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Posted by ブクログ
初めて彼女の本を読んだ。無差別殺人やネグレクトのニュースを見て、世間一般の考えかたしかしていなかったが、その事件の背景となるものが、この社会に蔓延している「排除」であるということはとても考えさせられた。いまや、生まれながらにして「勝ち組」と「負け組」ができあがっているような。家庭状況により最初から道が閉ざされている場合も多いのでは。まさに子は親を選べないというか・・・少しでも周りが問題意識をもって、この社会を変えていこうとしないと、結局今の政治には何も期待できないし、状況が好転するとも思えない。正社員ではない私もあまり人ごとではないのかも。
Posted by ブクログ
日本の社会は「教育課程からの排除」「企業福祉からの排除」「家族福祉からの排除」「公的福祉からの排除」そして「自分自身からの排除」があるとの主張。
秋葉原での無差別殺人や、寝る場所を確保したいだけで渋谷で傷害事件を起こした老女の話、製造業派遣で即刻解雇・退寮を迫られ「派遣村」に押し寄せた人々などの赤裸々なルポ。
自己責任という言葉で片付けられてはならない。あたら消費を誘う市場原理主義の中で、貧困からの脱却は困難を伴う。
学歴がない、住居がない、助けてくれる家族もない、正社員ではない、肉体が病んでも生活保護が受けられない、そんな自分がいけないんだと、自信をなくし自暴自棄になる・・。
行政福祉の手がおよばず餓死や自殺も増加している。
この国はなんと「絶望」を増長させるだけのシステムの国になってしまったのだろう。
党派的な運動ではなく、ホントに「生きさせろ!」との立ち上がりが不可避な状況なのだ。
派遣労働者たちの現実、シングルマザーの日常について、淡々とした語り口ではあるが力強い文章。深い悲しみと怒りが胸に迫る。
決して他人事ではない。
イラクの部隊に料理人として駐留したジャーナリストとのインタビューではイラク戦争は「民営化された戦争」であり、今後は日本の派遣会社も戦地を派遣先の対象としないとはいえないとの言葉に、肌寒さを感じた。
多くの人に読んで欲しい。知ってほしい。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
事件・犯罪の背景には「社会の病」がある。
[ 目次 ]
第1章 「秋葉原無差別殺人事件」と派遣労働
第2章 十六分に一人が自殺。「自分自身からの排除」の背景
第3章 メンヘラーの逆襲!―九〇年代「アダルト・チルドレン現象」と、二十一世紀の「生存運動」
第4章 制度の貧困に利用される「家族」―北九州・餓死事件から見えてくるもの
第5章 私と同い年の死刑囚・造田博―九〇年代の永山則夫
第6章 子どもを餓死させた母と、自らが餓死した母
第7章 急速に進む「派遣切り」―「所持金ゼロ円」で逮捕される「難民」たち
第8章 民営化された戦争―イラクで「料理人」として働いた安田純平さん
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
雨宮処凛の主張は明快である。その明快さの所以は、きっと(いや、間違いなく)自分が苦しみ、体験してきたことから生み出されている。だから読み手の心に届く。
この日本で「餓死」する人が少なからず居る、という事実に目を逸らしてはいけない。私たちが学校で習った「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」なんてちっとも守られていないのは、あの「年越し派遣村」ではっきりと目に見える形で報道されたはずだ。
行き過ぎた資本主義は、「会社を守るため」という御旗の下に、多くの人々を犠牲にしている。と、声高に主張すると必ず「会社がなくなると困るのはあなたたちでしょ」となる。そのような単純なモデルにならないよう、企業と労働者が築き上げてきたのが、近代から現代にかけての労使関係ではなかったのか?
バブル崩壊以降、「恥の文化」を持つこの国の人々は、浮かれていたツケを払わんとするあまり、「自己責任」とばかりに安易に積み上げてきたものを手放してしまった。そのことを理解し、軌道修正することを、この本は読み手に強く求めている。
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