。経済活動の担い手である会社組織や、NPO・NGOなどである。 これら、多様な機能をになう組織社会と、個々の現実を背負う人間を包括的に対象としない限り、現代の問題の解決には程遠いのだと思う。 そういった意味で、著者のいう「グローカルな公共哲学」という概念は、グローバル化した社会に生きる人間として、組織人として、何に価値を置き、どうふるまうかを考えることの重要性を再認識させてくれた。
初めて読んだ哲学の本。 ソーシャルビジネスを哲学の観点からみることができ満足。 AIESECの活動を通じて、VISIONを語る上での「哲学性」の必要を感じた 自身の感性を肯定してくれた本書は読んでいて共感できるところが多かった。これから哲学を学び、より説得力のあるvisionを掲げ、周りを引っ張って...続きを読むい行きたい。
公共哲学の入門書としてはお勧めできる。ただし、筆者自身が「哲学」の専門家であるため、NPOなどの実践面を期待して読んだ人はガッカリするかもしれない
リベラルな文体ながら、決して普遍主義一辺倒にならない形で公共性の在り方を描いている。「活私開公」は本書のメインテーマであり、最終的な目標でもある。これは戦前戦中の「滅私奉公」や、現代の過度の個人主義(「滅公奉私」)を否定し、全体主義でも個人主義でもない、「個人を活かして公共性を作り出す」という新しい...続きを読む発想である。さらに筆者は、公共性を単なる公私二元論のレベルではなく、政府の公/民の公共/私的空間 という三つの段階から論じている。そしてこの「民の公共」を、古代ギリシャの時代から現代までに至るまで、思想史的になぞっていくのが本編の前半部分であり、公共哲学についての入門書としては大変分かりやすい。 また公共哲学の射程範囲を、政治・教育・宗教・自然哲学など様々な分野に横断させ、かつて科学がその根本を哲学に求めた時代の感覚を呼び起こそうとしている。特に経済分野に関しては、経済を単なる私的空間とせず、法体系との関連性から公共性を説いた点は新鮮だった。 ただ、結局の所入門書であり、300ページに満たない新書の形式ゆえか、教科書的な感触が強く残る。公共哲学という学問に興味を持つきっかけにはなりうるが、一つの実践書として見るとやや方法論が抽象的・楽観的な部分はある。日本が急速に保守化しつつある現在、本書の切り口は新鮮ではある(新鮮と感じてしまうこと自体、個人的には違和感というか、危機感を覚えてしまうのだが)。筆者の最終的な論点である「応答的で多元的な『自己ー他者ー公共世界』論」も、単なるマクロレベルでの議論に終始せず、個人が自分の所属する地域社会や職場、NPO等の中間団体、共同体など様々な領域での階層的アイデンティティを持つことでその延長線上に地球規模の市民性を自覚させるという論点で、ミクロレベルの議論も一応形をなしている。だが、個人がそういった階層的アイデンティティを持つインセンティブが一切語られていないのもまた事実である。個人が地球市民的なアイデンティティを目指す、何かの動機付けというのが、足りない気がする。正直、入門書にそんな具体的な方法を求めるのも酷だし、そんな簡単に民衆の意識を変えられるインセンティブがあったらそれはそれで困るのだが。 とはいえ、先の下流社会のように下手な議論で無駄な世論を形成するわけでもなく、公共哲学という比較的新しい学問領域を活性化するのには十分なのではないか。より具体的で深遠な方法論については、更なる文献の探索によってまかなわれるであろう。ですます口調で読みやすいこともあり、人文・社会科学系の方は一度気軽に読んでみる価値はあると思われる。
英米よりの話だと思っていたが大陸系も満遍なく紹介されていた。これは15年前の本で、それから公共哲学関連の本はたくさん出ているのだが、どれくらい見どころのある話なんかな。あと言葉遣いが独特。立場の偏りも相当あると思う。
公共哲学の日本における第一人者である著者が、公共哲学の理念と概要をわかりやすく解説している本です。 本書の前半では、哲学や社会学、政治学といった諸学問を横断的に見渡しながら、東西の思想家たちの取り組みを公共哲学という観点からまとめています。また後半では、政治、経済、社会、科学技術、教育、宗教といっ...続きを読むた諸分野において公共哲学の理念がどのように追及されるべきなのかという問題が論じられ、さらにグローバル時代においてローカルな立場とグローバルな立場の相克を乗り越える「グローカル」な立場を確立するという目標が語られています。 公共哲学のマニフェストといった感じの内容で、一つひとつのテーマに関してちょっと掘り下げが不十分なように感じてしまいました。掲げられている理念はすばらしいと思いますが、それを実際に追及していくうえでどのような問題があるのかといったことにまで言及してほしかったように思います。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
公共哲学とは何か
新刊情報をお知らせします。
山脇直司
フォロー機能について
「ちくま新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
公共哲学からの応答 ──3・11の衝撃の後で
社会思想史を学ぶ
新社会哲学宣言
ヨーロッパ社会思想史 新版
「山脇直司」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲公共哲学とは何か ページトップヘ