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捜査一課の阿多は、途方に暮れていた。まさか中世の兵器、それも投石機で人が死ぬなんて。
凶器が、特殊すぎる。
捜査は行き詰まり、阿多は、上司から警察とも密接な関係にある博物館(EMWM)を紹介された。
所在地は京都・山科(やましな)。主に殺人事件で使用された凶器の中から、特に変わった物を収蔵しているという。
そして、館長は現場も見ず凶器と周辺情報から事件を解く、安楽椅子探偵だった。
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Posted by ブクログ
タイトルがあり、表紙には、いわゆる凶器のイラストが並んでいる。ところが、その中には、なぜかメロンパンとブラがある。なんと、この二つも、それぞれある事件の凶器だった。
4章で構成されていて、「方法は?」「犯人は?」「動機は?」と、お題が出されているような感じなのだが、私が最も印象に残ったのは、メロンパンでもブラでもなく、投石器による事件だ。大きな石をスプーンのような道具で飛ばす凶器である。使い慣れていても、石を相手に命中させるのは難しい。それは、標的が固定されていても同じだ。なのに、一撃で絶命させている。どうやって?
日頃、動機よりも方法が気になることなどないのに、思わず考え込んでしまった。そして、種明かしされて、なるほど〜と思った。発想の転換。見事に騙されたことが、印象に残った理由かもしれない。
以前に読んだ『赤い博物館』シリーズとは、また違った楽しさや面白さがある。どちらも本格的なのに、あちらはシリアス、こちらはユーモアがある。『ふしぎな凶器博物館』も、ぜひシリーズ化してほしい。
Posted by ブクログ
『なぜその凶器でなくてはならなかったのか』殺人事件に使われた風変わりな凶器を収集している『奇妙な凶器博物館』(EMWM)は警察の関連施設でもあり、警察関係者が事件の相談に訪れることも多い。相談料は無料だが、その代わり事件が解決した際には事件に使われた凶器を譲り渡すことになっている。謎を解く館長は言動も外見もどこか頼りない若者といった雰囲気で……。
ということで本作は他ではあまり見られない凶器が何故使われたのかを軸にした連作ミステリになっています。いわゆる安楽椅子探偵と言われる作品です。事件の当事者ではない人間が事件の現場ではない場所で、事件に対してあれこれと議論する作品が昔から好きです。どこか楽しげなやり取りの中からユニークな発想が飛び出すシーンが馴染むからなのかもしれません。そして本作の登場人物同士のやり取りが魅力的で、エピソードが進むごとに登場人物の背景を知り、よりその魅力が強まっていくのも楽しかったです。ふしぎな凶器をめぐる意外な真相は……。個人的には第三話の「黒斧剣ヴェリギオス」が印象に残りました。
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面白かった!読後感がいい。さわやかな感じ。
第1話 投石器と目される器械の前で、刑事たち阿多と白崎は戸惑っていた。中世ヨーロッパの攻城戦で使用された投石器を使ってみようというイベントが開かれる予定だった。石鳴採石場という場所で、長男の陽平が殺された。父と長男次男三男は採石場に泊まったが、大きな音で目覚めたら長男がいなくて外で死んでいた。手がかりがなく凶器博物館を訪ねる。
第2話 女性の絞殺死体。29歳。父親の遺産を受け継いだ直後。大家さんが発見した。被害者は被害者のものではないブラジャーで首を絞められていて、下着が家の中には見当たらなかった。盗まれたのだろうか。
第3話 2ヶ月前に廃業した淡島金物店。裏口のドアの鍵が溶かされて、中から施錠されていて、警察が開けたところ中に遺体があった。おもちゃも散乱していた。ヒットしなかった特撮ヒーローの武器黒斧剣ヴェリギオスが凶器である。金物店の中には包丁がたくさん転がっている。なぜこれを凶器としたのか。
第4話 博物館にバイトに来ているカンナちゃんが、昔千手さんに謎解きしてもらった事件の話。
ついでに殺人者のシチューもゲット!
Posted by ブクログ
殺人に使われた奇妙な凶器を展示する博物館、EMWM(Eccentric Murder Weapon Museum)の官庁が安楽椅子探偵となって、事件を解決していくミステリー。
特殊な凶器で行われる殺人事件、という点に惹かれて手に取った1冊。
投石器、胸部下着、昔のヒーロー戦隊の玩具、メロンパンと、凶器のバリエーションが想定以上に凶器とはかけ離れていて面白かった。
のほほんとしたやる気のない博物館の館長兼併設喫茶店の店長・千手に始まり、気が付け休日をEMWMの喫茶店でば一緒に過ごすしている警察メンバーと、殺人事件を扱っていながらもキャラクターがほのぼのしている。
黒いのが苦手な人でも大丈夫そうな、ライトに読めるミステリーだった。
Posted by ブクログ
「伯爵と三つの棺」の潮谷先生の最新作。
珍しい凶器をテーマにしたライトミステリー。短編が4つと幕間に1つの話が分割されて挿入されてます。幕間の話は最後まで読んで「あ!そっか」とわかるモノで、わかった時のスッキリ感がよかったです。
個人的には3作目のヴェルギオスの話が面白かったです。「マケンデモン」が。。わたしも幼い頃に宇宙刑事モノを楽しくみていたので、きっと足立山警部と話が合いそうです。壮大なスケールのマケンデモンでスピンオフ作品を書いていただけないだろうか。。
潮谷先生の話を読むのは3作目になりますが、わたし的にはやはり最初に読んだ「伯爵と三つの棺」が1番面白かったです。現代日本でなくて中世ヨーロッパがよかったのか。日本の中世とかでもきっと面白いものを書いてくれそうです。
この本はシリーズ化されるんでしょうか。サクッと面白く読めるのでまた出たらきっと読みます。
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