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受給がバレたらいじめられ、一方、働く母親の下では困窮する子どもたちの真実。派遣村、保護費によるギャンブル禁止条例、芸能人の母親による受給の発覚……生活保護をめぐる問題はあとを絶たない。激しいバッシングが起こるなか、2013年8月、ついに保護基準の引き下げが決定された。最大で10パーセントの削減が受給家庭を直撃する。しかし、生活保護の是非が取り沙汰される陰で、不幸になっている存在を忘れてはいないだろうか。ほんとうに目を向けるべきもの、それは子どもたちだ。困窮家庭に育った子どもは、十分な教育環境もなく、社会に出ても安定した職には就きにくい。さらに母子家庭の半数以上が貧困状態にあり、小中学生の6人に1人が就学援助を受けているなど、日本社会が抱える悲惨な現実がそこにはある。制度の賛否については活発に議論されるが、それだけで「貧困の連鎖」を断ち切れるのか。長年、行政でのサポートと民間でのボランティア活動に取り組み、双方の立場で貧困問題に取り組む著者だからこそ語れる、知られざる現場の生の声をレポートする。
...続きを読むPosted by ブクログ 2018年01月18日
行政の現場で生活保護に携わる傍らで、ボランティアで「生活保護110番」を運営した著者による読み応えのある内容だった。 生活保護をめぐる「適正化モデル」と「人権モデル」のそれぞれの主張、世論の流れを当時のニュースを交えながら、記されている。双方の主張は、どちらも理も非もあるものではあり、著者は、双方を...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月06日
生活保護情勢に一石を投じる意見書。
人権モデルと適正化モデルのどちらの意見もよくわかるけど、それをさらに一歩進めていかないと、せめぎあっているうちにどんどん貧困がせめてくるというのが分かり、怖くなる。
生活保護費の増大に歯止めをかけていくことが、なぜ必要なのか、考えさせられる。結局は社会的な損失なん...続きを読む
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