増補 無縁・公界・楽

増補 無縁・公界・楽

1,280円 (税込)

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近代から古代まで遡り、駆込寺や楽市など多様な領域に、人間の本源的自由に淵源する無縁の原理の展開をよみとる。日本歴史学の流れを捉え換えた画期的名著。解説=笠松宏至

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増補 無縁・公界・楽 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年08月10日

    80年代頃の著作ということもあり、多少唯物史観的な観点はありつつも、一次史料を丹念に読み込み、中世世界の容貌を描き出している点で非常に素晴らしい。
    特に面白いところは、無縁的な世界を為政者が取り込み自身の統治メカニズムに利用しようとしてきた経緯

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    Posted by ブクログ 2011年03月06日

    宗教史の先生から必読と勧められて読みました。
    中世の世界観を知る上でとても役に立った濃厚な一冊でした。
     ただし一般向けに書かれた本ではないので文章は難しいです。
    繰り返し何度も読みましたが読むたびにのめり込んでしまいます。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    網野善彦は、間違いなく歴史学の天才でした。
    この本は寺院と俗世、僧侶とその他の人々などの「縁切り状態」、つまり無縁を中心に、それが権力に取り込まれながらも形を変えて生き延びていく姿を文献資料を使って明らかにしています。
    寺院に寄進された荘園もまた公権力の手の及ばないものになり、遍歴の芸能民も、一方で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    都市が村落との差異を持ちうる要因、市・盛り場などの都市のハレの場となりえた要因、これらは近世以降の概念では説明しえない、無縁の原理によって規定されている。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「公権力もしくは社会的関係が及ばない世界」でいいのだろうか。無縁の話で引き合いにだされるのが「縁切寺」で、ここに入ると夫婦関係(社会的関係)はナシになるし、「楽市楽座」の制は<座>の縁を無くした場所と説明できる。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    私が卒論を書く上で、凄く影響を受けた本。現代の闇の部分、アウトサイダー、差別問題をこの本に書かれている中世を通じて見ることが出来る。

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    Posted by ブクログ 2023年07月22日

    歴史書というよりも、思想、文化論。
    西洋の自由、平等、平和に対して、日本文化としての「無縁、公界、楽」を対置しているわけで、生物学で言えばドーキンスに対するグールドの論を読んでいるような感覚を覚えた。
    読みどころは本文よりも補注である。

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    Posted by ブクログ 2018年02月12日

    暴力のシステムが、ある程度の力を持つとき、それは少数者の保護を約束する。
     道々の輩、異形異類と言われる特殊な技能を持つ人々が、かつては職農民同士で国のようなものを作り、他の組織あるいは国と交流していたと説く。

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    Posted by ブクログ 2016年09月18日

    従来の、天皇と幕府の二重権力と農本主義に貫かれている日本史観を覆したというだけで、網野史観はスリリングだし、それだけで面白い。
    その上、それぞれの時代のアウトローな存在たちに光を当てているのだから、学術書でありながらエンターテイメントの要素をはらんでいて、活劇を読むようにわくわくして読み進めた。

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    Posted by ブクログ 2015年11月23日

    ネットで見かけて。

    面白かったし、読みやすかった。
    中世に寄進関係や主従関係で結ばれていない
    「無縁」のエリア、人々がいたらしいことは
    納得できた。

    その無縁所は
    ただ神聖な場所ということではなく、
    芸能に関係し、婚姻の無効に、借金の棒引きに有効なのはまだしも、
    犯罪をも帳消しにできるエリアだと...続きを読む

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