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俺たちはこのままでいいのか。
これからの時代私たちに必要なことは、甘えや油断、無知や加害者性など、自分の見たくない部分と向き合いながら、「俺たち」にさよならすることだ。
1200人を超える女性の恋愛相談に耳を傾けた結果、見えてきたのは男たちの幼稚で狡猾な姿だった。
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表として恋愛と性差の問題を発信してきた著者による、初の本格的ジェンダー・エッセイ集。
失恋、家事、性的同意、風俗、夫婦別姓、マンスプレイニングからコロナ離婚まで、様々なテーマに根づく男性問題を掘り下げていく。
【プロフィール】
1980年東京都生まれ。文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。
早稲田大学第一文学部卒業。これまで1200人以上の恋バナを聞き集め、「恋愛とジェンダー」をテーマにコラムやラジオなどで発信している。
『cakes』『WEZZY』『QJWeb』『an・an』『精神看護』『すばる』『現代思想』『yomyom』など幅広いメディアに寄稿。
朝日新聞be「悩みのるつぼ」では回答者を務める。
桃山商事としての著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)『生き抜くための恋愛相談』『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』(共にイースト・プレス)
ミヤマユキコ氏との共著に『大学1年生の歩き方』(左右社)、単著に『よかれと思ってやったのに──男たちの「失敗学」入門』(晶文社)がある。
※本作品は2026/03/31まで配信していた「さよなら、俺たち」と同内容です。重複購入にご注意ください。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
著者が男子高生だった時代に「世間からまったく興味を持たれていないことを痛感し、自分はあまり価値のない人間なのだろうという感覚」を持ち、「内面には興味を持ってもらえなかった一方、結果や実績、役割や能力といったもの(=doing)で人間を計られている感覚」だった
→「そんな中で、自他のbeingに関する観察眼や言語化能力が育たず、知らぬ間に「気づかない男たち」になってしまっていたのではないか」
という視点が、男の人でないとなかなか気づけないもので、なるほど感じた。
「doingにしか興味を持たれないし、自分も他者のdoingにしか興味を持てない」男性を作り出さないためには、恋人や家族など近しい人の一人一人に、女性がよく話し、そして、話を聞くべきなのではないかと思った。
男性の「気づかなさ」が育ち方からくるものから、女性は最初から諦めてはいけないし、男性も歩みよってきてほしい。
Posted by ブクログ
素晴らしい。
わたしたちが長年感じていた不満を理解しようとしてくれているし、実際してくれているし
ものすごく頭にくるエピソードもあるけど、それを認めた上で、なぜそういう考えを持ってたかとか、どうして改めなければいけないか、具体的にどう変わるべきか、
そういうことを考えて(くれて)いる。
そっか、だから"男の人"って、そういう行動をとってしまっているんだ、って納得できたこともたくさんあった。
自分のことを"男性"だと思っている人に、繰り返し読んでほしい。
コミカルだけど、
日常のジェンダーに関する、バイブル本になるくらい、深い本だと思う。
Posted by ブクログ
近年、フェミニズム、#MeToo、#KuKuu、など、ジェンダー平等が大波となって、社会現象となっているが、男性からの発信はあまり多くない。著者は、自身の成長過程での違和感をふり返り、桃山商事の活動を通じて女性たちとの対話、ニュースやカルチャー、多くの文献を通して、男性の視点でジェンダー平等を考える。「男だから」といって与えられた特権や優越感を内省し、自身のこれまでの言動や行動、心の揺らぎを赤裸々に語り、ジェンダー平等を多面的に捉える。性的同意や生理にかかわる男性の知識不足と無理解、そして自民党改憲草案からジェンダー平等がいかに脅かされているか、など幅広く考える。最後に「高度に発展した資本主義社会と人間の関わりを学びたい」として、これからの自身の生き方、パートナーや双子の子供たちとの関わりを展望する。
Posted by ブクログ
男たちはどうしてこうなのかー。
1200人以上の恋バナを収集して見えてきた「男性」の実態。
さようなら、という言葉は、「それならば」という接続。現象を受けて自分はこうしよう、という心の構えから来ている。という冒頭の文、再読するとグッとくる。
男性である自分のこれまでの言動と感情を細かく細かく観察して分解していって、その加害性、履かされてる下駄を認識する途方もない作業、辛すぎるでしょ…。それをやってくれる男性がいることの希望よ。
ぺこぱの「優しいのに面白い漫才」、説教したがる男たち、コンビニのエロ本、ナイナイ岡村の風俗失言、公共の場のやたら性的なアニメ絵、コロナ離婚、女子小学生から既に呪いをかけられる「モテる会話のさしすせそ」、、、近年Twitterでもよく話題になってた事柄が盛り込まれており、今読んでよかったなと思った。20年くらいしたらどんな印象になるんだろう?
同じ内容でも、男性がこういう事を提言するのは本当に希望。女性にとってだけでなく、ホモソーシャルに囚われている男性にとっても。
読んでほしい人には読まれないかもたけど、それでも少しずつ意識が変わって時代が動く様に、火を灯しつづせていきたい。
性欲を因数分解していき、そのいくつかは、「お茶をすること」で解消されるようになった下り、新鮮だった。
女性の生きづらさは近年耳を傾けられるようになってきて、「そうそうそう」とうなずくことが多かったけど、男性も男性なりの辛さがあるんだよな。女も男も、みんな辛いよね。想像力を持って、優しくしたい。
関係ないけど編集の会社が実家のすぐ近所で親近感。
Posted by ブクログ
息子たちにこういう精神や態度を身につけていってほしい。
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"女性たちの声と向き合い見えてきたのは、男性たちの言動自体もさることながら、それについて意見交換しようとした際に直面する「話の通じなさ」に最も絶望していたということだ。"(p.131)
"知るのはつらいし、考え続けることは時に疲れる。それでもフェミニズムは男性にとっても必須なものだと思う。それは男たちを無意味に糾弾しているものではないし、ましてや“被害者”にして甘やかすものでは決してないのだ。"(p.148)
"男性たちがジェンダーの問題に意識的になり、これまで気づかなかった性差別の構造に目を向けたり、男性が履かされている「下駄」や自らの踏んでしまっている足について自覚したりすることは、絶対に必要なことだ。ただ、そのプロセスで発生し得る「加害者性」にまつわる悩みや苦しみをどう考えればいいのかに関して、私はまだ明確な答えを持ち合わせていない。"(p.208)
Posted by ブクログ
主語を大きくして語ることは、時にそれに当てはまらない人の否定に繋がりうるだろうし、そうは言っても人それぞれだよね、というのが基本的な私の考えではある。
けれど、この本を読み通していく中で、やっぱり男性という括りでみたときに本質とまではいかずとも傾向として持ち合わせているものはあるだろうなと感じずにはいられなかったし、また、男性ということで知らず知らずのうちに得られている特権に対して無自覚である自分にも気付かされた。
内容自体は著者が各媒体で書いてきたエッセイを再編集したものということで、全編でワンメッセージというよりもライトな入り口(著者自身の恋愛経験をベースにしたものや、映画や漫画のサブカルを切り口にしたもの)から日本という国におけるジェンダーのあり方を問うものまで幅広い。
個人的にはdoingとbeingの話、性欲に対する見解の話が印象に残っている。
スキルやお金、偏差値やフォロワー数、何かを持っているか持っていないかで評価されるdoingの世界。もちろん、そういった定量的に可視化できる部分も含めて人間ではあるのだけれど、もしかしたら、そちらの世界に偏り過ぎているのかもしれない。もっとあるがままを受け入れる社会であってもいいんじゃないかという話は、しばらく考えたいテーマになった。
そして、筆者の性的嗜好をオープンにしてまで考察をする性欲に対する考え方。一口に性欲と言っても、そこに含まれるものは多様で、決して単純な肉体的快楽だけを指すものでは無いという指摘と、個人的な性的嗜好の裏側には本人に根付く願望や環境があるのではという指摘。そうやって深掘って考えてみること自体に価値があるんだろうなと思えた。
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