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Posted by ブクログ 2023年10月12日
「アンチノミー論」を軸とした解説。
「太陽は東から上り、西に沈む」というテーゼと、「太陽は東以外の方位から昇り、その反対の方位に沈む」というアンチテーゼは、どちらも「太陽は地球の周りを回る」という誤った認識を前提としているゆえに、どちらも「偽」である。
これとパラレルな理屈で、第一アンチノミーの...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月30日
哲学初心者の立場から書評を書きます。そもそもカントの存在を知ったのは、本書では取り上げられていないコスモポリタン、あるいは永遠平和という概念におけるカントの貢献でした。そこからカントに対する関心が高まり、じゃあ勉強してみようと思って本書を手に取りました。全体的な印象ですが、「ギリギリ」入門書と呼べる...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月14日
すでに鬼籍に入っているカント研究者による、ちくま新書初期のベストセラー。カント代表作『純粋理性批判』は既読だが、僕のような素人が一度や二度読んだところで理解できるはずもなく、またすぐに内容を忘れてしまう。本書のような哲学者の解説書は原著にあたる前に読むのが普通だと思うが、原著通読後に復習することに...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月23日
カントの哲学を学ぶことができるだけでなく、カントが理性批判やその倫理学にどのようにして至ったかを学ぶことができる。アンチノミー論を軸として読み解いていくことからカントの理性批判への動向を理解できる。ただし入門と書かれているが、本当に初めて触れるのなら、純粋理性批判の概要や認識論の簡単な知識を頭に入れ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年02月17日
カントを通して、目的と手段のエセ関係と根本目的を学ぶ。本文に回心とあるような、哲学する醍醐味を存分に味わった。たしかに生きることに厳格な哲学だ。真の批判だ。
・哲学においては定義は出発点ではなく、むしろ目標とすべき終着点。
・根本真理は原理的に証明不可能。
・アプリオリは先天的と訳すのではなく、経...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月06日
「厳格」といわれるカント哲学を,カントの思索に沿って(少なくともそれを意図して)書いた本.膨大なカント哲学の体系の一部ではあるが核心を記述しようとしているところが,入門者としてはありがたい.
理性が宿るのは「自律」にこそであるという.またそこにこそ道徳は存在する.人間存在に対し非常に厳格なことを要...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月02日
難解なものは難解である。それでも、定言命法や仮言命法については「ちょっとわかったかも!!」という気持ちにはなれるくらいわかりやすく解説されている。
そして、ここらへんがわかってくると後半の道徳や宗教のくだりもなんとなしにわかったような気分になる。
もちろん自分の理解などは浅瀬でチャプチャプした程度で...続きを読む
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