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Posted by ブクログ
18歳の時に上京し、大学を卒業した後、東京に本社を持つ会社に就職をした。サラリーマン時代は、25年以上が東京勤務、大学時代の4年間を加えると、何やかやで30年間、自分の活動の中心地は東京ということになる(東京に「居住」したのは、大学時代の4年間だけだけれども)。
私の妻はタイ人だ。タイ勤務時代に結婚し、10年近く前に私の東京転勤と同時に一緒に日本にやってきた。初めての日本であり、東京にも行きたいところが多くあり、外国人が観光するような場所に、一通り、一緒に行った。妻の親せき・友人が日本に遊びに来る時にも、東京案内を多くした。また、2-3年前から私自身が東京中心部を散歩するようになった。毎日ではないが、都心の勤務先への行き帰りに、都内の色々な駅から、駅いくつか分、1回あたり数kmを散歩することが、習慣と言うか趣味と言うか、そんなことになっている。
観光案内にせよ、散歩にせよ、ほとんどが山手線の内側+東側(東側は銀座・日本橋界隈から浅草あたり)だ。であるが、これが意外と広い。山手線は円周が縦長になっている。縦、すなわち南北で一番長そうに見える、大塚駅から大崎駅まで歩くと、距離は14kmで、3時間かかる。東西はどうかと言えば、新宿駅から浅草寺まで歩くと、距離は10kmで、2時間以上かかる。妻や妻の知人との東京観光、あるいは、私自身の東京散歩で、かなりの場所に行ったつもりなのであるが、これだけ(意外と)広く、また、東京は見どころの多い場所なので、まだまだ歩いてみたい場所は沢山ある。
本書は、筆者の池内紀の東京散歩記とでも言うべきもの。「中央公論」に2年間に渡り連絡されていたものに、「東京人」に書いた2編を加えたものである。筆者の自宅からの日帰りの散歩であるが、これは立派な旅行記であると思う。ここに取り上げられている多くの場所は行ったことはあるが、筆者が書いているような歴史的な背景などについては知らないことばかりであった。歴史を知らなければ散歩が面白くない、というわけではないが、こういう、いわゆる「蘊蓄」を知っていると、散歩も別の楽しさがあるようだ。
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