ベトナム戦争 誤算と誤解の戦場

ベトナム戦争 誤算と誤解の戦場

小説・文芸
990円 (税込)

4pt

米軍の撤退完了から、三十年が過ぎようとし、ベトナム戦争は忘却の淵に沈みかけている。ベトナムでもアメリカでも、この戦争を知らない世代が増えてきた。だが一方で、その実像を明らかにし、両国の誤算と誤解の解明を目指す試みも始まっている。ベトナムは、「民族の世紀」と「アメリカの世紀」が激突した戦場であり、各地に飛び火する地域紛争の原型だった。広い視野に立つ精密な記述で、ベトナム戦争の全体像が浮かび上がる。

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ベトナム戦争 誤算と誤解の戦場 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    2005年に読んだ本を20年ぶりに再読。米国vs北ベトナムの戦いだけでなく、異なる6つの戦いが同時進行していたという主題。そのうち以下の第2、第3、第4の戦いが「味方こそが敵」という政治的な戦いでおもしろい。特に第2の戦いでなぜサイゴン陥落後のベトコン=解放民族戦線=臨時革命政府があっさりと北ベトナムに消滅されられたのか、かわいそうというか不思議で気になった。
     
    ★第2の戦い-北ベトナムvs南ベトナムの反政府勢力
    「ベトナム戦争はハノイの共産主義政権とサイゴンの反共政権との内戦だった。しかし勝利の果実を確実に手にすべく、ハノイが本当に粉砕すべき相手は、むしろ南の味方だったのである」(まえがきvii)

    ★第3の戦い-北ベトナムvs中国
    「一千年に及ぶ中越両国の支配と抵抗の歴史からすれば、むしろハノイの本当の敵は北方の巨大な隣人だった。」(まえがきvii)

    ★第4の戦い-米国vs南ベトナム
    「なるほど戦後言われたように、アメリカは北ベトナムにもベトコンにも一度も負けなかったかもしれない。だがたとえそうでも、南ベトナムとの政治的な戦いにだけは、とうとう勝てなかったのである。」(p152)

    全体的に文章のテンポが良くて読みやすい。あと当時言われていたジョークや皮肉をたくさん引用していてわかりやすい。このスタイルは真似してみたい。例えば、

    「監獄はむしろ共産主義者を次々と生み出したことから、『ホー・チ・ミン大学』とあだ名された」 (p67)

    「昼間は政府の統治が存在しても、夜になると消滅した。戦場を訪れた記者たちはこれを『共同管理』だと皮肉った」 (p180)

    「ジョンソン大統領こそ北ベトナムの勝利をめざす最高指揮官だと、米軍パイロットたちは皮肉をいいあった」 (p258)

    0
    2025年04月14日

    Posted by ブクログ

    ベトナム戦争とはなんだったのか?
    この戦争について
    アメリカとベトナムが戦った悲惨な戦争。
    映画のネタにもなっている。
    その程度の知識。

    本書の前にベトナムの歴史を読んで
    下地の知識を得ていたのが良かったのか
    読み応えのある内容だった。

    0
    2023年02月24日

    Posted by ブクログ

    自分はベトナム戦争のことも、その前後の東南アジアにおける植民地支配や朝鮮戦争、それに関わる日本のことも、何も知らないことを痛感し、恥じる。

    0
    2022年10月05日

    Posted by ブクログ

    初出は2001年だそう。中公新書。著者の専攻はアメリカ中心の国際政治史みたいな感じかと。

    「失敗の本質」が面白かったのと同じように、「ベトナム戦争」という物語が、当事者たちの「思惑」と「現実」のずれ、幾多の偶然によって紆余曲折したものだった、という観点がすごくフェアで、一種わくわくしました。

    相手があるプロジェクトだし、巨大なプロジェクトだし、誰も一枚岩でもない。お互いに「全然思ったようにいかない」という蛇行の末に、でもなるべきようになったと言うことか。

    アメリカにとって、味方(というか傀儡)である南ベトナム政権が、言ってみれば「ほんまに阿保ばかりやった」という苦悩が、巨大な悲劇というのが喜劇でしかない色合いが濃ゆい。

    0
    2022年07月15日

    Posted by ブクログ

    ベトナム戦争自体の通史的な解説書ではなく、ベトナム戦争によって周辺国にどのような影響があったか、国際情勢はどう動いたかを書いた本であり、戦争自体についての記述はほとんどない。第一次インドシナ紛争からカンボジア内戦までのインドシナ史と主要人物くらいはしっかり把握していないと読み通すことすら難しいだろうと思う。そういう意味で★マイナス1。「我々はなぜ戦争をしたのか(原題:Missed Opportunity)」や「Best and Brightest」のようなベトナム戦争通史がわかる本を先に読んでおいた方がいいでしょう。「南ベトナム解放民族戦線」を「民族解放戦線」と書くなどの安易かつありがちなミスも多くある。

    0
    2014年01月12日

    Posted by ブクログ

    通史ではなく、第二次世界大戦後のベトナムの歴史を様々な角度から見渡しています。時系列が戻る事も多々あるので、戦後史慣れしておかないと読みづらいかも。米国・中ソの思惑、日本やフランスとの関係など、かなり大きな枠組みでベトナムを見つめている点は読みごたえがあります。 ベトナム一国についての説明はその分薄れてしまうところがあるので、マクロな見方をしたい人向けです。

    0
    2012年12月26日

    Posted by ブクログ

    タイで仕事をしている関係でアジア近隣の歴史に対し興味を持ち本書を購読。本書を読むまではなんとなくしかベトナム戦争につき理解がなかったので、勉強になったが、やはり中公新書。頭が疲れている時はなかなか読む気になれず、少しずつ読み進めなんとか読破。正直、本書の内容をどれだけ理解し、かつ記憶できただろうか?と考えると半分もないかもしれない。もちろんそれは本書のせいではなく、私の脳力・気力の問題なのだが…

    0
    2026年03月09日

    Posted by ブクログ

    ベトナム戦争を6つの視点から解説する。

    1 冷戦
    2 ベトコンと北ベトナムの主導権争い
    3 北京とハノイの戦い
    4 ワシントンとサイゴンの戦い
    5 アメリカと東南アジア諸国との外交
    6 米国内における政府と世論

    良い本だった。
    一つの歴史的事件はこのように繰り返しいろいろな視点から論述するべきであるといえるし、1945年から1975年までの歴史が繰り返し記述されるのも(毎度毎度日本が負けてフランスが帰ってきて・・・)タイムリープものの読み物として面白かった。

    ベトナム戦争に限った話ではないし、考えてみればどんな歴史だって複数の側面を持つのだから、この記述はもっとあっても良いように思う。

    しかし、新書だが質量ともに濃密な本なのだが、エピソードを6つに割ってしまったので、一つ一つが物足りないというのはある。とくに4に関しては、当時の南ベトナムの様子はそんな通り一遍で良いのかという気はする。
    でもこれはないものねだりだろう。この本にある内容を頭のなかに叩き込んで、そこから自分の気になるところを深掘りしていくというようにすべきものだろう。

    0
    2018年02月26日

    Posted by ブクログ

    2000年代初頭に書かれた若干古い本ながら、北ベトナムの内情などこれまで知らなかったことが盛り込まれ、勉強になった。

    0
    2012年08月17日

    Posted by ブクログ

     戦争とは、勝っても負けてもとても悲惨なもので、戦争によって植えつけられた人々の心に残る傷跡は長い間きえることはない。映画のように善人悪人がなくお互いの国同士に言い分があり衝突をして戦争を起こす、しかしそれにより多くの犠牲者が出て、こうしている現在でもたくさん苦しんでいる人がいるということを戦争を起こしてしまった国は決して忘れてはいけない、そして人間は枯葉剤のような非人道的な行為を二度としてはいけないと思った。この戦争により幼くて若い子供たちもたくさん死んでいる、この様なベトナム戦争での悲劇をもう二度と繰り返さないでほしい。この本を読みベトナム戦争がとても過酷でつらい戦争だったということが少しわかった。

     

    0
    2009年11月12日

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