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写真フイルム市場が10分の1に縮小するという「本業消失」の危機を、
奇跡と称される事業構造の転換で乗り越え「第二の創業」を成し遂げた、
富士フイルムホールディングス代表取締役会長兼CEOによる書き下ろし。
10年に及ぶ経営改革の全貌と、リーダー哲学が初めて語られる。
【主な内容】
第一章 本業消失――富士フイルムに何が起こったのか?
第二章 第二の創業――富士フイルムの挑戦と改革の全貌
第三章 有事に際して経営者がやるべきこと――「読む」「構想する」「伝える」「実行する」
第四章 すべては戦いであり負けてはならない――世の中のルールと勝ち残るための力
第五章 会社を思う気持ちが強い人は伸びる――仕事で成果を出し、成長を続けるための働き方
第六章 グローバル時代における日本の針路――国と企業の強みと可能性について
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Posted by ブクログ
写真フイルムメーカーから医療品・化粧品も手掛ける技術志向の多角的素材メーカーへと進化を遂げた富士フイルムの立役者である古森重隆氏による、リーダーや経営のあるべき姿を実体験を基に記した経営書。デジタルカメラの普及で劇的に市場が縮小したフイルム事業において、莫大な研究開発費を注ぎ込み祖業の転換を図った富士フイルムと、祖業を捨てきれずに破産したコダックが対比されるように、強烈なトップダウンによる組織改変をやりきり業績をV字回復させた古森氏の経営は、タイトル通り「魂の経営」と言える。
市場をよく見ろ。将来を予測しろ。方向性を計画したら、必ずやり切れ。単純なようだが、仕事の本質であると思う。また、ビジネスパーソンのパフォーマンスは、その人の人間力の総和という論は腹落ちした。古森氏の根っこにも哲学・文学・歴史といった、基礎になるものがしっかり備わっているからこそ、実践的な経営に取り組めた事からも、リベラルアーツの重要性を学んだ。
まるで古森氏のスピーチを直接聴いているような、生き生きとした文調であり、しっかり勉強しようと思えた。良書。
Posted by ブクログ
題名は、著者が全身全霊をかけた「魂の経営」を行ったことによる自負からきています
・ハーバードで取り上げられた教材、なぜコダックは倒産し、富士フィルムは生き残ったのか、を企業の内側からみた書
・古森氏のメッセージは、単純で、説得力があり、わかりやすい。そのことこそが富士フィルムが生き残った真の理由ではないかと思いました。
「車が売れなくなった自動車メーカーはどうなるのか
鉄が売れなくなった鉄鋼メーカーはどうすればいいのか
我々は、まさにそうした事態ー本業消失の危機に直面していた」 で始まる
結論は、「現在、企業を取り巻く環境の変化は加速度的に早くなっている。環境の激変に対応するという課題は、単に富士フィルムという一企業の問題ではなく、多くの企業が直面する共通の課題ではないかと思う」だ。
心にのこった言葉は以下です。
・どれほど業績が良くても、来るべき危機を予測し、それに備えなければならない。現状を直視して、何が起きているのか、何がこれから起きようとしているのか、状況を正確に読み、把握し、その上で何をやらなければならないかを考えて決める。
・ただ生き延びるだけであれば、方法はいろいろあった。不採算事業をどんどん切り離していけばいいし、当時は会社にまだ、それだけの体力もあった。
・将来伸びそうだからという程度のボンヤリした判断で新規事業を考えるわけにはいかない。
・買収先の選定にあたって重視した点はやはり、富士フィルムとのシナジーによって他社と差別化できる製品を作れることだ。そのシナジー効果こそ、我々富士フィルムのM&Aの一番の選定基準としていた。
・もし、他の人と違うところがあるとすれば、誰よりも思い切って実行してきた点だ。100回決断する必要があれば、100回とも絶対間違えない覚悟で決断を下した。
・答えはシンプルだ。自分たちがやらなければ、いずれは他社がやる。ならば、やるしかない。
・有事に際して経営者がやるべき四つのこと ①読む、②構想する、③伝える、④実行する
・決断を誤る3つの要因 ①現実を直視しない ②情報が偏っている ③思い込みや偏見などの先入観がある
・戦力を小出しにする「戦力の逐次投入」は、敵に各個撃破されてしまう。戦略・戦術の禁じ手である。
・やると決めたら、次にリーダがなすべきことは、それらを明確なメッセージとして発信することだ。
・どんな問題に直面したときも、他人事や人任せでなく、自分事として捉え、「その問題を解決するためには自分は何ができるのだろうか」と考えるようになった
目次は次の通りです
はじめに
第1章 本業消失
第2章 第二の創業
第3章 有事に際して経営者がやるべきこと
第4章 すべては戦いであり負けてはならない
第5章 会社を思う気持ちが強い人は伸びる
第6章 グローバル時代における日本の針路
おわりに
Posted by ブクログ
富士フィルムは大学時代はでは写真フィルムのメーカーとイコールのイメージだった。
しかし、2000年頃からデジカメが市場に出ていくに従い、写真フィルム市場は激減し、その市場で世界的トップブランドだったコダックが再生法を申請した。
富士フィルムは、この本業消滅の危機をどう考え、決断行動したのかを2000年に社長に就任した著者が、かなりアツく、当時を振り返りながら書いていてどんどん引き込まれて読み進んでしまう。
年令的には私の親や義父などと同じ年代だ。
正解がない世界で全世界の会社市場と戦うためには、常に勝負をしてそして勝つことを普段から考えていざというときに備える事の大切さについて色々な言い回しで、何度も書いている。
読んでいると義父の言っている事と共通点が多いと思った。
Posted by ブクログ
『この震災でもう一つわかったことがあった。被災地で自衛隊員などによって拾い出された写真のほとんどが、CDやメモリなどの電子媒体に記録されたものではなく、プリントされたものだったということだ。
さらに、高い品質での再生が可能だったのは、水でインクが流れてしまう家庭用インクジェットプリンターで印刷した写真ではなく、表面にコーディングが施されている銀塩写真であり、写真店でプリントされた写真だったということだ。
我々は「写真救済プロジェクト」の活動を通じて、写真が人々にとってかけがえのないものであるということを再認識した。写真の素晴らしさを多くの人々に伝え、写真文化を守っていくことは、この先もずっと我々の使命なのだ。』
自分たちが何の会社で、どんな使命があり、どこに向かい、何を行い、何をしないのか、明確に決断できるトップのいる会社は強いことがよく分かった。
経営者がやるべきこと、までは良かったが、その後の章からは、ちょっと注意が必要。ニーチェとヘーゲルがお好きなようで、納得!
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