ぼくらは回収しない

ぼくらは回収しない

小説・文芸
850円 (税込)

4pt

数十年に一度の日食が起きた日、名門大学の学生寮で女子学生が亡くなった。密室状態の現場から自殺と考えられたが、小説家としても活躍し、自信と才気に溢れた彼女がはたして死を選ぶだろうか? 三年間をともに過ごしながら、孤高の存在だった彼女の内心を何も知らないまま二度と会えなくなったことに思い至った四人の寮生たちは、独自に事件を調べ始める。第十九回ミステリーズ!新人賞受賞作「ルナティック・レトリーバー」を含む全五編を収録。大胆なトリックと繊細な心理描写で注目を集め、新人賞二冠を達成した新鋭による、鮮烈な作品集。/【目次】街頭インタビュー/カエル殺し/追想の家/速水士郎を追いかけて/ルナティック・レトリーバー/解説=法月綸太郎

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ぼくらは回収しない のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    いきなりですが、ワタシが昨今の流行りでどうにも苦手なモノが2つありまして。

    1つめが、言語化です。
    流行ってますなー、言語化。しっかし、なんでもかんでも言葉にしてしまう今の風潮…、流石に野暮っていうか、下品くないですか?
    言語化出来る能力は素晴らしいとは思いますが、そこは余白を残して良いのではと多々感じます。すべてを言葉にするのは野暮ってもんです。シンプルに冷めます。

    2つめが、伏線回収です。
    これもよく見かけますなあ、アニメや小説などで伏線をばら撒けるだけばら撒いて、ドヤ顔で回収してる作品を…。
    そら自分で撒いた伏線なんだから回収できるに決まっとるやろ…。阿呆かいな。
    そもそも人生において感じたコトを、回収できるほうが稀ですよね。だからこそ回収できたときの感動はひとしおなのにね…。

    で、本題の本書ですよ。そう、タイトルで言っちゃってます、ぼくらは回収しないと。
    キター!!回収しないでー!!
    いやー、回収への美学が炸裂してます。ワタシと同じ想いの方いるのねー!シンパシー!
    前フリが長くなりましたが、結論メチャ面白かったです。
    日常ミステリー主体の短編集ですが、新人さんのそれとは思えないレベルの作品でした。
    そもそも文章が上手です、綺麗な日本語を使われるのでストレスを全く感じません。
    また知識の幅の広さも感じました、若いのに大したものです。
    肝心のトリックなどのミステリー要素も素晴らしいです。最後のルナティック・レトリーバーは短編とは思えない出来です。あのネタで長編書けたのでわ…。
    あくまで個人的な感想を云わせて戴くと米澤穂信の初期の日常ミステリーよりレベル高くないか?です。
    真門浩平さん、覚えておいて損はないかと。いや、近い将来とんでもない作品書きますよ、カレは。
    と、伏線張っとくので、頼むから良い作品書いて回収させてくれー。おねがいします。
    とにかく良作、期待も込めて星5です。

    0
    2026年06月22日

    Posted by ブクログ

    一本目「街頭インタビュー」、謎解きの外側に少し苦い物語が置かれていて心地よかった。大満足。

    最後の「ルナティック・レトリーバー」で題名「ぼくらは回収しない」が回収されてすっきり。

    0
    2026年06月11日

    Posted by ブクログ

     ニュース番組で流れた街頭インタビューをきっかけに、SNSで起こった炎上。そのインタビューを受けていたのはクラスメートの姉だった。身内が理不尽な悪評の的になっている状況を救うために白羽の矢が立ったのは、人間観察眼が優れていることでちょっとした噂になっている伊達桐人だった。伊達はそのインタビュー映像に違和感を覚えるが。――「街頭インタビュー」

     結成五年目のお笑いコンビ「井の中のかわズ」。篠原美紀はその片割れであるボケの古井省吾に恋をする。うまくいきそうもない恋だったが、「井の中のかわズ」のお笑いコンテストでの受賞、省吾の気持ちの変化もあり、ふたりは付き合うことに。だけど付き合ったことで、今度は美紀に心境の変化(蛙化現象)が起こり、ふたりは疎遠になってしまう。それが悲劇の幕開けだった。――「カエル殺し」

     一作目を読んだ時、『日常の謎』でまとまった連作短編集かと勝手に勘違いしてしまったのですが、そんなことはなく、それぞれが世界観のまったく異なる独立した短編になっていて、そのどれもが切れ味鋭く、扱われる事件も『日常の謎』だけではなく殺人なども扱っていてバラエティに富んでいます。一面的な部分だけで他者を断ずることをよしとしないまなざしに貫かれているのがとても魅力的です。その視点があるからこそ、謎を解いた先に浮かび上がる光景が、時にビターで、時に読む側の心に波紋を作っても、心地良く胸に響くのではないでしょうか。素敵な作品集でした。

    0
    2026年05月31日

    Posted by ブクログ

    ミステリーといえば、やっぱり人が死なないとそれを解明しなければならないという必然性が弱くなると言ったのが誰だったのかは忘れたけれど、必ずしも人が死ななくたってミステリーは成立するということを教えられる短編集。
    もちろん個人的には殺人が起こるからこそのドキドキ感やらスリル、そして謎やトリックが解き明かされた時のカタルシスは大好物である。しかし、本作品には殺人も描かれてはいるが、日常の中に潜む謎にも魅力があふれている。
    『街頭インタビュー』ではいきなり助走もつけずにぶん殴られたような感じの先制パンチを喰らわされる。「わかるわかるぅ」と読み進めていけば、最後に手のひらを返される。個人的にはこの物語が一番インパクトがあり、心に突き刺さってきた。
    『追想の家』は、ややこの中には異色の味わいとなっているが、こちらはほっこりできる作品である。
    『ルナティック・レトリーバー』は題名が含むところの意味と、本作の『ぼくらは回収しない』が対をなしてつけられていることに、舞城王太郎の解説を読んで気付かされる。というわけで、解説までしっかり読むとより味わい深い

    0
    2026年08月23日

    Posted by ブクログ

    こういう苦味の残るミステリー、めっちゃ好きなんだよなあ。
    もう初っ端の『街頭インタビュー』でガッチリ掴まれた。
    己の観察力を駆使して問題解決する話だけど、それだけで終わらないところが良い。
    この一作で短編集全体への期待値が爆上がりしたもんね。
    そこに来て『カエル殺し』でしょ。
    《蛙化現象》をこんな風に料理できるなんて凄い。
    思考としては歪んでるのに、なかなか本質を突いた台詞を放つ犯人がとても良かった。

    0
    2026年07月25日

    Posted by ブクログ

    短編集。連作ではない。
    個人的には、「追想の家」。

    圧倒的な探偵は登場しない、微妙な探偵役ばかり。

    0
    2026年07月13日

    Posted by ブクログ

    一話一話が独立した形式のミステリ短編集。

    同級生の姉が炎上したという街頭インタビューに隠された謎に高校生が挑む「街頭インタビュー」や、日食の日に大学の学生寮で起きた密室殺人事件を調査する大学生たちを描いた「ルナティック・レトリーバー」など、全五篇が収録されています。

    個人的に特に推したいのは、「街頭インタビュー」。

    「SNSでの炎上」という現代的なテーマとミステリとしての謎が見事に融合し、互いの魅力を引き立て合っているからです。

    また、事件解決だけでは終わらない意外性のある展開も用意されており、読者自身の日頃の行いについても考えさせられる、ほろ苦さが印象的な一篇です。

    青春ミステリや短編ミステリが好きな方は、ぜひ!

    0
    2026年06月28日

    Posted by ブクログ

    書き下ろし4作と何かの受賞作?の短編集

    最後に収録された受賞作は良かった
    やっとタイトルの意味が分かる

    そのほかの4作、令和の新しさは感じさせるが…といった感想

    0
    2026年08月04日

    Posted by ブクログ

    連作ではないそれぞれ完結型の短編集。
    日常のミステリもあれば殺人が起こるミステリもあってどちらも楽しめる。
    どのお話もちょっとほろ苦い感じで終わっていたかな。
    私は追想の家が一番好きでした。
    一話完結で短いので読みやすいかなーと思います。

    0
    2026年07月31日

    Posted by ブクログ

    表紙に見覚えがあるなと思って調べたら、「この世界からは出ていくけれど」「料理なんて愛なんて」「その日、朱音は空を飛んだ」などの表紙イラストも描いたカシワイさんという方が担当してるようでした。この人のイラスト、かわいくて何か惹かれるし手に取ってしまうんだよな〜〜
    内容は読みやすくはあったけど普通でした!短編集は物足りないことが多いね

    0
    2026年07月10日

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